千艸の小部屋

四季折々の自然、生活の思いを、時には詩や創作を織り交ぜながら綴りたい。

2017年04月22日 | 日記



 出かける朝、二、三輪だった桜の花びらがもうこんなに花開いた。




どうか散り急ぐのをやめて
ひとときを
思い出に浸らせて下さい
明日という日のために

はらはらと
散り急ぐのをやめて

私たちのために

どうか
かけがえのない日々を

あなたの愛しき人に
あなたが育んだ子らのために

どうか
もう少し佇ませて下さい

 暮れはお餅を憑き、お正月料理を整え、自作の漬け物を配った人があっけなく世を去った。難病にも前向きに挑んだ。最期は肺炎が彼を奪った。
 お通夜と告別式に列席した。遺影は微笑んでいた。かつても今も、変わらない笑顔のままで。

 私の青春と交差する。
 通夜の席で見かけた人は多分Kさん・・・
 Eちゃんも穴ちゃんもAちゃんも訪れていたそうだ。そして名前を忘れたあの子の顔がよぎる。
 遠い、遠い昔・・・
 東武東上線、川越街道、成増、白子、練馬、石神井公園、常盤台、思い出が蘇る。


 遺影の主の友人が紹介してくれた職場・・・
 渋谷西武・・・
 原宿・・・
 渋谷から原宿までの散歩道・・・






 東京近郊の桜は散っていたが、春の遅い南魚は今が盛りだ。
 帰宅した翌日は絵画教室だった。
 夜の銭渕公園は桜がライトアップされていた。
 そんなことも忘れていた。



はらはらと桜が舞う
人たちの声が遠のき
夜桜に心奪われた
私がいる




 
 狭い庭に伸びてしまったネギ坊主、摘むのに手頃な春菊が今盛り。
 亡き人が耕した庭・・・

 逝ってしまったね。

 駄目かと思われた。
 生命力の強さに驚かされもした。
 安堵する間もなく届いた訃報。
 早すぎる別れ。

 妹は気丈だった。喪主の勤めを立派にこなした。
 子供や孫、下の妹も近距離に住んでいる。

 短歌や陶芸・・・
 亡き人を偲びつつ、前を向いて歩いてほしい。


 雪国に住む私たちが待ち望んでいた春。
 ブナが芽吹き、
桜が開花する春。



 4月22日AM8:45の桜


 上越新幹線大宮駅下車の際にはマンガのような私の一面をお見せして、親戚のみんなを心配させました。
 重い荷物を持っての階段の昇降はちょっと無理がありました。
 そして、スマホをバッグに入れっぱなしだったので、ご迷惑をおかけしました。

 次回訪問時はマンガの自分はやめて、文学の主人公でいたいと思いますm(_ _)m