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The Show Must Go On - ACL全米ツアー 主演2人のインタビュー

2008-05-29 12:55:50 | Michael 08 ACL tour
ACLの全米ツアーの主演2人、ザック役のMichael君(マイケル・グルーバー)とキャシー役のニッキー・スネルソンさんのインタビューを、Downtown LA Sceneというサイトが掲載していたので、ご紹介しますね~。[原文は、残念ながら現在はごらんいただけません。](写真は、ステージフォトです。ザック役のMichael君とキャシー役のニッキーさん。)


ACL全米ツアーの最初の公演地で行われたリハーサルとプレビュー公演の間、舞台の袖には酸素タンクが置かれていた。誰もが承知の通り、トニー賞とピューリッツァー賞に輝いたこの作品は、歌もダンスもレベルが高く、演じ手には負担が大きいのはもちろんなのだが、このタンクは、「Mile-High City (1マイル高い街)」の異名を持つコロラド州デンバーの空気の薄さをカバーするための物なのだ。

「ここの高度に慣れるのは、なかなか大変だったわ」と電話でのインタビューで語ってくれたのは、キャシー役のニッキー・スネルソンである。

「一度、リハーサル中に気を失っちゃったことがあったのよ。今まで私達が暮らしていた場所とは、気候がぜんぜん違うから、息は切れるし、眩暈はするし。」

「ここがツアーのスタートでよかったわ。ここの気候に慣れた後なら、L.A.での公演は、ずっと楽だと思うから。」と、彼女は笑いながら付け加えた。

33年前に作られたACLのリバイバル版の全米ツアーが、5月22日からL.A.のダウンタウンにあるAhmanson Theatreで始まる。

スネルソンは、2006年にBroadwayでオープンしたACLのリバイバル版のオーディションを受けたのだが、残念ながら役を手に入れることができなかった。代わりに彼女は、「Legally Blonde」のエアロビクス・インストラクターの役を手に入れた。今回、ツアー・カンパニーでキャシーを演じられることを、彼女はとても喜んでいる。

「キャシーという役は、私達の年代にとって、典型的な女性ダンサーの役だと言えるわね。ダンスを習っている女の子なら、誰もが絶対にやってみたいと憧れる役の一つよね。12分間も、たった1人でステージを占領して、歌って踊れるソロパートがあるんですもの。」

ACLでは、キャシーは、元恋人で彼女の指導者でもあったザックが計画しているBroadwayのビッグ・ショーのオーディションを受ける。かつてキャシーは、ザックの下で、Broadwayのスター女優の座にあと一歩というところまで行ったことがあった。しかし、まるで何かを証明しようとするかのように仕事に夢中になっているザックに疲れ果てたキャシーは、彼の下を去ってハリウッドへ行ってしまった。
ハリウッドで仕事に恵まれなかったキャシーは、端役でもかまわないから何とか仕事を手に入れようと、ザックの前に唐突に現れたのだった。

「実のところ、何一つ解決していないんだよ。彼女が彼の下を去ったからって、全てにけりがついた訳じゃないんだ。だから、このショーには、常に目に見えない不安のようなものが存在しているんだよ。」 そう語るのは、ザックを演じるマイケル・グルーバーである。

「キャシーは、男女各4人を雇うべくオーディションに集中しようとするザックを混乱させるキャラクターなのさ。」


「A Chorus Line」は、アメリカのミュージカル史上、最も長く上演されてきた作品であり、Broadwayでは、オリジナル版は、1975年から1990年までの期間に6,137回に渡って上演され、Tony賞に12部門でノミネートされ、その内、作品賞やシナリオ賞、オリジナルスコア賞を含む9部門を獲得した。

グルーバーは、このオリジナル版に、ニュージャージー出身のイタリア系の元気なオーディショニーのマイク役で出演していた。これが、グルーバーのBroadwayデビューだった。彼は、現在Broadwayで上演中のリバイバル版にも、グレゴリー(グレッグ)という役で出演していた。彼の演じていたグレゴリーは、アッパー・イーストサイドに住む洗練されたユダヤ教徒という設定である。

