この懐かしき本たちよ!

まだ私の手元に残っている懐かしい本とそれにまつわるいろいろな思い出、その他、とりとめのない思いを書き綴りたい。

#241 トルストイの墓

2006年02月03日 | ロシア文学
この画像がトルストイの墓のカラー版である。インターネットで見つけた。私は行ったことがない。というより残念ながら私はロシアにはまだ一度も行ったことがない。1980年代のはじめごろ、急ぎの用で英国に行くのに、直接ロンドンに行くフライトの予約が取れず、モスクワで一旦降りる飛行機に乗ったことがある。モスクワ空港で1時間か2時間待ったのだろうか。一歩も空港から外に出ていない。ソ連時代で、待合室で待っている乗客なども何かおどおどした目つきをしており、トイレの錠もこわれており、空港の売店にもほとんど商品らしい商品がなかった。あった商品は毛皮と酒、それに人形くらいだった。うら寂しい空港という印象だった。

飛行機がモスクワ空港に着陸する前に、地上に川が流れており、川舟が浮かんでいるのが見えた。私は勝手にロシア文学の中の情景と頭の中でむすびつけたが、私のロシアでの見聞はそれだけである。ロシアに対する懐かしさは、全くロシア文学の中だけである。

私は通常のロシア人の墓がどうなっているのかは知らない。しかし確かにこの写真では、墓石というようなものが見えない。西欧の作家などは、その業績を顕彰するような大きな墓石がありよくその作家の代表的な文句が碑文として書いてある。トルストイの墓にはそのような墓石や碑はないのだろうか。

私は、トルストイの伝記を引っ張り出して見ている。Henri Troyat著の「TOLSTOY」である。多くの写真が挿入されている800ページほどのこの英語の本にも先回に引用したトルストイの墓の写真だけで、それ以上の碑や碑文などは出ていない。Nさんのおっしゃるように、ロシア農民の墓のようなものなのかもしれない。またNさんにお会いした時にお聞きして見よう。

画像:トルストイの墓 (インターネットより)


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