劇団ひまわりの子役たちで構成された「ひまわりキティーズ」をバックコーラスとした「老人と子供のポルカ」は昭和を代表する曲といえるのではないでしょうか。
1970年という高度経済成長期に、レコード売上は約40万枚、オリコンの年間第45位という数値だけでなく、歌唱していた左ト全の圧倒的な存在感と、その歌詞の意味は、まさに戦後の昭和という歴史に咲いた曲といえます。
コミカルさの裏側に 当時の世相を反映するキーワードが数多く見られます。『ゲバ』『ジコ』『スト』の被害者は老人と子供であるという痛切な叫びです。『ゲバ』は学生運動、『ジコ』は交通事故、『スト』はストライキの意味でしょう。
そういう意味でこれは明確なメッセージソング
左卜全(1894-1971)は戦後に活躍した俳優で、歌手としては76歳でのデビューですから、当時は「史上最高齢の新人歌手」として話題になったこともsります。
黒澤明監督の映画唐に出演し、昭和映画史に残る名優としても記憶されています。
そんな左ト全の住居跡が世田谷区にあります。
当時を偲ばせるものは何もありません。東急世田谷線の西太子堂駅から住宅街の細い道を歩き、緩やかな坂道を登った場所に、ひっそりと碑だけがあります。
現在は現代的なアパートとなり、昭和を代表する人物が生活していた名残は皆無といえます。
しかし、こんな場所だからこそ、静かに訪れたいものです。
骨伝導のヘッドセットを使い、「老人と子供のポルカ」を骨で聴きます。
独特な歌声が骨伝導を通して脳へと伝わります。
静寂な住宅街の中で、骨伝導の威力により増大された昭和の曲が、音符がまさに宙を飛び跳ねるように響きます。さすが左ト全です。
そして骨伝導です。
こんな小さな旅も骨伝導さえあれば、存分に満喫できます。そういう意味で恐るべし! 骨伝導といったところでしょうか。
⇒ では、その骨伝導とは?
不況の今、昭和は回想するものではなく、教訓としても意味があるでしょう。左ト全と骨伝導の組み合わせで、改めて考えることになります。
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