「この作品に、もう一度、どうしても出演してみたかったんだよ。1990年にBroadwayのオリジナル版がクローズして以来、一度も出演する機会がなかったからね。」と、グルーバーは語った。

今回のツアーでは、やる気満々の監督であり振付師であるザックを演じるグルーバーは、他の役を演じる機会を逃したことを残念がっている。

「10ある男性のパートの内、まだ、たった3つしか演じていないんだからね。悲しいことに、その内のいくつかを演じる機会を、僕は永遠に逃してしまったんだよ。わかるかい? それらの役を演じるには、僕は、年をとり過ぎてしまったんだってことさ。」

このツアーに、オリジナル作品の息吹を吹き込むのは、グルーバーだけではない。監督を務めるボブ・エイビアン氏は、オリジナル版でTony賞を獲得した振付師の1人である。(もう1人は、監督を兼任していたマイケル・ベネット氏である。) またオリジナル版で、オリジナル・カンパニーの一員としてコニーを演じていたバーヨーク・リーさんも制作に加わっている。

「つまり、オリジナル版と1分の狂いもないってわけさ。」と、グルーバーは言った。


息の長いBroadway作品として考えてみても、このショーは、ずば抜けて長く生き延びてきた。おそらく、ACLのストーリーが現実に裏打ちされているという事実が、この息の長さの秘密と言えるだろう。グルーバーも指摘した通り、ベネットは、このショーを作り上げる過程で多くのダンサーにインタビューをした。したがって、この17人のダンサーを描いた作品は、「誰もが思い当たる」物語なのだ。

「ACLは、いろんな人生を歩んできた、それぞれに自分の夢を叶えようとしている人達の物語なの。ダンスよりも何よりも、それが一番の魅力なのよ。」 と、スネルソンは語ってくれた。

彼女は、キャシーにとても親近感を感じるそうだ。キャシーの中に、自分自身の舞台人生を見ているような気がすると言う。

「私は、20歳そこそこでBroadwayデビューを飾れたので、とっても幸運だったと思うわ。」と、スネルソンは、自身が演じた「Annie Get Your Gun」のBernadette Peters役を思い出しながら語った。

「もうほんとに興奮したし、これでもう、この先、一生、ちゃんとした役がもらえるんだって有頂天になったの。でも、その後、私は、L.A.に行って、TV番組に出演するようになったの。結局は、それもうまくいかなくて、NYに戻ってきて、また端役から再出発したというわけ。そして、幸いなことに、またちゃんとした役をもらえるようになったのよ。」

この役は、いろいろな意味で、とりわけやりがいのある役だと言えるだろう。スネルソンは、キャシーを演じるには、「Legally Blonde」のエアロビクス・クイーンのBrooke Wyndamを演じるよりも、ずっとエネルギーが必要だと言う。

「すごく情熱的な役なの。本当に、涙が溢れ出てくるのよ。とても素晴らしい、まるで精神が浄化されるような感じなの。」


グルーバーは、彼女の才能を高く評価し、同じキャシー役を演じてTony賞を獲得した女性になぞらえて絶賛している。

「Donna McKechnieは、1975年当時、実に希有な女優だったんだ。歌唱力があり、ダンスがうまく、実に繊細でしかも表現力に富んでいた。この3つの才能全てを持っている人を見つけるのは本当に難しいんだけど、ニッキーは、まさにその全てを持ち合わせた女性なんだよ。
彼女は、とても自然な演技のできる女優なんだ。そして、キャシーの持つ強さと繊細さを表現できる優れたスキルを持っている。彼女がステージに上がると、誰もが彼女から目を離せなくなるんだ。とりわけ、彼女が踊っている時はね。
それに、彼女の声ときたら、実に素晴らしいんだよ。たいていの場合、キャシーを演じる女優は、ダンサーとしての才能を評価されて抜擢されるから、あまり歌が上手でないことが多いんだ。僕は、ニッキーの大ファンなんだよ。」


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