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ダザック会長は「気候変動と生物多様性の減少を引き起こす人間活動が環境に影響を及ぼし、大流行の危機を招く」とし「土地利用のあり方の変化や、農業の拡大および集約化・・・

2020-10-31 | 地球温暖化対策、強力に!
「未発見ウイルス、85万種が人間に感染」
国際機関、予防のための政府間協議会を提案

登録:2020-10-31 01:33 修正:2020-10-31 09:48


IPBES報告書 
致命的な感染症の大流行が多発 
予防費用は事後対応の100分の1 
「大流行予防のための高官級協議会の発足を」

      

生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)は29日、「生物多様性と感染症大流行」をテーマとして行ったワークショップで、未発見の85万種のウイルスが人間に感染しうるとの報告書をまとめた=ゲッティ・イメージバンク提供//ハンギョレ新聞社

 まだ発見されていない170万種のウイルスが存在し、このうち85万種は人間に感染する恐れがあるという内容の国際機関の報告書が出た。この国際機関は、大流行の予防にかかる費用は事後対応の100分の1に過ぎないとして、大流行予防のための政府間高官級協議会の結成を提案している。

 生物多様性分野のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)と呼ばれる「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)」は29日、世界の専門家が参加して行われた生物多様性と感染症大流行(パンデミック)をテーマとしたワークショップの終了後に発表した報告書で「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のような大流行はより頻繁に、致命的に発生し、多くの死者を出す可能性がある」と警告した。

 ワークショップはエコヘルス・アライアンスのピーター・ダザック会長が座長を務め、感染症学、動物学、公衆保健、疾病生態学、比較病理学、獣医学、薬理学、野生動物保健、数学的モデリング、経済学、法学、公共政策などの様々な分野の最高の専門家22人が参加した。IPBESは生物多様性および生態系の危機などを評価し、政策提言を行うことを目的に2012年に設立された政府間協議体であり、韓国を含め約130カ国が加盟している。

 同報告書は、新型コロナは動物の持っていたウイルスに由来することは事実ではあるものの、以前の大流行と同様に人間活動が新型コロナ大流行の直接的原因だと述べる。また哺乳類、鳥類などには、まだ見つかっていない170万種のウイルスが存在し、このうち最大で85万種は人間に感染しうると推定されると付け加えている。

 ダザック会長は「気候変動と生物多様性の減少を引き起こす人間活動が環境に影響を及ぼし、大流行の危機を招く」とし「土地利用のあり方の変化や、農業の拡大および集約化、持続可能でない貿易体系や生産と消費は、自然を破壊し、野生動植物と家畜、病原体と人との接触を増やし、大流行への近道となる」と語った。

 報告書は、今年7月現在で新型コロナへの対応に世界で8兆~16兆ドルのコストがかかっており、米国は来年4月までのコストが最大で16兆ドルに達すると推定する。専門家たちは「感染症大流行の発生リスク低減と予防にかかる費用は、大流行に事後対応する費用の100分の1程度だろう」とし「アプローチ方法を革新的に変えるだけの経済的誘因がかなり大きい」と主張する。

 これに向けて報告書は、感染症の大流行に関する政府間の高官級協議会を発足させ、政府レベルで人間と動物の健康、環境を一つの体系の中で理解する「ワンヘルス」概念を制度化することを提案した。
イ・グニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

北極の海氷はこの40年間で、10年ごとに13%ずつ減少する傾向を見せている。

2020-09-23 | 地球温暖化対策、強力に!
気候変動で北極の海氷面積、史上2番目の小ささに
登録:2020-09-23 01:48 修正:2020-09-23 08:25

最小面積374万平方キロ…10年ごとに13%ずつ減少 
過去最小の2012年の341万平方キロに近い

      

