ドイツ時計の伝道師・南雲達也 / 南雲時計店【公式】三代目ブログ

日本人で唯一、Sinnの創業者のヘルムート・ジン氏よりジン氏の時計の公認修理士として認められています。

遅れ、進み の謎を解き明かす

2016年06月28日 | 日記
ゼンマイの機械式時計が
進むとか、遅れるという事を
体験したり聞いたりした事が
あると思います。


なぜ、遅れたり、進んだり
するのでしょうか?


今回はその
謎を解き明かします。


裏スケルトンの時計を見ると
こんな『輪っか』が回っているように
見えてませんか。





この鋲が打ってあるような
『輪っか』を
テンプ と呼びます。
※最近はテンプに鋲が打って無い方が
 圧倒的に多いです。


そして、このテンプ。
回っているように見えますが
実は左右に半回転してて、
行って、戻ってを繰り返して
いるのです。


まるで、メトロノームのように。



このテンプの動きが
メトロノームのように
左右に半回転して
時計の速度と言うか精度を
調整しています。


そして、メトロノームの速度を
調整しているのは重りの位置。


重りを下に下げるとと
重りが中心に近づく事により
速度を増します。


逆に重りを上にすると
ゆっくりと遅くなります。


時計はその重りの役目を
テンプの中心部に見える
細いぐるぐる巻かっている
バネの張り具合で
速度を速めたり、遅くしたりして
時計の精度の調整をします。
※このバネを『ヒゲゼンマイ』
 呼びます。


ヒゲゼンマイの張りの調整で
つぼめるとヒゲゼンマイが
キツク締り、早まります。
逆にヒゲゼンマイを緩めると
ゆっくり遅くなります。


時計の精度はこのように
テンプの中心にある
ヒゲゼンマイの張り具合で
精度調整させています。


つづきは明日。















商品や修理のことを詳しく聞きたい・買いたい・直したい・店長と話してみたいという方
ご連絡お待ちしております。
-- 南 雲 時 計 店 --
〒949-6680 新潟県 南魚沼市 六日町41番地
T E L:025-788-0005 (10~12時 / 13~18時) 
w e b:http://nagumo-watch.com
e-mail: info@nagumo-watch.com

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする