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【開票速報】トーゴ大統領選挙2015

2015-05-01 07:30:29 | アフリカ情勢
先日、こちらの記事でお知らせしたトーゴ大統領選挙。29日、独立選挙監視委員会は開票速報を発表した。

現職 フォール・ニャシンベ大統領
58,75%

野党 ジャン・ピエール・ファーブル候補
34,95%


この数値は選挙管理委員会の暫定数値で、今後は憲法裁判所による結果の確定が待たれるが、これで三選が事実上確定したことになる。

首都ロメでは伝統的に野党が強く、今回もファーブル候補が優勢となったが、ニャシンベ一族は北部票を広く抑え、当選を手中にした。


選挙が開けて、監視団を構成したEU、アフリカ連合(UA/AU)、西アフリカ経済共同体(ECOWAS)など、国際社会は選挙の公平性、正当性を支持する声明を発表した。

しかしアフリカの選挙はそう簡単にはいかない。このことについてはいくらでも書きたいことがある。いつかまとめて詳しく書くつもりだ。

Togo: Jean-Pierre Fabre dénonce un coup de force électoral(RFI)


例に漏れず、トーゴでも若干の暗雲が垂れ込めている。選挙結果について、対立候補側は納得していないのだ。野党は選挙では不正が横行し、結果は投票行動を反映していないと発表。29日、ファーブル候補は選挙結果を破棄し、「(自らが真の)大統領である」と発表した。


これは厄介なことである。いつか通った道。コートジボワールでは2011年、バグボ前大統領が同じ道をたどり、内戦化した。同じ年、ガボンでも2009年の大統領で敗れたンバ・オバム氏が、コートジボワールを模倣して自らが正当な大統領と突如宣言。同氏は程なく国を追われることとなった。(そして偶然にもそのオバム氏はつい先日逝去、遺体となって祖国の土を踏んだ)。当のトーゴも、2005年の選挙では500名近い人が死傷する大きな衝突が生じているのだ。


この日、ファーブル候補の支持者200~300人は野党の党本部で、党首の当選を主張した。「ファーブル大統領!」「現政権には飽き飽きだ!」

人権団体によれば、野党活動家はしばしば当局の不当逮捕や拷問にあってきた。その鬱屈を含め、主張のボルテージが上がる。


29日、夜の時点で、ロメは平静を保っているという。いずれにせよ、暴力が起きることは市民も国際社会も望んでいない。当事者には冷静な対応と行動を期待したい。

(おわり)

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