壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

『戦略フレームワークの思考法』を読んだ

2010年06月30日 | 読書(ノンフィクション、実用)
『戦略フレームワークの思考法』(手塚貞治著、日本実業出版社)を読みました。経営理論やフレームワーク(思考の枠組み)について、難しすぎず、易しすぎず、非常にコンパクトに分かりやすくまとめられていました。経営学の入門者にピッタリだと思います。

面白いのは、フレームワークの成立条件として、ゴロ合わせを挙げていらっしゃること。3Cとか、4とか、確かにゴロ合わせですよね。また、新しいフレームワークが広く使われるためには、権威付けが必要だとか。

フレームワークの軸は、せいぜい片手、5つまで。それを超えると、人間が覚えられないから、だとか。つまり、経営上の勘所は、どこかにポツンと多数が存在するのでなく、人間の認知の中にこそ存在するのだということです。

有名な4Pに対抗して、著名経営学者、コトラーが7Pを提唱していたとか、ウラ話も面白かった。

フレームワークって、けっこう世俗的なんです。その辺が人間くさくて、面白い。MBAとか経営学って、なんだか冷徹な感じがしません? でも、実は、そうじゃないんだ。この認識を得られただけでも、読んでトクしました。

補足)
3C‭=カンパニー、カスタマー、コンペティターの頭文字で、自社、顧客、競合のこと。
4P=プロダクト、プライス、プロモーション、プレイスの頭文字で、製品、価格、販促や広告、販路のこと。
両者とも、経営戦略を考える際の、思考の枠組みとして便利な、有名なフレームワーク。

6月は皆勤

2010年06月30日 | 考えたこと・調べたこと
つれづれなるままに更新中のブログですが、6月は、全日更新できました(土日除く)。

一応、ブログを始めた時、毎日更新を自分に課しました。非常にちっぽけな目標ですが、やり切ることに意義がある。そう考えれば、なんだか達成感があります。

読者の皆さま、今後も「あるく みる きく」を宜しくお願いします。

『酔客万来』を読んだ

2010年06月29日 | 
2002年当時、中島らもは、すでにアルコールによる衰弱と躁うつ病がヒドく、彼をインタビューする側が、らもに非常に気を使っているのが分かります。なんか、痛々しい。

季刊誌、「酒とつまみ」の名物企画、「酔客万来」をまとめた単行本、『酔客万来』(酒とつまみ社)を読みました。

「酒とつまみ」は、酒をこよなく愛する人たちが作る雑誌。その中の「酔客万来」というコーナーは、編集部の面々が「この人と一緒に飲みたい」と願う有名人に押しかけインタビューをするという試み。インタビューとはいえ、テーマは何もなく、ただ酒場で飲みながら、バカ話をする、という趣向です。その第1回のゲストが中島らも。

第1回のゲストが、中島らもでして、この号だけ読み逃していた! それで単行本を探し求めたという次第です。単行本所収は、第1回のらも以降、井崎脩五郎、蝶野正洋、みうらじゅん、高田渡の5名。

らものインタビューは痛々さがにじみ出ているのですが、一転して井崎脩五郎は、脱プンだの、軟便友の会だの、笑えるバカ話でした。

「もう一度、あんな飲み会をしたいなあ。今でも、そんなことをときどき考えます。けれども、その夢を叶えることができな人とが、ふたりいます。中島らもさんと高田渡さん。(中略)中島らもさんと高田渡さんのご冥福を、この場お借りて改めてお祈りしいたと思います」(あとがきにかえて、より引用)

合掌。


『スモールビジネスマーケティング』を読んだ、その2

2010年06月28日 | 読書(文芸、フィクションほか)
『スモールビジネスマーケティング』(岩崎邦彦著、中央経済社)を読みました。同書には、クチコミ効果についても書かれていました。

同じ菓子について、良いうわさを事前に聞かせるグループと、悪いうわさを聞かせるグループに分け、実際に菓子を食べての評価を調査しています。その結果、ご推察の通り、同じ菓子なのに、良いうわさを事前に聞いていた方が、高く菓子を評価します。

これについては、「私たちは『舌』だけでなく、無意識に『耳』でも味わっているといえるだろう。」(引用)。うまいこと言いますね。

クチコミについては、こんな公式もありました。
クチコミの発生=記憶しやすさ、伝えやすさ×伝えたくなる度合い

一般的に、繁盛する店は、店名が4文字以内。そういえば、繁盛する居酒屋も、「てっぺん」とか「いちばん」とか「加賀屋」とか、3~4文字ですね。また、クチコミされるには、ストーリーが必須とも。創業エピソードとか、開発秘話とか、具体的な物語がクチコミを呼ぶようです。

店名は、8文字以上になると、お客が覚えられず、伝えにくくなるとというから、これから商売を始める人は、覚えておいてソンはない命名の原則でしょう。

わが「あるく みる きく」は、開設以来50~100IP/日です。どうすれば、クチコミ効果を上げられるでしょうか。日々の活動が、実践です。

携帯電話で話すとトラブルが生じるか?

2010年06月28日 | 街ネタ
先日、あるコーヒーチェーンに入りました。すると、「お客さま同士のトラブルの原因になるので、店内で携帯電話の使用は控えてください」という主旨の注意書きは張りだされていました。

携帯電話で話すと、トラブルになる?

そこで、実験してみたんです。携帯を顔に当て、誰ともつながらず、大声で独り言をしゃべりました。大テーブルの隣に座っていたおじさんが、「静かに」と注意してきました。
そりゃそうですよね。

でも、これは、他人の迷惑を考えないほど大声でしゃべる行為がトラブルの原因であり、携帯電話を使うことではありません。むしろ、店内で携帯を使う場合、手で口元を覆い、ひそひそしゃべる人のほうが大半でないでしょうか。

かつて、サングラスを常用していた中島らもは、ある顧客企業を訪問時、先方のエライさんから、サングラス姿について、「屋内で黒メガネとは何事か」と注意を受けたそうです。そこですかさず、「目が不自由なもので」。相手は、返す言葉がなかったそうです。

自分だけの常識で、人を判断してはならない、ということです。コーヒーショップの掲示から、こんなことを考えました。