米国の核戦争威嚇を強く批判/6.15シンポジウム登壇者らが記者会見
左から鄭己烈さん、金永雄さん、ミシェル・チョスドフスキーさん
6.15南北共同宣言17周年国際シンポジウム「朝鮮半島と東アジア-平和への新たなステージへ」(11日、東京)に登壇したミシェル・チョスドフスキー(Michel Chossudovsky)カナダ・オタワ大学名誉教授、金永雄ロシア科学アカデミー極東研究所上級研究員、鄭己烈中国精華大学客員教授が12日、日本外国特派員協会で記者会見を行った。
まず、ミシェル・チョスドフスキー名誉教授が発言した。
ミシェル名誉教授は、米国の「核戦略見直し」によって、核兵器が自衛のための先制攻撃に使用されうる状況が生まれていることに強い懸念を示し、半世紀以上にわたり米国の核の脅威にさらされている朝鮮が自衛的手段として持った核を「脅威」だとする米国の主張の矛盾を指摘した。そして、米国が持つ南朝鮮軍に対する戦時統制権を南に返還させるための協議を進めることを提言した。
鄭己烈客員教授は、「北朝鮮の核問題」は、西側のメディアが作り上げた「愚かなショー」だと批判。「朝鮮戦争以来、朝鮮は常に米国の核の脅威にさらされており、米国の核こそが本当の核問題だ」と述べた。
最後に金永雄上級研究員は、現在の世界は大きな転換期にあるとし、世界経済における米国の力が失われている現状について触れながら「ロシアは対話を通じて朝鮮半島の緊張した対立関係を和らげ、南北の協力関係を発展させようとしている」と指摘、朝鮮半島の安全保障の問題で最も大切なのは軍事的に対立する当事者たちが平和協定を結ぶことだと話した。
(金孝俊)