盤上の悪魔

囲碁、哲学(人間原理、相対主義、プラグマティズムとか)、ラノベなんかを中心にしてます。

人工知能によるホモサピエンスの絶滅は、人間のマイナーチェンジにすぎない

2017年01月07日 23時47分17秒 | 人類
生物の変化、すなわち進化の主要因は自然淘汰だが、人間の変化、すなわち進歩の主要因は知識と技術の遺伝情報を通さない蓄積だ。

もちろん人間の世界でも自然淘汰が働いていないわけではないが、知識と技術の蓄積に基づく進歩に比べれば極端に遅く、弱く、影響は小さい。


通常、人間は、サルから人間になったと考えられがちだが、実際には自然淘汰の支配する生物の世界から、進歩の支配する人間(というより文明)の世界に移ったと考えるべきだろう。

サルは人間でないものというよりは生命から人間化(文明化)に至るステップの一つと考えるべきだろう。


自然淘汰の世界から、知識と技術の蓄積に基づく進歩の世界への移行という大きな変化は、物質から生命への変化に匹敵する変化であり、新しい種の誕生のような些細なものではない。


この観点から言えば、人工知能が文明の中心になり、ホモサピエンスが消えるか、人工知能に同化したとしても、人間化(文明化)のような大きな変化とは言えない。

相変わらず文明は知識と技術の蓄積に基づく進歩の力によって変化していくことになるだろう。


せいぜい、原核生物から真核生物が生まれた、程度の変化であり、文明の継続性は保たれるといえる


まあ、だからといって消えていくホモサピエンスにとってはたいして慰めにはならないかもしれないが。

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