本山健治の円心五法の真髄

「円心五法」の真髄を中心に健体康心についての気づきをお届けしています。

円心五法の真髄535 世にも恐ろしい「エイリアン脂肪」

2016年03月30日 | Weblog
昨日、会員の方のお通夜に行ってきました。本部で行う会員勉強会にいつも参加して頂いていた方が突然亡くなったのです。死因は心不全だそうです。元気な笑顔で参加してくださっていたので、とても信じられません。勉強会に「よろしくお願いします」とニコニコしながら参加される気が今でもしています。

そのようなときにテレビで「エイリアン脂肪」について放送をしていました。名前からして怖そうな脂肪ですね。今、謎の心臓病が増えているともいっていました。もしかしたらこのエイリアン脂肪が原因だったかも知れません。

日本人の死因の第二位を占めるのが「心臓疾患」ですが、謎の心臓病にエイリアン脂肪が関わっているというのです。自覚症状がないまま心臓にこびりついて突然死を引き起こす要因になります。

脂肪といえば皮下脂肪や内臓脂肪が思い当たりますが、エイリアン脂肪とは「異所性脂肪」と呼ばれ、本来だとつくことがないところにこびりつく脂肪なのです。脂肪の貯蔵タンクである皮下脂肪や内臓脂肪のタンクが一杯になると、行き先がなくなった脂肪が心臓にこびりついてしまうのです。

この脂肪が心臓の周りにこびりつくと、細い血管を出して心臓の冠動脈につながります。すると血液中の白血球の一種であるマクロファージがエイリアン脂肪を異物とみなし退治するために攻撃を始めるのです。

このとき、マクロファージが出す毒素がエイリアン脂肪から細い血管を通って冠動脈に流れ込み、血管に炎症がおこり、動脈硬化を早め、血管内部を破壊させ突然死を引き起こすと考えられています。

あやうく一命をとりとめた人によれば、まるで心臓に直接 何かが噛みつき、内側から食い破るような痛みだったということから、エイリアンに似ているということで、異所性脂肪のことを「エイリアン脂肪」とも呼ぶようになったそうです。

さらにエイリアン脂肪は恐ろしいことに心臓は攻撃されているにも関わらず、最悪の状態になるまで自覚症状がないまま進行します。気づかないうちに、エイリアン脂肪が心臓に蓄積して狭心症や心筋梗塞を引き起こし、ある日突然死に至ることになります。

日本では、1年間におよそ10万人が突然死で亡くなっており、一日に換算すると300人の方が突然死で亡くなっていることになります。もしかすると、この突然死の一因にエイリアン脂肪が関わっているのかもしれません。

この恐ろしいエイリアン脂肪はどんな方に多くつきやすいのでしょうか。やせているから安心と思っている方、実は太っている方だけにつくものではありません。

やせている方は元々、脂肪を溜め込む貯蔵タンクが小さいので、直ぐに皮下脂肪や内臓脂肪として取り込めなくなってしまいます。するとエイリアン脂肪として心臓にこびりついていくのです。

元々太っている人に比べて、やせていた人が太ってくるとエイリアン脂肪による突然死のリスクは高くなるのです。若い時に比べて太ってきていたら要注意です。この脂肪がつかないようにするにはどうしたらいいのでしょうか。

脂肪が蓄積することが原因なので、単純に脂肪を減らせばいいだけのことです。嬉しいことに脂肪はついていく順番とは逆の順番で落ちていきます。要するにエイリアン脂肪から落ちていくことになります。

そこでエイリアン脂肪を落とすには、先ず食生活を見直しましょう。炭水化物を多く摂ると、余分な糖質は脂肪として蓄えられます。腹八分目を心がけましょう。

同時にエネルギーを昇華する運動が必要です。手軽な方法は速歩によるウォーキングです。呼吸が乱れない程度で、じわーと汗ばんでくる程度の速さで30分ほどウォーキングするといいでしょう。

これは「円心五法」の実践そのものですね。体によい食事を摂り、程よい運動で血液を巡らし、エネルギーを上手に昇華し、心の安定を図り、充分な休息をとることを実践することではないでしょうか。

