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アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

静かに閉じゆくパリのアフリカ博物館〜Musée Dapper

2017-05-21 07:30:50 | アフリカ音楽・アート・文化
パリの閑静な街並みが続く16区に、小さな博物館があった。

その名をダペール博物館(Musée Dapper)。


ンボテも何度か足を運んだことがある。

しかし先日5月18日、大変残念ながら、財政的問題から31年に渡る歴史のドアを閉じることとなった。

1986年に同じパリ16区のビクトル・ユーゴー通りに開館。2000年に現在のポール・ヴァレリ通りに移転。これまで数々のアフリカの貴重な彫刻、お面、造形、絵画、ダンスなど、40回以上にわたり様々なアートの展示を行ってきた。



設立者はミッシェル・レヴォー氏。独立時代のマリを過ごし、セネガル、ガボンにも身を置いた。その間にアフリカのアートに魅了され、博物館を開館した。

どこからも補助を受けずにここまでやってきたが、財政的に続けることが難しくなったという。この間、パリにはアフリカの民俗と芸術を扱う博物館や展示会も増え、とくにケ・ブランリー博物館が積極的にアフリカの展示を進めたことが大きく響いた。



静かに閉じゆくパリのアフリカアートの空間。ただ未来がないわけではない。

「今後はアフリカで活動を継続するつもり」とレヴォー氏。その行き先はセネガルのダカール、沖に浮かぶ世界遺産のゴレ島だ。

セネガル物語(5)~ちょっぴり悲しい過去

かつての奴隷の積み出し基地、しかし今ではアーティストたちの宿う芸術の島だ。コアなアフリカ芸術は、パリの16区よりも、アフリカの歴史ある名跡が似合う。新生ダペール博物館にいまから期待したい。

(おわり)

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