学芸大学駅の「手作りパンの店 麦ばたけ」

学芸大学駅の近くで、国産の材料を主に使ってパンを焼いています。愛する人に食べてもらいたいと、おいしさと安心さがモットー。

ドーナッツ試作中です。

2011-08-31 23:37:54 | 新しいパン
開店して4年以上たちますが、今までドーナッツや揚げ物は作ったことがありませんでした。

理由は色々とあります。居抜きで譲り受けた設備に揚げ物用の器械が無かったのです。今までの修行先では専用のフライヤーを使って揚げていたので、家庭のように鍋で揚げるのは経験が無かったのでできないなと思っていました。ドーナッツの必要性も感じなかったし。でも本当の理由は油を使うとベタベタとして汚れるし油の処理も面倒だなぁと思っていたからでした。

でも店が油の処理を面倒だななんてひどい話です。逆に家庭ではしたくない揚げ物を店では提供すべきではないかと思いました。特に学大は独り暮らしが多いですからね。家で食パンは作れてもカレーパンは作らないですよね。

専用のフライヤーが無いので家庭と同じように中華鍋を使って揚げるので量はたくさんは作れませんが、僕自身とても楽しみにしています。試作していますがやはりカレーパンは焼いたものよりも揚げた方が好みですし、ベーグルも揚げるともちもち感が増しておいしいです。商品の幅が広がった感じです。コロッケもできるぞ、唐揚げも!なんて興奮しています。

9月2日の金曜日から少しずつ並べていきたいと思っています。ちょうど台風が来ますかね。残念!

さつまいもの甘露煮パン、玉ねぎとアンチョビの薄焼きパン

2011-08-25 23:45:55 | 新しいパン
昨日はクロワッサンの休みについてで後ろ向きだったので、今日は久しぶりに新製品のお知らせです。

一つ目は秋の味覚の定番であるさつまいもを使ったパンです。
さつまいもを甘露煮にして、ラムレーズンと合わせました。
さつまいもとレーズンの組み合わせは開店以来作り続けてきた定番商品「さつまレーズン」でおなじみでしたが、かたちを変えてバージョンアップしたと思います。この組み合わせは少しどんくさくもありますが「麦ばたけ」らしくあると思っています。
さつまいもを洗双糖で甘く煮て、バニラの風味をプラスすると栗にせまる美味しさがあります。
そしてラム酒にしっかりと漬けたレーズンを今回は使用しています。
まだ出したばかりなので多少の変更はあるかもしれません。値段は¥170です。


二つ目は玉ねぎをじっくりと炒めて甘みをだし、そこにアンチョビの塩っけと旨味をプラスして大きく伸ばした薄焼きのパンです。
この組み合わせはパスタにしてもおいしいんですよね。パスタでのおいしい組み合わせはだいたいパンでもおいしいはずです。
これもまだ出したばかりなので色々と変更はあると思います。 値段は¥250です。ハーフサイズは¥130です。


クロワッサンはしばらく休んでいます。

2011-08-24 23:53:20 | お知らせ
8月の中ごろから暑さのためにクロワッサン生地は作っていません。なのでクロワッサン、パンオショコラ、クロワッサンクリームなどは休み中です。
理由は色々ですが、まず日本の暑い夏の中ではあまりクロワッサンなどは食べたくないのではないでしょうか。僕自身は秋になり涼しくなるまでいいかなと思っています。
また厨房が熱いと折り込んだバターも溶けやすくなってしまうし、これだけ湿度があるとサクサクの生地もしばらくするとシナシナになってしまって日本の気候には合っていないなと。あと今現在バターがとても不足しているということです。乳牛を減らしてしまったり、酪農従事者の減少だったり、他のチーズなどの乳製品の需要拡大だったりして、一番最後に作られるのが製菓用のバターなんですよね。同業者によっては少しずつ買いだめしている店もあるようです。お菓子屋さんにとってはバターがなかったら終わりですからね。
なんていいいわけは色々と作ることができるのですが。
とは言え最近になり秋の虫の音が聞こえてきてそろそろどうしようか迷っています。他にも色々と作りたいものがあるからです。収穫の秋ですからね~

お盆も過ぎて

2011-08-17 14:42:41 | 雑感
店にも告知しているのですが、原発事故による放射線の影響を懸念しています。特に当店の場合は小麦と牛乳、バターです。ともに北海道産です。北海道産はまだ検査が行われていないのか数値が分からないんですよね。しかし素材にこだわったお店の幾つかは休業、閉店した所もあります。気にし過ぎでしょうか?
先日参加した講習会では放射線の話しは話題になりませんでした。人によってだいぶ関心の温度差があるようです。ネットでも注意を呼びかける書き込みがある一方、被災地周辺の食べ物は食べられないとの書き込みに対して強烈な攻撃があったりします。知り合いの飲食店の方も案外無関心というか、出回っているものは国が検査しているから大丈夫じゃないか。という感じのようです。
僕個人は原子力事故の原則である、人は動かす、ものは動かさずに封じ込めるに賛成なのですが、どうも今回は汚染物質を拡散しているようでとても心配しています。本当は関東地域にいる事もよくないのではないかなと考えてしまいます。こんなに心配するのは飲食店だからもありますが、周囲の案外気にしていないように見える姿を見ると、心配し過ぎ方がカラダに悪いのかもなんて思ってもしまいます。
とりとめなく書きましたが、主食となるパンを売っているわけですから、よくよく調べて可能な範囲でリスクを減らしていきたいと思います。
ちなみに今年収穫の小麦はすぐには市場に出回らないのでご安心ください。お米と違い小麦は新物は良しとされないのです。何ヶ月か寝かして酵素活動を安定させてパンにしやすくしてから出荷しますから。

震災から5カ月

2011-08-11 23:52:53 | 雑感
もうあの震災から今日で5か月たちました。
当時は夏になればかなり復興に向けて動きだして、被災地は活気が出てきているころだと思っていました。夏休みには東北に行ってみるのもいいかななんて、のんきに考えていました。
そして原発がかなり深刻だと分かると、僕の関心は被災地の事ではなく、夏以降に収穫される小麦は大丈夫かな?北海道なら大丈夫か、なんてことばかり考えるようになってしまいました。
まったく恥ずかしいことです。今なお避難所での生活を余儀なくされている方、家はあっても復興の道筋すらついていない地域が多いのに、自分の店の材料のことばかり考えてしまうのですから。