この懐かしき本たちよ!

まだ私の手元に残っている懐かしい本とそれにまつわるいろいろな思い出、その他、とりとめのない思いを書き綴りたい。

#242 トルストイ著「戦争と平和」1(藤沼貴訳)

2006年02月04日 | ロシア文学
この本自体が私の懐かしい本だというわけではない。つい最近出版された岩波文庫の1冊である。藤沼貴氏訳によるトルストイ著「戦争と平和」の新訳である。全6冊のうちのこの第1冊目は2006年1月16日第1刷とある。発行されたばかりである。素晴らしい訳だとNさんが薦めて下さった。先週、横浜に出る用事があったときに書店で買って来た。帰りの電車の中で読んでいるとなるほど読みやすい。地図や、主要人物紹介、それからロシアのことが理解しやすいようなコラムも挿入されている。「ロシア人とフランス語」「ロシアの暦」など、ロシアをよく知らない私などには実に参考になる。そして本文も引き込まれるように読んでしまう。素晴らしい訳だと言われても、ロシア語の皆目わからない私には何が素晴らしい訳なのかはわからないのだが、たしかに以前に読んだものと較べて、本に引き込まれる感じがちがうのである。

ということで、このブログにちょっと書いて見たくなった。

日本のロシア文学界についての知識の全くない私は、ロシア文学と言えば、中村白葉、米川正夫、原久一郎、原卓也というような名前しか思い出せない。そうそう中村融先生にはほんのちょっと教わったことがある。藤沼貴氏という名前は知らなかった。若手の方かと想像したが、それは私のとんだ間違いであった。同氏はロシア文学界の大御所のようである。早稲田大学の名誉教授であられる。

インターネットで写真も拝見した。年輩にお見受けした。

その方が、トルストイの「戦争と平和」の名訳を出版されることになったというのである。

学者は羨ましいと思う。

この岩波文庫を画像におさめようとした。色刷りのカバーがついている。カバーはナポレオンが写っている。ロシア映画の「戦争と平和」からとったものらしい。

このロシア映画は、私もNHKのBS放送で見たことがあると思う。長い映画でテレビでも何回かに分けて放送したと思う。私もビデオで録画していると思う。映画だからというのだろうか、私はあまり感動しなかった。

そして今このカバーをあらためてみていると、ナポレンはこんな顔ではなかっただろうと思った。50歳がらみのような分別くさいこの俳優は私のナポレオンにイメージとはほど遠い。

ということで、画像はカバーをはずして撮ったものだ。

藤田貴氏訳の岩波文庫の第2冊目は2月半ばに出るようである。
この機会にまたこの名作を楽しむことができそうだ。

Nさんのアドバイスに感謝しているところである。


画像:トルストイ著「戦争と平和」1(藤沼貴訳)岩波文庫 全503ページ
   2006年1月17日第1刷発行
   

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