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リーナ・ホールさんのインタビュー – 初めてヘドウィグを演じて

2016-10-13 00:02:02 | Musical News ツアー他各地
「Hedwig and the Angry Inch ヘドウィグ・アンド・ジ・アングリー・インチ」の全米ツアーで、初めてヘドウィグを演じたリーナ・ホールさんに、Playbill.comがインタビューしたそうです。(写真は、ヘドウィグのメイクをしたホールさんです。)

このインタビューの前夜、10月9日、ホールさんは、ヘドウィグとして、このショーを演じきりました。この日、彼女は、このショーの2人の登場人物を両方演じたのです。
Playbill.comの記事は、こちらからどうぞ。この記事を下までスクロールしていただくと、ヘドウィグのメイクをして撮影されたホールさんの写真を、スライドでごらんいただけます。またこちらからは、BroadwayWorld.comで紹介していた、ツアー初日の写真をごらんになれます。


以下は、Playbill.comのインタビューの訳です。拙い訳ですが、お読みいただければ幸いです。


インタビューアー(以下イ):昨夜のショーは、どうでしたか?全部、聞かせて下さい!

リーナ・ホールさん(以下リ):とてもうまくいきました。まるで大砲で打ち出されたみたいな感じです。もちろん緊張していたけど、幕が上がった瞬間からは、一気に駆け抜けた感じ。観客の反応は、とても熱狂的で、みんな、私の選択を気に入ってくれたんだと思いました。ニール(パトリック・ハリス)のオリジナルのショーを忠実に再現しようと頑張っていたら、その頃のことがよみがえってきて、ニールと2人で演じた古いジョークを思い出しました。でも、他のヘドウィグ達と共演した時も、お気に入りの特別なことがいっぱいあったから、それらが混ざり合って、そこに私自身のものも混ざり込んだ感じかな。音楽は、最高でした。歌も、素晴らしかったし、バンドも気に入ってくれてたと思います。すごく壮大に感じられました。特別で、素晴らしかったし、観客は、みんな私を応援してくれていたから、本当に最高でした。


イ:反対の側を演じるというのは、どんな感じでしたか?ずっと長い間、イツハクとしてショーを演じてきたわけですけど、超現実的な感じでしたか?

リ:いったんショーが始まってしまえば、その中に没頭してしまうわけで、私は、ただストーリーを、彼女のストーリーを語ることに集中していただけです。できる限り集中しようとしてました。でも、残念なことに、私は、毎回この役を演じられるわけじゃないから。緊張を緩められる瞬間が全くなくて、ものすごく異常なほど集中してました。1つだけ奇妙なことがあったんですけど、昨夜のカーテンコールの時の写真を見たんです。私の代役をしてくれてたシャノン(コンリー)を自分だと思っちゃったんです。だから、自分が写真の中のクリスタルだと思っちゃって。で、「ちょっと、待って、違うわよ!それは、私じゃないわ!シャノンよ!」って感じになっちゃって。(笑)
私は、彼女のとなりにいました。でも、自分では、ぜんぜん気づかなかったので、すごく変な感じでした。あれは、まさに超現実的な経験でした。もう大笑いしちゃいました。次が待ちきれないです。


イ:どんな風に決まったんですか?「なぁ、ヘドウィグもやってみたいかい?」って言われた時のあなたの反応は?

リ:スティーブン・トラスク(ソングライター)と私で、ブロードウェイのスター達がヘドウィグを演じる合間に、ほんの短期間、私がヘドウィグを演じてスティーブンがイツハクを演じたらって話していたんです。このアイディアについて、しばらく話し合っていたんですけど、結局実現しませんでした。彼らは、本当に、私にツアーに出演してもらいたがっていました。私にイツハクを演じてもらいたいと、真剣に思っていたんですが、私が、あの役をあまりやりたがっていないのも知っていたんです。だって、あんなに素晴らしいさよならをしたんですもの。あの特別な、特別な晩を補ってあまりあることなんて、あるはずないですから。彼らは、私を承知させる唯一の方法が何か、わかっていたんですよ。大きなニンジン、あるいは金塊を用意すればいいんだって。
ショーのもう一つの面を経験できるというのは、素晴らしいことでした。しかも、私は女性だけど、男連中がやってきたのと同じことができるんだと証明してみせられるんですから。みんな、私がショーのナンバーを歌えることは知っていたけど、彼らは、私が演じられるかどうかわかってなかったと思います。そして、私は、見事にやり遂げたと思ってます。きっといつか、彼らは、私に、主演公演(ヘドウィグとして)をやらせることを考えてみてくれるでしょう。


イ:ヘドウィグのどんなところが好きですか?

リ:彼女は、すれっからしのアバズレなんですが、そこが大好き!パンクロック風の荒削りな感じも楽しいし、でも、頭の回転は速くて、それと、私の表情が本当に面白いそうで、それで、個性を作り出せてるみたい。彼女のユーモアのセンスがとても好きです。このショーは、そんな風に書かれているんです。全てが、どこか面白い。ドイツ語訛りで話すのは、とても面白いわ。ドイツ語訛りってホントに面白いから。いろいろ違った個性を演じるのは、面白いです。トミーを演じるのも楽しいです!トミーが大好きなの。難しいけど、でも、彼女として旅をするのは素晴らしいし、本当に打ちのめされて、弱々しくなってしまうの。まさしく、私に打ってつけだわ。


イ:どこが大変でしたか?

