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光明遍照 十方世界 念仏衆生 摂取不捨 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏 永観律師に帰依し奉ります。

宗教における最高の行法は?顕密についての考察

2010-11-21 20:57:24 | 日蓮・富士門流
 俺的には天台スレで古典力学と揶揄されようが、顕教立てである日蓮仏法の方が庶民が行う上で安全かつ効果的と考えている。ある天台僧が密教を量子力学に喩えていたな。確かにうまく云うもんだ。弘法大師が秘密曼荼羅十住心論で行法の最高峰に掲げたのは金剛乗である。まあ、大乗仏教の最終進化形が密教であろう。ただ、密教にも色々ある。日本に伝えられた密教は、金剛頂経が説く瑜伽タントラ。行タントラである大日経。所作タントラに当たる蘇悉地経が根本経典である。中期密教が日本に伝来した。

 チベット仏教で有名だが無上瑜伽タントラは残念ながら日本には伝来しなかった。この教えはクンダリーニヨガと仏教の併用で、この上ない完全な行法により悟りの境地を目指す教えである。70年代に欧米で二ューエイジの先駆けとして紹介されたのがこれである。日本でも本山博先生なんかが、クンダリーニやチャクラの覚醒を普及させて研究も盛んにしていたが、志向としてはこの方面にあったと考えていいのではないだろうか。また真言宗に置いても非常に関心が高いのはチベット仏教である。密教の行法こそが無上の教えであるとする基本スタンスが祖師である弘法大師とそっくりである。

 ちなみにオウム真理教の志向していた教えは天台・真言密教の中期密教ではなく、無上瑜伽タントラである後期密教にあると思われる。オウムの思想的生みの親は桐山密教であるが、桐山は中期密教においてクンダリーニやチャクラ覚醒こそが密教成就の鍵と考えていたようだ。有名なダライ・ラマはチベット仏教のツォンガバ派の出身だ。まあ、兎に角密教を志向するものは、チベット仏教(無上瑜伽タントラ)こそ行法の最高・最終段階の教えであると考えているようである。(T大の助教授だったN氏もわざわざチベット密教を学びに行っている。また、K山大の学長だったM師もチベット仏教には御執心だったからな。)

 
 欧米での二ューエイジの弊害はご存知?密教の行法は先天的に素養の有無が重視される。四度加行でも金胎の行法は心を閉じたり、広げたり観想するが、広げっぱなしになった学友がいるとK山大学出身のM君から聞いたことがある。中期密教でもこれだ。況やクンダリーニの覚醒なんか失敗したらどうなるか?それでも量子力学云々とこいで庶民に相応しい法を馬鹿にすればいいさ。それと二ューエイジには魔神が行中、関わって来るから非常に注意しなくてはならない。この辺りの魔の働きは摩訶止観や大般若経に書いてある。(おーこわー)  
  
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運命論には「霊魂」の存在は避けて通れない

2010-11-18 09:44:51 | 日蓮・富士門流
 萩原玄明師は精神病と霊障の因果関係を述べている。実際、高級霊能力者でも霊障が原因としている方が非常に多い。まあ、日本は大昔から霊魂の存在を認めている土壌は整っているが。記紀や日本霊異記、源氏物語に出てくる六条御息所の怨霊などなど。京都に今でも現存する寺社からして怨霊封じを目的とした所も多い。古代から霊魂は存在するものと考えられていたんだろう。

 霊魂は確かに存在すると俺自身確信している。親父が亡くなって20年になるが、亡くなって2年も経たない頃亡父が母親に憑依したことがあった。元々俺の母親は霊媒体質なんだろう、その前にこんな出来事があった。母親は勤務先にある祠の手入れをすることが日課だった。1988年1月7日早朝(確か5時頃だった)突然大声で「蛇の祭りじゃ!」と叫び始めた。隣室にいた俺は吃驚して飛び起きたんだが、親父は目を剥いてオロオロしているだけだった。

 光明真言を唱えたが全然効果なし。(まあ、法も人次第なんでしょうな。笑)そこで、お祭りするのを確約するんで、母親の体から抜けて下さいと懇願すると大声を発しなくなり憑依は解けた。「あれ?」という母親に「今の出来事を覚えてへんのか?」と尋ねると、「何がや?」ときょとんとしている。父親なんか絶句したままだった。

 その後、すぐさま母親の勤務していた会社の連中に電話したが、この早朝に何を血迷ったことをと言う対応だった。何故か経営者だけは信用して「そういえば、きちんとしたお祭りを全然していなかった」と反省し、当日すぐに近所の神主を呼びご祭祀することとなった。その後、蛇の神様が母親に憑依することはなかった。

 それで亡父の憑依の件なんだが、当時俺は株式投資に手を出そうとしていたんだが、夜遅くまでその関係の勉強をしていた。深夜に入り母親の寝室から呻くような声がするんでドアを開けると、「株をしたらあかん。株をしたらあかん」って呟くように言ってるんだな。語り口調が亡父そっくりなんで、「親父か?」って語りかけると頷くんだな。