シベリアの高温現象などの気候変動により氷が早く溶けはじめ、今年の北極の海氷の「最小面積」は史上2番目に小さいことが分かった=NASA提供//ハンギョレ新聞社

 今年の北極の海氷の「最小面積」は史上2番目に小さいことが分かった。北極の海氷は季節によって大きさが変わり、夏に最も小さくなるが、気候変動により今夏の北極地域の温度が平年より8~10度高かったことが原因と分析される。

 米航空宇宙局(NASA)と国立雪氷データセンター(NSIDC)は21日(現地時間)、北極海を覆う氷の面積が1979年の観測開始後の40年間で2番目に小さくなったと発表した。15日に衛星画像で測定された北極の海氷の最小面積は374万平方キロで、過去最低だった2012年の341万平方キロとほぼ同じだった。

 2012年は例年より遅い8月の台風が海氷の表面を襲ったことで海氷面積が減ったのに対し、今年はシベリアの高温現象などの温暖化のため、氷が早めに溶けはじめたのが原因と分析されている。昨年の海氷の最少面積も415万平方キロで史上ワースト2位だったが、今年の記録によって順位が下がった。

 北極の海氷はこの40年間で、10年ごとに13%ずつ減少する傾向を見せている。気候予測プログラム(コンピューターモデル)は、夏季の海氷面積が今世紀末までに100万平方キロ以下にまで減少すると予測している。

        

今年と2012年の北極の海氷分布。今年は2012年に比べて、ボーフォート海側(地図左側、米国アラスカ付近)は海氷面積が広い一方、ラプテフ海(地図上方)と東グリーンランド海側の海氷面積は小さいことが分かった=NSIDC提供//ハンギョレ新聞社

 NSIDCは、2012年夏の北極の海氷分布と比べて、今年は米アラスカ付近のボーフォート海側は面積が広いが、朝鮮半島北方のロシアのシベリアと隣接したラプテフ海の海氷面積は相対的に小さいと発表した。ラプテフ海の海氷面積は、朝鮮半島の冬季の寒波と相関関係があることが知られる。気象庁のイ・ヒョンス気候予測課長は「ラプテフ海とその近くのカラ海、バレンツ海にまだ氷がほとんどない状態なので、シベリア側に高気圧が発達する条件が整っている」とし「今年冬の寒波を展望するうえで、今後注視しなければならない要素の一つ」と話した。
イ・グニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

世界の一部地域でおきている干ばつは驚くべき速さで進んでおり、人類の生活環境を破壊し食糧の安全保障を脅かしている。毎年、気候変動に関連した大気汚染は700万人を死に追いやっている。

2019-12-03 | 地球温暖化対策、強力に!
「努力は全く不十分」
国連事務総長 意欲的取り組み要求


 【マドリード=遠藤誠二】COP25の開会を前に、国連のグテレス事務総長は1日、開催地スペイン・マドリードの会場で記者会見し、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」の目標達成にむけ、各国に意欲的な取り組みを提示するよう改めて求めました。

 グテレス事務総長は「気候に関する自然災害はより頻繁に、より致命的に、より壊滅的となり、人的、財政的なコストの負担が増加している。世界の一部地域でおきている干ばつは驚くべき速さで進んでおり、人類の生活環境を破壊し食糧の安全保障を脅かしている。毎年、気候変動に関連した大気汚染は700万人を死に追いやっている。気候変動は、人間の健康と安全保障にとって劇的な脅威となった」と警告を発しました。

 グテレス事務総長は、産業革命時からの気温上昇を1・5度に抑えるパリ協定の目標達成にむけて、2030年までに温室効果ガス排出を45%(10年比)にし、50年までに実質ゼロにする必要があると訴えています。

 会見でグテレス事務総長は、これらの目標達成にむけた国際社会の努力は「全く不十分だ」と断言し、COP25の場やその後に、「義務と責任、指導力を示し、より意欲的な目標と確約をみせてほしい」と各国によびかけました。

 また、「COP25が、パリ協定6条の履行にむけたガイドラインで合意することを強く望む」と話し、温室効果ガス削減量の国際取引の運用ルールで合意に達することに期待を寄せました。