それでは本日はこの辺で。

NPO法人日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄534 深層心理から見る「人間とは何だ」

2016年03月23日 | Weblog
初めて、山形にてセミナーと体験会を開催してきました。時間的なことを考え、高速バスを利用しての移動です。疲れて仕事にならなかったらどうしようと思いながら、山形の鶴岡に到着しました。

到着した東京第一ホテル鶴岡には宿泊客以外の人もお風呂に入れるというので、早朝からお風呂に入ってのんびりとくつろぐことができ、気力も充実した状態でセミナーに臨むことで、好評を頂くことができました。準備から集客までご尽力を頂きました、殿岡先生や田林先生には感謝申し上げます。

23日にTBSテレビで4時間少しかけて放送された「人間とは何だ…!」という番組をご覧になりましたか?4時間以上見続けるのは辛いので、録画を取りながら、見たいところだけを見ていました。人間の心理状態を色々な角度から実験を行い、検証していてとても参考になります。

私が見ていて気になったものを紹介したいと思います。

男性と女性では同じような状況が起きたときの対応があまりにも違っているのに驚いてしまいました。男性は外見を重視しているのに対し、女性は外見にはさほど気にしていないという実験でした。太っている女性を見ると、もしかして妊娠していないかと思い、本能的に自分の種を残すことができないという判断をするところがあるようです。

しかし、女性はご主人になる人が太っていようが、経済的に安定していれば、本能的には拒否をしないようです。また、子どもが生まれると、子どもに目が向いてご主人が太っていようがさほど気にならなくなるのだそうです。本能的に男性と女性では思考が異なっているようです。

また、子どものSTSといって潜在能力を引き出す研修を寒河江徹先生と行っていた時に「ひよこが先か」「鶏が先か」と考えていたことを思い出しました。子どもの教育が先か、親の教育が先かと、今回の番組からは親の教育が先なように感じました。

「毒母」「毒親」と表現して親が子どもに与える影響を検証していました。子どものころに親から言われた言葉が大人になってもいつまでも引きずっているのです。

30代の女性の例ではすべてやることを親が決めてしまいます。子どもがやりたいことがあっても、「受験で塾に通うからこれは止めなさい」と勝手に電話して習い事を止めさせていました。友達も「この子と遊ぶのは止めなさい」とその場で電話までさせていました。

30代のいい大人になっていても自分では何も判断ができず、結局親に判断してもらっているのです。自分ではこれではいけないと思いながらも、トラウマとして残っていて、自分では判断ができないのです。このような子どもを育てて親は幸せなのでしょうか。

40代の女性は「あなたなんか欲しくなかった」と小さい時から言われ続けて、常に意地悪をされて育ってきたそうです。家から遠いところに就職をしたのですが、毎日、会社に電話をしてきては嫌味を言われ続けて、会社にも入れなくなって、なぜか実家に戻ったのです。

トラウマとして強烈な体験として残っているにも関わらず、なぜ、そのような場所に戻ってしまうのでしょうか。これもトラウマが原因で、それから逃れたいと思いながら逃れられないのだそうです。このような悩みを抱えている人がますます増えてくるのではないでしょうか。

次の、怒ったときに脳や体に起きる変化も面白かったですね。怒らせる態度や言葉を投げかけていくと脳はそれを受け止め怒りの感情が湧いてくるのですが、前頭葉が怒りを抑える役割をしてくれ、平常心を保とうとするのです。

ところが、体の反応は顔の血流が増え、赤くなってきています。同時に心拍数が倍近くに増え、血圧も高くなって、危険とみなして、実験を終了していました。テレビの撮影だけに切れる人はいませんでしたが、そうでなければ怒り出していたかも知れません。

この怒りを静めるにはどうしたらいいのかという結論に「呼吸」という答えが出されていました。やはり、私たちが進めている「円心五法」は素晴らしいと再確認することができました。

それでは本日はこの辺で。

NPO法人日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄533 JFTA FORUM 2016が大盛況

2016年03月16日 | Weblog
3月12日-13日で日本フットセラピスト協会、初のフォーラムが岐阜にて開催されました。12日の参加者36名、13日の参加者32名、セミナーの参加延べ人数150名弱の参加を頂き、盛況のうちに終了しました。

北は新潟から南は沖縄から参加していただき、遠方からの参加に感謝の気持ちでいっぱいです。

さて、具体的にどの様なセミナーを開催したのかといいますと、12日10時から「誰でもできる糖尿病予防のためのフットセラピー」というタイトルで安藤講師が担当されました。


