ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

アフリカ人のお人柄と気候

2013-06-05 07:30:26 | ぶらぶらアフリカ論
中西部のアフリカとお付き合いして、なんとなく思う、アフリカ人のお人柄と気候。降水量に比例して、グラデーションで変わってくる気がしている。

例えば出発点としてセネガル。気候がカラッとしている。そして人々もカラッとしている。

セネガルの主要部族のひとつであるウォロフ族の特徴でもあるが、「オレをみろ、おれのいうことをきけ!」と、どこまでもオレオレ感が強く漂う。議論はすぐ加熱するが、後腐れなく、すぐ冷める。乾いた湿度のせいだろうか?

文化的にもそういえる気がする。たとえば音楽。タイコがパンパラ、パンパラ、と、早くて軽快。アフリカ名物のご当地の「布」。深みを感じさせるものは大抵、マリやモーリタニアなどからやってくる。「なんだ、この派手派手な布は?!」という感じのものは、たいていセネガル製だ。でもその軽さが心地よくなってくる。

マリやニジェールなど内陸の砂漠地帯人々もまたカラッといているが、他方、とてものんびりしているのが特徴。悠久のサハラの歴史の時の流れのなかで、あまり先を急がない。風吹かば、風吹くとき。日照れば、日照るとき。厳しい気候にも、その中に身を委ね、同化させているかのようだ。

それより砂漠にはいる、モーリタニアからチャドにかけて、マリ・ニジェールの北部などはもうすっかり「砂漠の民」だ。

西アフリカで人が生きる上での最大のテーマは、「水」。乾いた大地、痩せた土地で、どうやって人が生きていくかが大きな課題だ。コミュニティも井戸が中心。文字どおり「井戸端会議」が重要な情報伝達の役割を果たす。

(西アフリカの伝統的な井戸端の光景。マリにて。)


そしてギニア、コートジボワール、ベナンとギニア湾を南に下がると、このわずかな距離で一気に降水量が増える。そして湿度も増加。お人柄もすこしウエッティーなキャラクターになっていく感じが否めない。楽天的ながら、どこか心に溜めるところがある、または本音をあまり口にしない。議論や交渉のやり口も、どこか粘着性を帯びてくる。

そしてさらにギニア湾岸に沿って南下し、カメルーン、ガボン、そして二つのコンゴ。赤道直下の熱帯雨林にあたるこの地域では、さらに湿度を帯びた性格の傾向が強くなってくる。

また恵みの雨と強い太陽の照射で、もともと植物相が豊か。バナナやパパイヤが自然に成熟する気候、食べ物は天の恵みもの。上記のサヘル地域とは別の「のんびり感」が出てくる。

雨の降らない地域における最大のテーマが水であるとすれば、この熱帯雨林地域のテーマは「道」ではないかと思う。ほぼ一年が雨季にあたる赤道直下、激しい豪雨と合間に照りつける太陽。破壊的に道を傷めつける。瞬く間に繁殖する植物が交通を遮断し、外界との関係を阻む。

(劣化が進む道路。コンゴ民主共和国にて。)


気候・風土が育むお人柄。もちろんアフリカ人も人によっていろいろである。私の限られたおつきあいの中でいえは、ギニア湾西岸ではこのような傾向があることを日々追認識する毎日だ。






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4 コメント

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たしかに。 (トニ子)
2013-06-05 22:17:04
記事を楽しく拝見させていただきました!おっしゃる通り、地域性ってありますよね。同じ東洋人でも中国人、韓国人、日本人がまったく違うように、日本国内でも北海道出身の人と沖縄出身の人じゃ時間の感覚が全然違ったり、これって気候の影響が大きいかもしれませんね!もちろん一人一人の性格もありますが、地域性といいますか土地柄って重要なファクターだと思います。客観的にみると本当に面白いですね!
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Re:たしかに。 (nbote)
2013-06-06 00:14:57
コメント、毎度ありです!
そうなんです、もちろん人によってまちまちですし、決めつけちゃいけませんが、それでもやっぱり降水量と性格は比例してると思うんですよね~。こと、西アフリカにおいては。。
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Unknown (メリンダ)
2015-10-06 12:01:05
楽しい話をありがとうございます。セネガルは派手派手、わかります。ふふふ。
旅行けばー。旅にでようかなー
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Re:Unknown (ンボテ)
2015-10-07 08:00:36
メリンダさん、ありがとうございます。セネガル人、いやウォロフといったほうがいいかな?ハデハデのオレオレな感じがとってもらしくて、私も好きです笑。
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