リ:正直な話、舞台裏で突っ立って、出番を待っている時が一番大変でした。ショーの流れには、全く継ぎ目がなくて、それで、筋が通っているんです。一つのセクションから次に移って、そのまま感情のジェットコースターが始まる。それは、このきめ細やかな美しい物語を語るのに、とても自然な形なんです。投げ出されてしまうんじゃないかと感じて、とても不安でした。怖かった。アバズレの女王になるのが怖かったんです。


イ:客席には、誰がいましたか?

リ:私の姉(妹?)がいました。彼女は、ニューヨークから飛んできてくれたの。あと、両親と友人達。ニューヨークから来た人達、ニューヨークから来たヘドウィグファン、世界中から来たヘドウィグファン、子供の頃からの友達もいました。素晴らしい人達だったわ。


イ:終演後、お祝いの大パーティをしましたか?

リ:ディナーに行きました!食べました!とても疲れてた。クタクタでした。両方の役を演じてみて、ショーのあと疲れ切っていた男性陣を、今まで以上に尊敬しました。でも、彼らがやっていた早変わりについては、ちょっと気づいたんですよね。ヘドウィグは、2回早変わりをするんです。1回目は、「Wig in a Box」の時で、もう1回は、最後のトミー・グノーシスになるところ。「ふざけないでよ、何てことないじゃない!私が、イツハクからクリスタルに早変わりするのを、彼ら、やってみればいいんだわ。そりゃ、大変なんだから!」って感じでした。彼らは、知らないのよ。ホントにわかってないの。(笑)


イ:ヘドウィグになってみて、特別なところは、どんなところでしたか?多くの素晴らしい俳優達がこの役を演じるのを見てきたあなた自身が、今や、この役になったわけです。あなたのヘドウィグの中に、どんな風にそれらを融合させていますか?

リ:過去に行われた、ジョン(キャメロン・ミッチェル)以前の、いくつかのことは忘れないようにしています。なぜなら、アンドリュー(ラネルズ)とマイケル(C・ホール)は、ニールのショーから全てを学んでいました。ニールが、ショーをまとめ上げたんです。全てが、彼のジョークの全てとアドリブの大半が、とても具体的に仕上げられました。観客と一緒に即興で演じるアドリブだけはちょっと違いましたけど、ショーの多くの部分を、彼は、しっかりと整えたんです。コメディは、難しいんです。いいタイミングが、とても重要なんです。私は、彼ら3人のヘドウィグから多くを学びました。

ジョンが来て、ショーは、大きく変わりました。彼は、自分の独自の要素やアドリブの全てを加えたので。彼には、それができたんです。だって、彼は、まさにヘドウィグなんですから。自分が書いたショーを、筋が通るよう、思う通りに演じた。で、彼のあとに加わった人達は、彼から学んで、彼の要素を取り入れたんです。私は、ニールの影響は、かなり少なくなってしまったと感じました。わずかになってしまったストーリー展開に戻るのもいいものです。ショーの中に書かれている全ての要素について、私は、人々が、実に多くの違った形で、違った角度から違った言葉で、全く別のことのように語るのを聞いてきました。そして、彼らの言葉の中から、自分が好ましく感じる形を引っ張り出し、つなぎ合わせ、私自身のものにしたんです。基本的に、私は、ショーを、5つの違った形で読み聞かされました。そして、とてもしっかりと内容を理解できたんです。だって、私は、本当にたくさんの形で聞いてきていましたから。つまり、たくさんの違った解釈を手に入れたってことです。このショーの論文を書いているようなものです!

私は、ショーを、ヘドウィグにはわからない形で理解しています。イツハクの観点からです。そして、それは、このショーに、全く新しい色をもたらすでしょう。私は、困惑のようなものは、全く感じていません。彼らは、アクセントも含めて全ての面で、互いに影響を及ぼさないんです。それぞれの役を演じている時、私は、ちゃんと自分が何をしているのかわかっています。


イ:ちょうど観客との即興について話してくれましたが、あなたは、何をするんですか?男性陣みたいに、観客にキスをしますか?

リ:そうね、かなり違うことがあるんです。男性陣は、セットに登ったりとかするんだけど、私にとっては、あんまり好ましいことじゃないんです。週に1回しかやらないから、まだセットに完全になじんでいないので、「安全だって感じたい」って思うんです。子供の頃から得意だったダンスで、彼らを、私のヘドウィグに引き込もうと思ってます。車を洗って、観客席に入っていって、男性陣は、客席の誰かにキスをしたけど、それとは、かなり違うことをやるつもり。最高に面白い、私だけのことです。今は、教えてあげませんよ。見ていれば、わかりますから。それに、私は女性だし、ちょっと違うんですよね。私は、あんな風には出ていけない。もし私が出ていって、客席の男性にキスしたら、違う感じになっちゃうと思うんです。私が女性だってだけで、そうなってしまうんだけど、それでも、みんな、私を応援してくれるし、私が実際には女の子っぽい男の子ではないんだということをわかってくれいることは、私にとって、とても重要なんです。


イ:過去数年の、あなたのお気に入りのヘドウィグの思い出は、何ですか?何を思い出しますか?

リ:正直に言うと、私のお気に入りは、イツハクを演じた最後のショー、私のニューヨークでの最後のショーなんです。熱狂するファンからの大きな愛、私が口を開くたびに総立ちになって、そして最後に、通路沿いのファン全員にバラが配られて、通路を(クリスタルとして)歩く私が、そのバラを全部受け取ったんです。まるで、映画のワンシーンみたいでした。ジョン・ウォーターズもバラを持っていて、私に手渡してくれました!(笑)


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