年末に買ったけど、動作確認しただけで、ほったらかしていた玄箱。この週末、ちょこっとだけいじってみました。
世の中には、玄箱の情報がいろいろあふれているようでありがたいです。ですが、今回は、自分流のやり方で、少しあがいてみました。
玄箱でホームサーバを構築、とかされているようですが、私にとっては、やっぱりFreeBSDが好き、玄箱は少し賢いNAS、というスタンスで、玄箱を使っていきたいと思います。
■ 玄箱のIPアドレスを調べる
玄箱は、Internet ExplorerなどのWebブラウザ経由で設定ができるようになっています。ブラウザで玄箱の設定ページを開くためには、玄箱のIPアドレスを知る必要があります。
玄箱は、デフォルトではDHCPでIPアドレスを取得するようになっているので、どのIPアドレスになるか、状況次第です。どうやって調べましょうか?
一番簡単な方法は、玄箱付属のCD-ROMに入っている「KuroBoxSetup.exe」を実行することです。
そのほかにも、いろいろ一般的な手段が使えます。
とりあえず、ブロードキャストアドレスにpingすれば、応答が返ってくるようです。FreeBSDマシンから、pingしてみました。うちのLANのブロードキャストアドレスは192.168.0.255なので、こんなかんじ。
FreeBSD# ping 192.168.0.255
PING 192.168.0.255 (192.168.0.255): 56 data bytes
64 bytes from 192.168.0.41: icmp_seq=0 ttl=255 time=0.363 ms
64 bytes from 192.168.0.1: icmp_seq=0 ttl=155 time=0.476 ms (DUP!)
返事を返してきた元のうち、見覚えの無いIPアドレスが、玄箱のIPアドレスのはずです。
ふむ、all-0のアドレスにpingしても、返事を返してくるようです。
FreeBSD# ping 192.168.0.0
PING 192.168.0.0 (192.168.0.0): 56 data bytes
64 bytes from 192.168.0.41: icmp_seq=0 ttl=255 time=0.429 ms
よくわかりませんが、これをWindowsでやったら、うまくいかなかったので、Windows専用の方法を、1つみつけました。
スタートメニューの[ファイル名を指定して実行]を選び、「cmd」と指定して、コマンドプロンプトを実行しておきます。
スタートメニューの[ファイル名を指定して実行]を選び、「\\kuro-box」と指定します(kuro-boxは、デフォルトで設定されているコンピュータ名)。すると、玄箱で共有されているフォルダなどが表示されるはずです。
即座にコマンドプロンプトで「netstat -n」を実行すると、こんなふうに、玄箱との間のネットワークセッションが表示されます。
C:\Documents and Settings\名前>netstat -n
Active Connections
Proto Local Address Foreign Address State
TCP 192.168.0.26:445 192.168.0.24:1208 ESTABLISHED
TCP 192.168.0.26:4181 192.168.0.41:139 ESTABLISHED
Foreign Addressのほうで「:139」がついているもの(複数あればそのうちのどれか)が、玄箱です。
■ 玄箱のIPアドレスを固定IPアドレスにする
ブラウザで、「http://玄箱のIPアドレス/」を開きます。
ユーザー名とパスワードを尋ねるダイアログボックスが現れたら、ユーザー名は「root」と入力、パスワードは何も入力しません。
これで、玄箱の設定メニューが現れます。
DHCPでコロコロIPアドレスが変わってしまうのは不便なので、固定IPアドレスにしてしまいました。
「ネットワーク設定」の「IPアドレス設定」で、「DHCPクライアント機能」を「使用しない」にして、「IPアドレス設定」で空いている適切なアドレスを指定します。
■ 玄箱にログインする
玄箱では、最初からtelnetでログインできるようになっています。
Windowsだったら、スタートメニューの「ファイル名を指定して実行」を選び、「telnet 玄箱のIPアドレス」で、ログインプロンプトが現れます。
初期状態では、ユーザー名は「root」、パスワードは「kuro」でログインできるはずです。
FreeBSDのtelnetコマンドの場合、現在のユーザー名が最初に玄箱に渡されてしまうので、「-l root」(lは、エル)オプションで、ユーザー名を指定するといいでしょう(そうじゃないと、かならず最初の1回は認証が失敗してうざい)。
FreeBSD% telnet -l root 192.168.0.41
Trying 192.168.0.41...
Connected to kuro-box.my.domain.
Escape character is '^]'.
Password: (kuroと入力)
Linux (none) 2.4.17_kuro-box #2 2004年 3月 18日 木曜日 11:39:47 JST ppc unknown
root@KURO-BOX:~#
なお、「Password:」というプロンプトが帰ってくるまで、数秒かかります。ただ単純に玄箱が遅いのか、何かのタイムアウトまちなのか、よくわかりませんが、まあいいでしょう。
(追記) 原因は、名前引きのタイムアウトのようでした。/etc/resolv.confで指定されているネームサーバが、DHCPで使っていたときにADSLルータから渡された、プロバイダのDNSサーバアドレスになっていました。/etc/resolv.confを削除したところ、待ち時間がなくなりました。プライベートアドレスを逆引きしようとしていたんですかね。
■ 玄箱をシャットダウンする
玄箱にログインして、poweroffコマンドを実行しても、なんだか、勝手にOSが起動してしまうようです。
ググってみたら、情報が見つかりました。
「echo -n EEEE >/dev/ttyS1」というおまじないを唱えてから、shutdownを実行すればよいようです。
AVRというマイコンがいろいろな制御をしているようで、シャットダウンするときにも、AVRにコマンドを送ってやる必要があるとのことです。
ちなみに、shutdownコマンドではなくpoweroffコマンドを実行したのでは、シャットダウンできませんでした。むむむ。
root@KURO-BOX:~# echo -n EEEE >/dev/ttyS1
root@KURO-BOX:~# shutdown -h nowBroadcast message from root (pts/0) Mon Jan 9 06:38:22 2006...
The system is going down for system halt NOW !!
root@KURO-BOX:~# Connection closed by foreign host.
■ Wakeup On LAN(WoL)で玄箱の電源を入れられるの?
ほかのパソコンから、玄箱の電源を入れることができたらいいなぁ・・・と思ったのですが。
だめっぽいです。
玄箱をシャットダウンすると、イーサネットデバイスの電源も落とされているようなので(スイッチングハブ側でLINK LEDが消灯します)、それじゃぁ、マジックパケットを玄箱が受信するはずがありません。
まえに、WoLできるNASがあると聞いたことがあります。今後、そういう製品が増えていくかもしれませんね。
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