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中央アフリカ共和国で大統領選挙~アフリカの選挙事情

2015-12-30 07:30:22 | アフリカ情勢
暮れの晦日を迎えた。ンボテブログでも例年なら年末スペシャル企画をやっているころ。しかし今年は年末いっぱいまでレギュラー記事のネタが尽きない。

今日お伝えするのは、混迷を極めてきた中央アフリカ共和国。何度も先延ばしされてきた大統領選挙、現地時間のきょう30日に第一回目の投票が実施される。サンバ・パンザ暫定大統領の超法規的な任期終了を目前に控え、ギリギリのタイミングで「年貢」が収められることになる。

中央アフリカ共和国: 各候補者、最後の一声
RCA: les candidats profitent du dernier jour de campagne électorale



選挙の環境はなかなか整わなかった。和平合意にもかかわらず、イスラーム系武装勢力のセレカ、キリスト教系武装勢力のアンチバラカとも統制が効かず、戦闘が散発した。一部勢力は地方の拠点を奪取し、彼らの自治や独立を主張している。また投票のための準備が遅れたほか、独立選挙管理委員会の委員長が突如辞任する一幕もあった。

【過去記事】
混迷の中央アフリカ共和国~混沌の中、迫る期限

先日25日の記事でも触れたが、当初の投票日は27日(日)が予定されていた。しかし準備が整わず、直前に30日に延期された。

それでも候補者からは「あまりに短い選挙キャンペーン期間」との声が漏れる。それもそのはず、選挙実施の前提となった憲法修正の国民投票が行われたのが12月13日。それからわずか2週間しかなかったのだ。

そんな中、先日ローマ法王が中央アフリカを訪問した。中でも治安上最も問題をはらんでいた象徴的な場所、首都バンギのPK5を突然訪問したことはサプライズだった。宗教対立の様相を呈する中央アフリカ情勢において、大きなメッセージであり、後押しであったことは間違えない。

大統領選挙には30名を超える候補者が立候補している。選挙の焦点は武装解除、軍の再編成と改革、不処罰と正義の実践、そして復興をいかに進めるかにある。すでに3年にわたって続いてきた国家秩序崩壊の危機。危機から抜け出すためにはどうしても今回の大統領選挙を成功させ、国を立て直さなければならない。現地時間のきょうの投票に、静かな注目が集まっている。

(つづく)

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