愛読するオーストラリアのWeb雑誌のポスト記事に、こんな切出しの情報が記載されて居ました。
“完璧に近いフルーツであり、美味しくて、安価で、栄養の固まりのようなバナナ‥‥そのバナナの誰もが共通して持つ不満と言えば‥‥長持ちしない傷み易さです。 ところが今、買って来たバナナが保存出来る方法が見つかりました‥‥、それが、「Banana Bag」バナナバッグです。”
―バナナ専用保存バッグー
8年前に英国で開発されて売り出されたそうですが、何故か最近になって販売権を取得したオーストラリアのデストリビューターが、オーストラリアとニュージーランド向けに販売を開始したとあります。
―腐って捨てられるバナナー WebPhotoes より
日本でバナナバッッグと言うと、バナナの形をした「ズダブクロ」のような形のショルダーバッグの事や黄色いカプセルに詰められた栄養サプルメントの俗称ですが、バナナバッッグ、紛れもなく傷み易いバナナが保存できる専用バッグなのです。
―UK―Lakeland社の野菜保存バッグー
その開発元のUK―Lakeland社は、台所貯蔵野菜の各種保存袋を売り出していて、ジャガイモやタマネギの専用保存バックも販売しいます。
UK―Lakeland社のポテト専用保存バッグー
所変われば品変わると言いますが、日本の消費者の多くは必要な野菜や果物は、その時どきに必要な量だけ購入するのが当たり前と思っているらしく、売る側も、出来るだけ少量を見た目きれいに売り場に並べれば、購入者の価額比較や鮮度の恰好な判断基準となり、利幅の取れる高単価売りにも繋がると、今では貯蔵野菜のジャガイモやタマネギ等に至るまで、1ついくらで表示され、台所に置く保存袋等、縁の遠い話かもしれません。
UK―Lakeland社のタマネギ専用保存バッグー
扨て、話はバナナに戻しますが、ご存知のように日本で市販されているバナナの99%以上が海外からの輸入品であり、青い未熟果で到着した後、追熟させて市場に出荷されて居ます。
―バナナの熟度レベル、熟れる程に糖が増えるー
其処で問題に成るのが、年間出荷されて季節の無いバナナの食べ頃の最も美味しい成熟加減ですが、其のカギとなるのが、保存温度や湿度です。
その昔、高価で貴重な果物で有ったバナナですが、熟し過ぎると、「待った!」が効かないのが難点であり、熟れ過ぎて緊急を要する大量処分として始まったのが、「バナナの叩き売り」であったと言います。
ーバナナの叩き売り発祥地の碑―
当時、台湾からのバナナの重要な中継港であった門司港では、大量にバナナが荷揚げされていたのですが、其処で輸送中に傷んだ傷ものや、熟し過ぎてしまったバナナ等、いち早く換金する手段として、露店商などが門司港の桟橋通りで人を集めて売りさばいたのが始まりとされ、そこから全国に広がっていったと言われています。
―世界のバナナの年間生産量は1億トン以上―
今では、バナナの追熟処理も市場出荷に合わせて調整されているのでしょうが、非常食にも最適な栄養に優れるバナナの家庭内の保存には、もっと関心が持たれても良いのでは無いでしょうか。
―バナナバッグなら、2週間以上其の儘です!ー
因みにバナナの貯蔵や輸送時の最適な温度は13-14°Cであり、相対湿度は90-95%と言います。理想的な貯蔵環境は、酸素と炭酸ガスの濃度を2-5%に保って、呼吸とエチレンの発生を抑えて成熟を遅らせる事だと言います。
売り出されたバナナバッグ、冷蔵庫の保管に最適な保温と保湿に適度の空気の流入で、表皮が黒変せずに有に2週間以上新鮮なバナナの状態を保つ事ができると言います。
これで、この貴重な食べ物のバナナ、食べ残しても捨てずに済みますが、この話、もし一瞥にも値しないとお考えでしたら、これまた、食べ物を捨てる事に抵抗の無くなった世代の一種の「ジャパンシンドローム」と言う事でしょう。
バナナの栄養成分比較表―バナナ大学より
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