糖尿病になるメカニズムや血糖値が高ければ体にどのような負担が出るのか、でも、ほとんどは自覚症状が出ないまま病気が進行し、気がついたときには合併症を引き起こし、失明や腎機能不全、足の壊死による切断といった取り返しのきかない状況になってしまう人が多いのです。

日本人の多くが糖尿病の予備軍といわれます。糖尿病になる前の手軽は予防法としてフットセラピーによる白血球の変化のデータや糖尿病などの生活習慣病を患っている方を対象にフットセラピーを行ったときのデータなどを提示しながら、フットセラピーを実践しました。

次のセミナーは「ウェーブリングでフットコンディショニング」というタイトルで三浦講師が担当されました。ウェーブリングをどの様に使ってコンディショニングするのか、私自身とても興味がありました。


面白い格好をしたウェーブリングの細めのところに各足指の間に差し込みながら刺激をしていきます。スムーズにできるところもあれば、痛くて直ぐに止めてしまう人もいたり、全ての指の間を刺激した後に足指を開いて「パー」を作って見ると、行う前と比べ、楽にパーができ、大きく開くようになっていました。

色々な方法でウェーブリングの使い方を実践していくと、フットセラピーではとても押せないような圧をかけながら、足裏の反射区へ強い刺激を与えることができたりもします。一通り脚をケアした後、普段伸ばしていない筋肉のストレッチで、体全体がすっきりしてきました。

その後は私が担当する「心身一如、心の悩みを体から解消する」というテーマでセミナーを行いました。心と体は一体だといっても具体的にイメージができないのではないでしょうか。そこで実際に体に感じる症状をいくつかでして、その時の心の状態を見ていきました。


例えば「目が疲れる」、単にパソコンの使いすぎで目が疲れているのであればいいのですが、この裏に何が隠れているのか、東洋医学の「五行説」を元に探っていきます。目の疲れといえば五行では「木」に関係してきます。臓腑では肝臓、胆のうに係わっていて、肝機能の低下などが考えられます。

また、肝経、胆経のエネルギーの滞りからストレスを受けやすくなり、イライラして直ぐに切れてしまうことも多くなります。最近イライラしやすくないかを客観的に観察してみましょう。目の疲れから、ストレスを受けやすくなっているかも知れません。

このようなときにどの様なセラピーを行えば解消できるのでしょうか。肝経、胆経の流れているルートは足に流れてきています。また、胆経は三焦経から顔でつながっていますので、ヘッドセラピーで胆経の流れを良くすることが大切です。

ヘッドセラピーでは目の周辺のツボを押しますので、目の疲れにも効果的です。この後にフットセラピーを行い、特に肝経(第1趾)や胆経(第4趾)はよく揉みほぐし、経絡の流れを改善していきましょう。

それ以外に顔のシワと悩みの関係や顔のたるみや二の腕のたるみ、バストのたれやヒップのたれとの悩みとの関係を探り、それを改善していく方法などを実践しました。

最後は「仲間と作り出す!フットセラピーイベント」というタイトルで兵庫講師が担当されました。協会の活動報告にもいつも情報を提供して頂いていますが、数多くのボランティアやイベントを企画、実践されています。


今回はその具体的な方法をイベントの活動状況の写真を元に仲間作りを紹介していただきました。あまりにも実践されているものが多く、私も驚きましたが、参加者の皆さんも熱心に聞かれていました。

このようにして初日のフォーラムを終了することができました。今回の実施に当たり、講師の皆様には大変なご尽力を頂き、感謝に耐えません。特に安藤講師には企画から集客、会場の設営と何から何までお力をお貸し頂きました。また、ヂーニアスのスタッフの皆様がいらっしゃらなければスムーズな進行はできませんでした。ご協力本当にありがとうございました。

それでは本日はこの辺で。

NPO法人日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士

円心五法の真髄532 「心身一如」心と体は一体

2016年03月02日 | Weblog
東京マラソンはすごい盛り上がりでしたね。参加するにも10倍の申込者の中から選ばれるというのはこの時点でも運がいいですよ。東京の名所を楽しみながら走れるというのもいいですね。

