消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

新生活から1ヶ月

2007-04-29 23:27:35 | 消防・救急
昨日は9件。朝の6時ぐらいで2桁の出場にリーチがかかりましたが、そのまま9件で止まってくれました。

しかし夜はほとんど眠れず。自宅に戻ってお昼寝のつもりが夜まで爆睡でした。


世間一般はゴールデンウィーク突入のようですね。

中には4月28日~5月6日まで9連休となる企業もあるようです。

私の同期で予防を専門的にやっている同期がいるのですが、5月3~6日の4連休を楽しみにしていました。

交代制勤務である私にとっては、いつもと変わらない勤務なのですが・・・


さてそんなゴールデンウィークの始まりの勤務は、お酒がらみの出場が多かったです。

9件のうちの3~4件はそうだったんじゃないかな?


お酒がらみの事案のパターンとしては、

1.本人が酩酊(めいてい、お酒に酔っている)状態。現場に一人だけ。

2.本人が酩酊状態で、回りの友人・同僚などが心配になり救急要請。

3.本人が酩酊状態で突っかかってくる&お店の従業員などが手を付けられなくて救急要請。(警察官も現場にいる時がある)

4.本人が酩酊状態で突っかかってくる&回りの友人・同僚なども早く病院に運べと突っかかってくる。


ほぼこのパターンです。

昨日あったのは1番と2番のパターン。

1番のような場合は、酔っ払って道端などで寝ているなんてことが多いです。たまたま通りかかった通行人、もしくは警察官からの入電で出場することがほとんど。

この場合は警察官立会いの下、病院に行くことを勧めますが搬送拒否をすることがほとんど。搬送拒否の署名をもらって現場を引揚げることがあります。

2番のケースも本人が拒否することも。だいたいは回りの友人が説得して搬送するケースですが、拒否する場合もたまにあります。


あとは3番と4番のパターン。

お酒が入っていると、病院側も受け入れに難色を示す場合があります。突っかかってくるような場合は特に。

病院内で暴れられても困りますからね・・・


そうなってくると、違う病院を探さねばならない。しかしどこの病院も同じような理由で断られる。

たらい回しを防ぐため、救急告示病院で当番制を採用していますが、傷病者が集中してしまい手不足のために収容不能になることも。


救急隊は、本人の拒否が無い限りは病院に搬送する責務があります。

出場した以上、受け入れてくれる病院を探さなければいけません。受け入れてくれる病院が見つかるまで、ずっと現場で病院を探し続けるのです。

こうなると救急車も現場出発できません。

『なぜ早く運ばないの?』『早く運べよ!』と悪循環に。


私達だって、受け入れてくれる病院が見つからないと悔しいのです。

酔っ払いに限らず、診療科目にもよりけりですが・・・。


もしこれで現場に長く救急車が止まっている状態が続き、もしその間に近くで命に関わるような事案があったらと思うと、助かる可能性のあった命も救えません。それが一番悔しい。


飲みすぎて気持ち悪くなったからと言って、救急車を呼ぶなと言っているのではありません。

緊急事態の時にはいつでも呼んで頂いて構わないのですが、救急車にも限りがあります。

急性アルコール中毒は自分、もしくは回りの人たち次第で防げると思います。

お酒は自分の限界を知って、適量で楽しく飲みましょうね

イチ救急隊員からのお願いでした。


明日はお休みです。