 何かして欲しいことはないか?って聞くと、「水をくれ」って言うんで俺が飲ませてやると、母親が正気に戻ったんだ。母親に株式投資をしようとしていたのを知っていたか尋ねると、「お母ちゃん、そんなん全然知らんよ」との返事。憑依していた件を説明すると全然覚えていなかった。

 父親と思しき憑依はその1回きりだったんだが、これを契機に邪霊と思われる変な霊が頻繁に母親に憑依するようになった。3ヶ月に1回が2ヶ月に1回くらいに頻度が増えた。最初は驚きの連続だったんだが、何回もこういったことが半年続くとこちらの方も異常さの感覚が麻痺して「またか!」と病気扱いに近い状態になってきた。実際、病院に受診させることもそろそろ考えていた。

 そんな矢先、従兄弟が日蓮さんのご本尊を家に置くことを勧めてくれた。当時俺は天台に被れていたんで、夜遅くまで法論につぐ法論の応酬だったんだが、前記したそういう経緯もあり背に腹は変えられぬとばかりに妙法曼荼羅をお祭りすることとなった。それからかな、ぴったり母親の憑依現象も無くなったのは。(ここではあえて教団・各派の名は伏せさせてもらいました。何故なら宣伝のために作話してると思われたくないからです。ただ、日蓮仏法がこういった憑依現象にストップをかけることが出来る現証を持つと知っていただけたら幸いです。)

 冒頭の精神病と霊魂の因果関係なんだが、俺個人としては体質が大きく左右するが憑依を受けやすい者には絶対関係があると考えている。俺の母方の方はこの体質の人が多く、叔母でも2人、従兄弟に1人、霊的な感受性の強い身内がいる。上古より日本人は霊的資質に恵めれた人物を多く輩出している。近代でも母親に聞いたんだが、旱魃の時四国でいうおたゆうさんという神官が祈祷すると雨が降ってきたのをまじかに見た経験を語ってくれる。神霊の力により天候も自在に操れるこのような術者もいたのである。
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顕本法華宗と富士門流

2010-11-16 20:45:31 | 日蓮・富士門流
 日什上人からして富士とは縁が深いせいか、平成の御世になってもその末弟らが喧々囂々と各サイト内で法論している。まあ、法論というより喧嘩に近い暴言の応酬が目に付くが。軍配はどちら側かというと、顕本法華宗側の方に上がるかな。俺は日蓮義に置いては富士門流を信奉してるんだが、顕本法華宗が富士教学の弱点を突く気持ちは分かるわ。

 残念ながら富士教学は全面的に改変しないと今世紀では通用しないだろう。三宝の立て方なんだが、日蓮正宗を除く殆どの日蓮教団では仏宝を久遠実成釈迦としている。日隆聖人が富士では大聖人の像を拝していると驚いた逸話も伝承されている。宗祖ご逝去から200年経過した頃には、すでに日蓮本仏論に発展しても不思議ではない萌芽は存在していたようだ。

 富士に異名同体の口伝がある。元々は上行菩薩と日蓮は名は異なるが同体という意味だったと思う。本因妙を種、脱仏を成長した花とすれば、日蓮と釈尊もこの理論に当てはめられる。これが極端に発展して種勝脱劣を標榜し、日蓮が釈尊を超える教義に至ることになる。これは何度も言うが、ほんとおかしな理論である。内証としては許されると思う。所謂、全ての生き物には仏性がある、などと云う平等観、横からの見方では。真言宗でも弘法大師を仏の如く崇拝している。まあ、あれと同じである。しかし、熱烈にお大師さんを信奉している真言宗でも、流石に仏宝は大日如来としている。ここでは差別観、縦からの見方を重視しているわけである。

 さて、顕本法華宗だが、彼らの主張は全て正しいのかと云うと、全然そうではない。まず、彼らは種脱相対を全面否定している。日向記を読めば分かるが、日蓮仏法の生命は本因妙にあることは歴然としている。日隆聖人が御書を拝読し、門流の口伝、各派を訪ね歩いて物にした奥義は本因妙の教義である。下種を示す範囲が富士と比べて八品とかなり広いが、ポイントとしては富士と同じく本因妙を大本としている。俺は思うんだけど、日蓮仏法で本因妙を取り除いたら、一体何が残るんだろうか?

