この懐かしき本たちよ!

まだ私の手元に残っている懐かしい本とそれにまつわるいろいろな思い出、その他、とりとめのない思いを書き綴りたい。

#63 随想8「藤沢のゲイリー・クーパー」Ⅱ(FAMOATE)

2005年04月19日 | 随想
何故、私の藤沢の師匠を私がゲイリーさんとお呼びするかの説明をしよう。ゲイリーさんはリーダーらしく、アイデアが豊富でおられる。次々と新しいアイデアが浮かび、浮かぶとすぐ実行して見たくなるようだ。あるとき、私はゲイリーさんからEメールを頂いた。

ゲイリーさんがリーダーの私達の仲間のいくつかあるメーリング・リスト(ML)に新たに英語で通信しあうMLを新設するというアイデアである。私はすぐ賛成した。ゲイリーさんは新MLを立ち上げた。

新MLの名前を「FAMOATE」と呼ぶことにすると、ゲイリーさんはおっしゃった。その通りになった。何故「FAMOATE」なのか?

ゲイリーさんのお母様が昔の人には珍しく英語に堪能な方だったようで、それも現代に通ずるような実質的な英語教育の理念を持っておられたようである。そしてゲイリーさんに、英文法がどうだこうだという前にどんどんと英語を使うと相手の外人もちゃんと理解してくれるのだと、子供のころのゲイリーさんに教えておられたようである。

私もよく覚えていないのだが、「FAMOATE」は Father Mother Asakusa Go . Tendon kutte umakatta. の略のようである。(TEは私の記憶は不正確かもしれないが。)これでも英語は通ずるのだ。いや、まずは英語は使えばいいのだ、という。 いい教えだ。

有志が英語で通信をはじめた。そのうち、折角英語で通信するのだから、英語での名前をつけようではないかと私が提案した。その方が通信文が書きやすい。

私は、十数年使っている公認のマーティン(Martin) という名前がある。米国人がつけてくれたものだ。おかげでよく名前を覚えてもらえるし、よく呼んで貰える。

ゲイリ-さんは、日本人の友人達が「コンちゃん」と呼んでくれているので、「Kon」にしようというお話だった。私がそれにおこがましくも異論を唱えた。

コンという発音の英語はどうもよろしくない。避けた方がいいのではないか、というのが私の意見であった。

英和辞書を引くと、con [米俗] だます(cheat)と書いてある。ゲイリーさんは、根っから真っ正直な方である。ふさわしくない、というのが私の主張であった。私の持っているスラング隠語辞書ではもっとひどいことが書いてある。

ではどうするかということで、私が考えることになった。私はいろいろ考えた末、ゲイリーという名を提案しゲイリーさんはそれを承諾した。私が、ゲイリーさんの名づけ親というわけである。

何故ゲイリーなのか。

ゲイリーさんの本名は「シゲル」さんである。シゲル、シゲルー、シゲリー、ゲーリー。そうだ
あのゲイリー・クーパーのゲイリーがいいのではないか、と私は思いついた。
私が中学生のときに、にゲイリー・クーパーの主演の「打撃王」を見てひどく感動した。「真昼の決闘」のゲイリー・クーパーも素晴らしい。しかも男前だ。
 
というわけで、藤沢のGaryさんの誕生である。
 ただし、これはML FAMOATEの会員だけしか知らない。

FAMOATEのMLはしばらく楽しく続いたが今はもうない。
「笛吹けども踊らず」がゲイリーさんの溜息まじりの口癖である。申し訳ない。
                             (つづく)

*画像はゲイリーさんのハワイへの出航の朝の帆船(海王丸)の勇姿 於横浜埠頭 2003年1月 筆者撮影


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