墨田ツリーさんと云う方のサイトの一文からの抜粋で
伝教大師山家学生式問答巻四に「仏子の戒を授くとは何経の戒とせんや。答えて曰く正しくは法華経の一乗戒、三如来室衣座の戒、身口意誓の四安楽行の戒、普賢四種の戒に依り。次には普賢経の三師諸証同学に依り、傍らを梵網の十重、四十八軽戒、瓔珞の十波羅夷の律儀戒、慈悲喜捨の摂衆生戒、八万四千法門の摂善法戒、方等経、文殊問、大涅槃等の大乗経に依る。物機の宜しきに随い、広略開制に修学することを得せしむ」とあります。(此処までが引用)
(以下、小山昌純先生の論文から引用あり)
山家学生式問答は江戸期より偽書とされており、現在も学者等は此れを踏襲しています。其処で同じく伝教大師著授菩薩戒儀を見ると「夫れ三蔵教に三聚戒の名あり。通教に有り三聚戒の名。別教に有り三聚戒の名。円教に有り三聚戒の名。今正しく授くは此の円の三聚戒なり。」とあるので、法華経(円教)が軸だったことが分かります。
法蓮上人信空の円頓戒は十二門次第(1・開導 2・三帰 3・請師 4・懺悔 5・発心 6・問遮 7・正授戒 8・証明 9・現相 10・説相 11・広願 12・勧持)の開導で「略述此戒意梵網経云金剛宝戒是仏性種子諸仏本源」と書かれていることから、梵網経の三聚浄戒が正意と考えます。
然しながら、あれぇ、なんですね。叡空−信空、叡空−源空(法然)−信空と信空は法華戒付きの円頓戒を両師から授けられているはずなんですが、弟子伝授の資料には載せられていないんですね。伝承では、源空は信空以外の円頓戒授法では円観義を切り捨てていますが、信空授法時は叡空と同じ円観入りの円頓戒を授けたはずなんですけどね。因みに、一心妙戒を著した恵尋は円観義を除いた源空を批判しています。
源空−証空の円頓戒次第を見ると、三聚浄戒が円頓戒の軸になっています。
正因仏性−摂律儀戒−諸悪莫作−煩悩無辺誓願断−法身
了因仏性−摂善法戒−諸善奉行−↗法門無盡誓願知−報身
↘無上菩提誓願証−報身
縁因仏性−摂衆生戒−自浄其意−衆生無辺誓願度−応身
三聚浄戒は法華経法師品の衣座室の三軌から出たとも云われています。
御義口伝では衣とは柔和忍辱の衣 当著忍辱鎧是なり(柔和忍辱の心)
座とは不惜身命の修行なれば空座に居するなり(一切法空)
室とは慈悲に住して弘むるなり。母の子を思うが如くなり(大悲心)
衣座室の三軌は三諦の空仮中、三身の法身・報身・応身に配しています。
御義口伝で四安楽行の戒は一切法空→十八空→南無妙法蓮華経であると示されています。
要は色法→心法→三諦→一心三観・一念三千が円頓戒の源ではないかと考えるんですね。
妙法蓮華経ー五重玄義→其の活動性は開示悟入に極まります。
真言阿字五転も開示悟入。因みに阿字の源は一心三観・一念三千です。
此れを日朝上人の観心本尊抄私記第三から引用すると
四箇大事
開↗一心三観 示↗心境義 悟↗止観大旨 入↗法華深義
↘十住位 ↘十行位 ↘十回向位 ↘十地位
開示悟入→①四句成道②澄道八道③被接断位④本迹同異
恵心流は流派の相伝を重んじて円頓戒を軽視していた様ですが、円頓戒の源は一心三観・一念三千にあるからだと推察します。
そして此れを一言に約せば、南無妙法蓮華経に決するわけです。
伝教大師山家学生式問答巻四に「仏子の戒を授くとは何経の戒とせんや。答えて曰く正しくは法華経の一乗戒、三如来室衣座の戒、身口意誓の四安楽行の戒、普賢四種の戒に依り。次には普賢経の三師諸証同学に依り、傍らを梵網の十重、四十八軽戒、瓔珞の十波羅夷の律儀戒、慈悲喜捨の摂衆生戒、八万四千法門の摂善法戒、方等経、文殊問、大涅槃等の大乗経に依る。物機の宜しきに随い、広略開制に修学することを得せしむ」とあります。(此処までが引用)
(以下、小山昌純先生の論文から引用あり)
山家学生式問答は江戸期より偽書とされており、現在も学者等は此れを踏襲しています。其処で同じく伝教大師著授菩薩戒儀を見ると「夫れ三蔵教に三聚戒の名あり。通教に有り三聚戒の名。別教に有り三聚戒の名。円教に有り三聚戒の名。今正しく授くは此の円の三聚戒なり。」とあるので、法華経(円教)が軸だったことが分かります。
法蓮上人信空の円頓戒は十二門次第(1・開導 2・三帰 3・請師 4・懺悔 5・発心 6・問遮 7・正授戒 8・証明 9・現相 10・説相 11・広願 12・勧持)の開導で「略述此戒意梵網経云金剛宝戒是仏性種子諸仏本源」と書かれていることから、梵網経の三聚浄戒が正意と考えます。
然しながら、あれぇ、なんですね。叡空−信空、叡空−源空(法然)−信空と信空は法華戒付きの円頓戒を両師から授けられているはずなんですが、弟子伝授の資料には載せられていないんですね。伝承では、源空は信空以外の円頓戒授法では円観義を切り捨てていますが、信空授法時は叡空と同じ円観入りの円頓戒を授けたはずなんですけどね。因みに、一心妙戒を著した恵尋は円観義を除いた源空を批判しています。
源空−証空の円頓戒次第を見ると、三聚浄戒が円頓戒の軸になっています。
正因仏性−摂律儀戒−諸悪莫作−煩悩無辺誓願断−法身
了因仏性−摂善法戒−諸善奉行−↗法門無盡誓願知−報身
↘無上菩提誓願証−報身
縁因仏性−摂衆生戒−自浄其意−衆生無辺誓願度−応身
三聚浄戒は法華経法師品の衣座室の三軌から出たとも云われています。
御義口伝では衣とは柔和忍辱の衣 当著忍辱鎧是なり(柔和忍辱の心)
座とは不惜身命の修行なれば空座に居するなり(一切法空)
室とは慈悲に住して弘むるなり。母の子を思うが如くなり(大悲心)
衣座室の三軌は三諦の空仮中、三身の法身・報身・応身に配しています。
御義口伝で四安楽行の戒は一切法空→十八空→南無妙法蓮華経であると示されています。
要は色法→心法→三諦→一心三観・一念三千が円頓戒の源ではないかと考えるんですね。
妙法蓮華経ー五重玄義→其の活動性は開示悟入に極まります。
真言阿字五転も開示悟入。因みに阿字の源は一心三観・一念三千です。
此れを日朝上人の観心本尊抄私記第三から引用すると
四箇大事
開↗一心三観 示↗心境義 悟↗止観大旨 入↗法華深義
↘十住位 ↘十行位 ↘十回向位 ↘十地位
開示悟入→①四句成道②澄道八道③被接断位④本迹同異
恵心流は流派の相伝を重んじて円頓戒を軽視していた様ですが、円頓戒の源は一心三観・一念三千にあるからだと推察します。
そして此れを一言に約せば、南無妙法蓮華経に決するわけです。