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1型糖尿病を予防する腸内細菌

2015-08-09 06:13:52 | 免疫
Bacteria that prevents type 1 diabetes

August 6, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150806112101.htm

(赤が膵島のCRAMペプチド。緑はβ細胞、青はα細胞)


INSERMの研究者は中国とスウェーデンの研究チームと協力して、
微生物叢がどのようにして1型糖尿病の発症から保護するかについて示した

彼らはカテリシジンのような抗菌ペプチドに注目した
抗菌ペプチドは保護的機能の他に、複数の自己免疫疾患に対して免疫を調節する能力も示しているからである


彼らはまず糖尿病ではないマウスのβ細胞がカテリシジンを産生することを観察したが、興味深いことに、糖尿病マウスではその産生に障害があった
彼らは仮説をテストするため、糖尿病マウスにカテリシジンを投与した

「カテリシジンの投与は膵臓の炎症を阻害し、自己免疫疾患の発症を抑制した」
INSERMのJulien Dianaは述べる


カテリシジンの産生は腸内細菌によって作られる短鎖脂肪酸によって制御されることから、Julien Dianaのチームはこれが糖尿病と関連するカテリシジン欠乏の原因であるかもしれないと考えて研究を進めた
事実、糖尿病マウスは健康なマウスと比べて短鎖脂肪酸のレベルが低かった

腸内細菌の一部を健康なマウスから糖尿病マウスに移したところカテリシジンは正常なレベルまで回復し、この微生物の移行は糖尿病の発生を減少させた



http://dx.doi.org/10.1016/j.immuni.2015.07.013
Pancreatic β-Cells Limit Autoimmune Diabetes via an Immunoregulatory Antimicrobial Peptide Expressed under the Influence of the Gut Microbiota.

 [腸内細菌]短鎖脂肪酸SCFA→[膵島]CRAMP→[Mφ,cDC]TGF-β→TGF-β/レチノイン酸→制御性T細胞
 [腸内細菌]短鎖脂肪酸SCFA↓→[膵島]CRAMP↓→[Mφ,cDC]TNF-α→IL-12→糖尿病誘発性T細胞
 CRAMP→EGFR


Highlights
・膵臓β細胞は「カテリシジン関連抗菌ペプチド/cathelicidin-related antimicrobial peptide (CRAMP)」を発現している

・CRAMPは、成体NODマウスにおいて保護的である(NODマウスは1型糖尿病のモデル)

・CRAMPは、膵臓において炎症性免疫細胞を調節性免疫細胞へと変換する

・腸の微生物叢は、短鎖脂肪酸short-chain fatty acids/SCFAによりβ細胞によるCRAMP産生を制御するgovern


Summary
抗菌ペプチドantimicrobial peptides (AMPs) は上皮細胞や免疫細胞によって発現され、その侵入してくる微生物に対する防御について広く説明されている

最近、その免疫を調節する機能immunomodulatory functionsが様々なコンテキストで強調highlightedされるようになっている
しかし、非免疫細胞によって発現されるAMPsがどのようにして膵臓のような末梢組織における自己免疫応答に影響するのかについては知られていない


今回我々は、インスリンを分泌するβ細胞が「カテリシジン関連抗菌ペプチドcathelicidin related antimicrobial peptide (CRAMP)」を産生し、
その産生が非肥満糖尿病マウス/non-obese diabetic (NOD) において欠陥があることを発見した
前糖尿病状態のNODマウスに投与されたCRAMPは膵島に調節性免疫細胞を誘導し、
自己免疫による糖尿病の発生を抑制したdampening


さらなる研究により、β細胞によるCRAMPの産生は腸内微生物叢によって作られる短鎖脂肪酸short-chain fatty acidsによって制御されることが明らかになった
それに合うようにAccordingly、NODマウスにおいて腸内微生物叢の操作manipulationsは
CRAMP産生ならびに膵島における炎症を調整した
このことは腸の微生物叢が直接に膵臓の免疫環境を形成し、自己免疫による糖尿病の発症に関与することを明らかにする


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