超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

みなみけ 10巻/桜場コハル

2012-10-05 17:01:39 | 漫画(新作)







桜場コハル「みなみけ」10巻読了。







今回も相変わらず最高でした。
何が最高かって言えば正直言葉にはし辛い、
敢えて言うのならば「何も変わらなかったから」って感じでしょうかね(笑
カキフライや雪合戦のお話を読んでいて感じたんですが
これって初期にあっても全然おかしくない話
それを10巻の時点でもやっている
その一貫性というか、不変の美学的な・・・それでいてキャラの進展、変化もあるので
マンネリにも陥ってないし、この安定感は毎度の事ながら本当に凄いな、と。
それはきっと私がコハルファンであるからこそ、の意見かもですが(笑
それでも、コンスタントにヒットするネタが来る
だからこそ飽きない
関係性も安易に大きく進ませない事が逆に安定にも繋がっているようにも思えるそのセンスも含めて
改めてこの漫画の偉大さを感じた、そんな10巻目でした。

その上で、顕著だったのがハロウィンコスプレだったり、ちょっとキャラのとぼけた一面を強調したり
ここに来てようやくキャラの可愛さを中心に押し出したネタが増えて来た事ですかね
それは読んでて非常に新鮮だったし息抜きにもなったし、目の保養にも(笑
ただ、だからといって独特のネタの純度が薄まってるかと言えば
そうでもなく
むしろネタはネタで益々痒い所に手が届くようになっている
要するに、割と塩梅に関してよく考えられて製作されている感じがしていて
その辺の器用な感じは正直今までと比べたら変わって来た・・・とは言えるのかもしれません
あくまで感覚的なお話に過ぎないんですけど
それでも、何も変化がないよりはこっちの方が今は良いかな、って思える
ようやくキャラの可愛さだけでお話が組み立てられる余裕が出てきた
そんな風にも感じられた10巻目でした。
とはいえ、「シェフの気まぐれ○○~」だとか占いを気にしすぎて一日がダメになる、とか
桜場コハル独自のシニカルな視点は今回も冴えまくってるので
その意味じゃやっぱ良い塩梅かな、と。
一発で面白がれるお話と、よく俯瞰して面白がれるお話と二つの方向性で魅せてくれる
そのセンスもまた相変わらずのようで、一切の不安も不満もなく読めた新刊
一年ぶりだけあって新鮮で大満足の新刊になっていました。
やっぱりこの人の漫画を読んでる時は至福だなあ。


ええと、もう少し語らせてもらうと
個人的にはハルカの描き方が面白くなって来た印象があって
今までは割と「お姉さん」的な描き方が多かった
或いはお目付け役、みたいな
それがこの巻では妹達に対してごねるお話があったり(笑
おじさんに珍しくコスプレでおねだりなんかもしちゃったりと
以前よりも表情や性格が豊かになっている
それは前々巻や前巻辺りから感じてきた事ではあったけど、割と年相応になって来たな・・・と
そう感じる訳です。
それはある意味お母さん役の欠如と言う風にも見れますけど
逆に言えば今までの方が異様に大人び過ぎてたかなー、とも思えるので
その意味じゃ今のハルカの方が自然で好きなんですよね。
もっとわがまま言っていいんだよ?的な(笑

その分、カナに関しては割と普通に可愛いキャラになっちゃってる気がしなくもないけど
ただまあ、この手の漫画で普通に可愛いってむしろ長所でもありますから(笑
ちょっと不幸ネタは多いけれど、相変わらず元気はつらつで
唯一初期から雰囲気性格ともに一貫されている千秋との絡みはいつでも面白いし
これはこれで、っていうのが本音と言えば本音ですかね。
その他にもリコの京都弁は面白かったし
もうひとつの南家の様子も相変わらず滑稽で面白かった
全体を通して特に外れのないバランスの良い新刊に仕上がってたかな、と。
まあ今まで読んでる人は何も言わなくても読むとは思うけど(笑 でも、まだ面白くなってるよって事で。






それにしても、クラウディアのお話は特に面白かったですね(笑
凄くアニメにしたら泣けそうなお話な気がする。
あんな短いページ数の中でほんのり感動的なお話が作れるなんて流石だなあ。
きっと、クラウディアはいつまでも千秋の中に生き続けていくんでしょう。
でも、
いつかまた藤岡の前にも出てきて絡みをみたいな(笑)。
結果的に4姉妹になるんでしょうかね。





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