7人に1人が睡眠酩酊障害に冒されているかもしれない
Sleep drunkenness disorder may affect one in seven
今回の研究は睡眠酩酊(sleep drunkenness)という睡眠障害に関して新しく光を当てている。
睡眠酩酊障害が起きるのは夜の初めか朝であり、眠りから覚めるまでの間、または目が覚めた後の錯乱や不適切な行動のことである(例えば時計のアラームをオフにする代わりに電話に出てしまうようなこと)。
エピソードはしばしば強制的な覚醒によって引き起こされ、睡眠または健忘の間は暴力行為さえ引き起こすかもしれない。
※episode: エピソード。(ある疾患で繰り返す)症状の出現
「混乱した目覚めというエピソードは、夢遊病ほどには注目されてこなかった。その結果がまさに同程度に深刻であるにもかかわらずである」、カリフォルニア州スタンフォード医科大学のモーリスM. Ohayon博士は言う。
研究では18歳以上の一般的なアメリカ人集団19,136人にインタビューし、睡眠の習慣と睡眠障害を経験したかどうかについて尋ねた。
さらに精神病の診断と、摂取している薬物についても質問した。
その結果、15パーセントはエピソードを昨年に経験しており、その半分以上は1週間に1回以上のエピソードがあると報告した。
睡眠酩酊の人々の大多数(84パーセント)は睡眠障害かメンタルヘルス障害があり、抗うつ薬のような向精神薬を服用していた。
エピソードのあった人々の37.4パーセントは精神障害も患っていた。鬱病、双極性障害、アルコール症、パニック障害、外傷後ストレス障害、不安な人々は、睡眠酩酊を経験する割合が高かった。
睡眠酩酊の人々のおよそ31パーセントは抗うつ薬のような精神作用薬物を服用していた。
長すぎるか短かすぎる睡眠時間はどちらも睡眠障害と関連していた。
1晩につき睡眠が6時間未満の人々のおよそ20パーセント、最低9時間以上の人々の15パーセントは睡眠酩酊を経験した。
また、睡眠時無呼吸のある人々は、障害になる率が高かった。
「睡眠障害やメンタルヘルス問題のある人々は、睡眠酩酊エピソードのリスクが大きい可能性に気づく必要がある」、Ohayonは言う。
学術誌参照:
1.錯乱興奮は病的か?
神経学、2014;
http://www.sciencedaily.com/releases/2014/08/140825185311.htm
<コメント>
アメリカでは約7人に1人が睡眠酩酊(sleep drunkenness)/錯乱性覚醒(confusional arousal)、つまり寝ぼけて興奮して時には暴れるという記事です。アメリカだけで3千万人以上がこの睡眠障害ということになります。
睡眠の質は特定の神経の数と関連するという記事が少し前にもありました。
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/9106e9dd92a4df5d40c0f0fb7a1d8e09
>1996年、Saperの研究室は腹外側視索前野(ventrolateral preoptic nucleus)がラットにおける「睡眠スイッチ」として機能することを初めて発見した。