私は残念ながら、本部の会員勉強会があり、テレビでも見ることができず、後でニュースを見て楽しんでいる姿を見ることになりました。その勉強会では心の悩みを体から解消することをテーマに実践を中心に行い喜んで頂きました。そこで勉強会の内容を一部紹介しましょう。

頭の付け根が凝ったり、首が凝る人は真面目で責任感の強い人に多いようです。責任感から肩に荷を背負い込むタイプで、頸椎の1番、2番あたりの筋肉が硬直するためです。

責任感はとても大切ですが、あまりに強すぎるとこのような症状を起こし、首の硬直が脳への血流を悪くすることにもつながり、頭痛の原因にもなります。

このような人にはゆっくりリラックスし、首の硬直を緩めるためにヘッドセラピーを行います。頸椎の両側を緩めていく施術や頭骨を引っ張って頭骨周辺の硬直を緩めることを充分に行います。首の筋肉は揉まずに、把握して緩めましょう。とてもリラックスして、肩の荷を降ろすことができることでしょう。

次は失恋などで心に深い傷を負って悲しみに打ちひしがれているような人への施術です。このような悲しみを心に持っている人の背中を触ると、肩甲骨と肩甲骨の間の筋肉が硬くなり、呼吸が浅くなっています。

背中のこの部分は肺に関係しているツボ(肺愈)があり、筋肉も硬直しているため深く息が吸えないのです。呼吸が浅くなると、ますます悲しみから開放されません。先ず、肩甲骨の間の筋肉を緩めることですが、素人には難しい面もあります。

そこで、ヘッドセラピーで肩甲骨際を押したり、僧帽筋や首筋を把握して筋肉を緩めましょう。その後、ハンドセラピーを行います。手には肺に関係する肺経や大腸経の経絡が流れてきています。肺経、大腸経は五行では「金」に関係していて「鼻」や「呼吸」に影響が出やすいのです。

肺経や大腸経に滞りがあると呼吸が浅くなり、鼻や肺にマイナスの影響を与えていくことになります。そこで、ハンドセラピーで肺経の井穴(特効のツボといわれる)「少商」がある親指をよく揉み、井穴にも刺激をいれます。また、親指の付け根の手首には「太淵」のツボがあり、ここも刺激しましょう。

肺経と深い関係にある大腸経がある人差し指もよく揉みます。井穴の「商陽」は人差し指の親指側にあります。大腸経は腕を通り、顔のほうれい線のところまで流れています。

深い悲しみをいつまでも引きずっていると、ほうれい線まで深くなってしまいますので、人差し指をよく揉み、井穴の「商陽」にも刺激を入れましょう。大腸経の「合谷」のツボは親指と人差し指がぶつかるところにあります。ここにも刺激を入れます。

失恋という深い悲しみを消し去ることはできないかもしれませんが、いつまでも悲しみにこだわり続けることはなくなることでしょう。

次に、ヒステリックなお母さんやイライラして直ぐにカーと切れる人への施術も実践しました。そこでどの様なことをすれば効果的なのかを五行から見てみました。五行で「怒り」に関係しているのは「木」にあたります。

「木」に関係しているもので経絡では「肝経」と「胆経」があります。「胆経」は顔から頭を通って体の側面を通り、足の第4趾にある井穴「竅陰」につながります。竅陰の手前から分かれ、第1趾にある井穴「大敦」につながり、肝経はこの大敦から脚の内側を通って胸までながれ、肺経につながるのです。

そこでフットセラピーをしっかりと行い、第1趾と第4趾を揉みほぐし、井穴にも刺激を入れます。また、「木」に関連するもので「目」があります。そこで、目の周辺のツボを押していくヘッドセラピーも加え、目の周辺のツボや胆経の経絡への心地よい刺激を行います。

怒りの感情は背中の胸椎の8番あたりに痛みや硬直を引き起こします。また、怒りが「恨み」や「妬み」に変化してくると胸椎の9番、10番あたりの筋肉の硬直として表れてきますので、胸椎8番から10番の横に両親指をあて、ユラユラと揺らすのもいいでしょう。

心身一如とはよく言ったものです。心の反応が体に現れてきます。その体への反応を改善することで心のトラブルを取り除くことにもつながります。是非、家族の中で実践して欲しいものです。

それでは本日はこの辺で。

NPO法人日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士