骨で聴く異世界

耳を使わずに「聴く」世界を旅します。耳をふさいでいても聴こえる世界です。

横須賀・走水神社を骨で聴く

2012-06-22 12:13:19 | 骨で聴く巡礼旅

 神奈川県横須賀市に、隠れたパワースポット神社があります。
 走水神社です。今回は知る人ぞ知るパワースポットの聖域へ骨伝道ヘッドセットとともに参拝に出かけました。

 走水というのは横須賀市にある地名で、「古事記」や「日本書紀」にも出てくるほどの古い地名です。ただ、かつては馳水と書かれていたようで、これは足柄峠を越えて相模の国に入った古代の東海道が、鎌倉を経由して三浦半島を横断してこの街に至り、ここから海路をたどって上総の国へ通じていたようです。

 東征中の日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が辿った街道も古代東海道で、走水から船で上総へ渡ろうとした際、暴風雨に阻まれ、立ち往生してしまったようです。このときに同行してきた弟橘媛(オトタチバナヒメ)がみずから入水して海神の怒りを鎮め、航海の安全を図ったという伝説があります。走水神社の創建もこれにちなんでのものですから、まさに古社です。

 走水の地名の由来も、日本武尊が航海に先立ち当地を「水走る」と称えたことによるようです。日本武尊は弟橘媛を偲び、御所ヶ崎に祀り、村人の敬慕に謝し冠を下賜されました。村人はこの冠を石棺に納め、その上に社殿を建立したのが、走水神社のはじまりといわれます。明治43年になって御所ヶ崎に祀られていた弟橘媛を走水神社に合祀しました。境内には弟橘媛の顕彰と航海の安全の祈願を込めて奉納された「舵の碑」もあります。

 パワースポットと言われるだけあって、海沿いの小さな集落にある神社とは思えなしほど参拝者はいます。境内も斜面に広がり、確かに心地よい「気」を発していることがわかります。

 走水神社の境内に入り、最初に感動するのは、富士山から永い歳月をかけて湧き出ていると言われる水です。これを目当てに汲みにくる人もいます。
 古代からの水に関係するとなるとカッパ伝説です。本殿裏にはカッパ伝説に因んだ「河童大明神」が祀られているのも興味深いものです。
 


 現在の感覚でいえば、夫のために自らを犠牲にしたオトタチバナヒメミコトの「夫婦の絆」というパワーが、この神社の根底にあることで、古来からのイメージである「女性らしさ」のエネルギーに満ちていることになります。

 これにカッパ伝説までみなぎり、なんともいえず不思議なパワーを感じます。

 社殿から斜面に沿って上へ上へと登ると、海を見渡す景色の良さだけでなく、今度は荘厳な奥の聖域に至ります。



 骨伝道で耳だけでなく骨から脳へと伝わる周囲の音声は、木々の葉が重なる音、海から吹き込む潮風の音、鳥の鳴き声だけではないようです。古来からのパワーが音声にならない音、耳では感知できない音となって、かすかに骨伝道によって感じる程度のものになっているのかもしれません。

          ⇒ 耳をふさがない骨伝道

 パワースポットといわれる神社の中でも、ここは絶対的にお勧めです。赤城神社もパワーが強烈でしたが、ここは神秘的というより清涼感のあるパワーで漲っていました。


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