 三大秘法?いいえ、三大秘法は本因妙をその根本とするんで、本因妙の仏法を否定するところにその力用は生まれません。そもそも大聖人がご本尊を後世に残されたのは、本因妙の観心が末法の凡夫にでも行えるよう配慮したものです。境・行・位・智妙の境妙はご本尊がそれです。本因妙を説く重要な多くの口伝は富士に伝わりました。しかし、残念なことにその貴重な口伝は後世の末弟により加上に注ぐ加上で偽書に仕立て挙げられました。今では他門流から馬鹿にされる始末です。

 種脱相対=ご本尊=三大秘法、これが日蓮仏法の根幹です。五老僧や日常上人はご本尊の書き方等大聖人から伝授されましたが、後世の末弟らの殆どが天台ずりしてしまいました。況や天台の学頭であったとはいえ、その弟子でもない日什上人の末弟が理解し難いのは当然と云えるでしょう。(でも、今は誰でも教義を知ることは簡単です。立正で学んだ僧侶でも日蓮仏法は本因妙が根幹で、富士がその教義を濃厚に受け継いでいることを知る方は多いですよ。何を今更っていう感じですけどね。笑)

 
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五字生成と成仏の法

2010-11-04 12:30:52 | 日蓮・富士門流
 秘密灌頂において根幹となる印信がある。伝法灌頂で師僧から伝授されるんだが、灌頂儀礼は絶対口外してはならないという禁がある。まあ、大袈裟に云っても、今では市販されている本にも載ってるご時世でね。俺もこれにはちょっと吃驚したんだがね。(笑)時代だよな、ホント。

 兎に角、約束ごとなんで、ダイレクトな言い方でなく、象徴的言葉でその根幹を表現すると、「塔」であると云える。真言も五字の真言が三種類伝授される。日蓮大聖人も妙法蓮華経の五字が根幹である。そう、法華経と真言は表裏一体の関係にあるのである。寺泊御書にインド法華経は法華経と大日経が合成されたもので、元は一つであったという記述がある。

 「種」と「脱」の行法が表裏一体となっていたのが本当のようである。比叡山延暦寺の西塔にある相輪塔には法華経と大日経が一緒に収められている。まあ、天台は熟脱仏教の元締めみたいなところなんで、真言教を殊更重視するから無理からぬことではあるが。

 身延系の行者なんかも八葉印等を使うが、朝師から教学研鑽のために叡山に学んだ歴史があるんで、密印も自然と行法に入ったのだろう。大聖人からして、一皮剥けば密教思想が非常に濃厚である。ご本尊は表は漢字の表示が目立つが、裏は梵字や象徴的文字、意義を持たせている。

 早い話、下種仏法と熟脱仏法は表裏一体の関係にある。真言・天台の秘密灌頂での印信は法華経で説かれる虚空会の行儀に近似している。仏法は深遠である。自分とこの教義が唯一であるとする愚を防ぐために、法華経には安楽行品や嘱累品も説かれたのかも知れない。

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唯授一人?について

2010-11-02 22:31:18 | 日蓮・富士門流
 一子相伝とか東洋、特に中国から派生した学問には多い。西洋は複数で寄って集って真理を探究する。殊に仏教でも真言宗は非常に秘密色が強い。強いが唯授一人ということは実際には有り得ない。秘密灌頂においても入壇している僧侶はごまんといてる。

 日蓮大聖人が唯授一人で法門を授けたのかどうか?富士門流は日興上人をその人と定めている。さらに日目上人、ここからさらに保田妙本寺では日郷上人、大石寺では日道上人となる。(西山本門寺の日代上人、京都要法寺の日尊上人はひとまず置いておく)

 私見であるが、正味のところ「唯授一人」は存在しなかった、と思う。何故なら身延の祖、日向上人が書いたとされる日向記には日蓮義が下種仏法であることが厳然と明記されている。日常上人の流れを汲む中山法華経寺には唯授一人の御本尊八箇相伝がある。常門の口伝・秘伝は現存する伝承法門類でも随一である。

 要は、それぞれの弟子の受け取り方の濃密の差ではないだろうか?それは個人による理解度、弟子の育成、法門の管理方法、信仰の度合いも然ることながら、時代背景や環境、宗門に集う人材の秀劣にも関係する。所詮、坊主と云えども人間であることに変わりはないわけである。色んな思惑も錯綜するのである。

 富士門流の信者が他の五老僧をボロクソに言っても、恐らく当の本人の信心は遠く五老僧には及ばないだろう。何故なら当時の日蓮教団は弾圧につぐ弾圧で、身の安全を保障出来ない状態がずっと続いていた。退転せずに信仰を貫いただけでも凄いことなのである。我々富士門流を信奉するものは五老僧の法脈を継ぐ末弟の間違いを糾すとしても、もろに五老僧へ向けるのは礼を失するものであろう。

 そして富士門流の信者は自分が信奉している教義の誤りを率直に認めるべきである。特に石山教学といわれる大石寺伝承の教学は重大な誤りを散見することができる。ここは身延の学者諸氏の意見に真摯に耳を傾けるべきである。

 宗祖入滅200年後、東西に朝師、隆師が誕生して宗学の見直しが成された。この二師が探求して、見分した以上の逸脱した教義を用いてはいけないと思うのである。(ちなみに私は隆師師事ですが)
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