犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

辰巳ダム>平成26年4月23日の辰巳ダム現場(おまけ) 貯水していないのに貯水量は5千トン!

2014年04月29日 | 辰巳ダム
(低水位におけるダム貯水量)
 以下の表は、石川県河川総合情報システムのダム情報による、当日の水位、流量、貯水量である。

 貯水量は、4~5千立方メートルとあるが、その様子は、以下の写真のとおりで、水が流れているだけで貯水していない。土砂が堆積し、その間を水が流れてくるだけで貯水されているわけではない。

 穴の直前でダム湖の水位を計測して貯水量を計算していることになっている。明らかに水位が97m台では貯水量を測ることができないが、それ以上の水位でどのあたりから正確な貯水量を測ることができるのだろうか。
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辰巳ダム>平成26年4月23日の辰巳ダム現場(その4)

2014年04月28日 | 辰巳ダム
(瀬領と鴛原の間の仮橋)
 ダム湖を横断して、瀬領と鴛原を結ぶ道がある。下の写真は、川の流れを横断して設置されている仮橋の様子である。この仮橋の左右岸の取り付け部が、以前の出水で破壊されていたが、最近、復旧されたようである。上の写真が復旧前で取り付け部が大きく破損している、右岸は写っていないが同様に破損している、下の写真が復旧後である。
いつ、誰が、どんな事業名目で、どれだけの費用をかけて復旧したのか、関連記録文書を公文書公開請求である。
出水の度に壊れてまた修復、ということを延々と続けていくことになるのか。
この道は、ダム管理用道路として、平生は、閉鎖されていたようであるが、いつのまにか、それが解消されて、集落の人達がときどき利用しているようである。そのうちに、生活道路になって、もっと通行しやすい道にしろとかいうことになって、行政はお荷物を背負うことになりはしないか懸念される。いらぬ心配かもしれないが。
平成25年10月3日の様子(復旧前)


平成26年4月23日の様子(復旧後)
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辰巳ダム>平成26年4月23日の辰巳ダム現場(その3)

2014年04月27日 | 辰巳ダム
(斜面の崩壊)
 ダム湖内のいたるところで斜面が崩壊しているが、下の写真は、鴛原超大規模地すべり地の末端に位置する、もと北陸電力の送電鉄塔が設置されていたところであるが、今年の冬に崩壊した。法枠ブロックの直上で、法枠は壊れていないようである。今年は、雪が少なく、比較的、崩壊が少なかったが、崩壊が進めば、のり面保護工を施工する必要があるだろう。約2.5kmほどの区間で、ダムによる人造湖という人工物としたので、その貯水機能確保のための管理で、未来永劫、崩壊するたびに修復せざるをえず、大きな出費を強いられることになる。

(堆砂の処理)
 斜面が崩壊すれば、土砂がダム湖に堆積する。下の写真①は、今年2月時点のダム堤体直上流の堆砂の様子である。写真②が4月23日撮影したもので、堆砂が取り除かれていることがわかる。付近に重機の跡が残されていたので、つい最近、取り除いたようである。
 いつ、誰が、どんな方法で、どれだけの費用をかけ、どれだけの堆砂を除去したのか、関連記録文書を公文書公開請求中である。
写真① 平成26年2月19日の様子

写真② 平成26年4月23日の様子

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辰巳ダム>平成26年4月23日の辰巳ダム現場(その2)

2014年04月26日 | 辰巳ダム
(辰巳用水東岩取入口の前後の流木)
 2月19日時点では、辰巳ダム東岩取入口の前後でまったく流木が見られない。昨年11月末時点と同じである。4月23日の時点では、東岩取入口の前の飛び石のところ、後の堰のところで流木が少し堆積しているのがわかる。3月末の出水が原因だろう。

平成26年2月19日


平成26年4月23日


(貯水池内の流木)
 ダム湖内には、多くの流木がころがっている。ダム湖の上流から流木は、ダム湖の上流端にある流木止めで捕捉できるので、ダム湖内の流木は、ダム湖内とダム湖に面する斜面から発生する。
ダム湖の真ん中に倒木が、下の写真①である。この倒木を反対側から見たものが写真②である。根元のところに大きな穴があり、もとはここに立っていた木がここで倒れたようである。倒れた方向が下流の方向を向いているので、水の流れに押し倒されたようである。この地点は、ダム堤体から400~,500m上流である。標高105m前後と推定され、湛水した後でわずかな水の流れの勢いで倒されたようである。湛水して流れは緩くても倒されるようである。湖内に立木が多くあるが、枯れた後はこのようにして流木になるのだろう。
 写真③は、同じ地点で水流の左岸に面して、いまにも崩れそうな斜面に傾いている流木であるが、いずれ崩れて流木になりそうである。流木予備軍である。
 写真④は、すでに倒木した木でダム湖内に放置されている流木である。
平成26年4月23日 写真①

平成26年4月23日 写真②

平成26年4月23日 写真③

平成26年4月23日 写真④

 これらが大きな出水でダム堤体の穴に向かって集中することになる。

(流木捕捉工の様子)
 ダム湖上流端の流木捕捉工の4月23日現在の様子である。去年11月30日には流木は1本もなく、きれいに除去されていたが、冬期の4ヶ月ほどで流木が若干、堆積している。

(つづく)
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辰巳ダム>平成26年4月23日の辰巳ダム現場(その1)

2014年04月25日 | 辰巳ダム
 辰巳ダムは、先月の末にこの時期としては、珍しいほどの雨があり、かなりの湛水したようである。
石川県河川総合情報システムのダム情報によれば、3月30日に累計95mmの雨があった。その結果、31日16時から30日10時まで18時間、おおよそ1日ほど10mを超える湛水(貯水位が107m以上)が続いた。

 流入量は30日23時に最大91.38立方メートル毎秒、その時点の放流は、83.32立方メートル毎秒である。貯水位が最大になったのは、31日4時、111.58m(14.58mの湛水)である。その時の流入量は、87.96立方メートル毎秒、放流量は、86.35立方メートル毎秒である。
この影響を確認することもあって現場へ行くことにした。

 2月19日以来、2ヶ月ぶりの辰巳ダム現場である。
 残雪もなく、日差しはやや強いが、風はまだ冷たいので、現場を歩くのは心地よい。春の陽気を感ずるのは、人様ばかりではなく、鳥達も騒々しいほどの鳥の囀りをしている。

(ダム湖内の塵芥の堆積の様子)
 ダム堤体のスクリーンには、塵芥が堆積している。昨年の11月末時点では、きれいに除去されていたので、今回の出水で堆積したものである。河道整正工の上段面にも幾分、堆積している。

平成26年4月23日のスクリーンまわりの様子


平成26年4月23日の河道整正工の上段の塵芥堆積状況

 今回の出水で辰巳ダムは、90立方メートル毎秒の小洪水を83から86立方メートル毎秒に4から7立方メートル毎秒を低減させて下流へ放流した。数値で表現するにも馬鹿馬鹿しいもので、洪水調節という観点からは、全く意味がない。
 にもかかわらず、最大で62万9千トンもの貯水をしている。そのため、巨大な沈砂池あるいは沈殿池となり、水中に含まれている、土砂、夾雑物、塵芥などが貯水池内に堆積することになった。このように小さな出水では、不要物を貯め込むだけの装置である。この不要物を取り除くために、未来永劫、延々と労力と費用が嵩むことになる。こんな無意味なこと?を際限なく続けていくことになるのか。
(つづく)
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