晩秋の大地を行く 2016 - 野寒布岬

序盤のもたつきが結果として奏功する展開は昨日と同様になりました。曇りがちだった空がいよいよ晴れてきたため、満を持して野寒布岬を訪ねます。
過去に二度訪ねたときはいずれも快晴、そして今回も快晴に恵まれ、相性のよさが発揮されました。只今沖合を礼文島へ向かうフェリーが航行中です。昨晩同宿したお姉さんもあの船に乗っているのでしょう。よき旅を…

晩秋の大地を行く 2016 - ひとしの店

セイコーマートの出番が少ないのは相変わらずで、本日も駅前の食堂で朝食をいただきます。立ち寄るのは「ひとしの店」です。
稚内で朝食といえば、野寒布岬で海鮮丼という選択肢もありました。しかし、稚内駅がもはや道の駅同然と化している現実を目の当たりにし、観光客相手の岬の食堂よりも、昔ながらの駅前食堂に行きたくなったとでも申しましょうか。今回の道中、道内で列車に乗る予定もないだけに、せめてもの罪滅ぼしをしたいという考えがありました。
以前世話になった隣のラーメン屋と同様、駅の移転に合わせて立ち退き、改築されてはいるものの、麺類、丼物、定食を揃えた品書きは駅前食堂のそれで、テーブルが整然と並ぶこざっぱりした店内と、清潔かつ機能的な厨房も好ましいものがあります。観光客が喜びそうなかにめしはあえて避けラーメンを注文。雷文と龍を描いた丼に満たされた、淡い色の醤油スープの味わいが印象的な一品でした。

★ひとしの店
稚内市中央2-11-20
0162-23-4868
630AM-2030PM
野菜ラーメン750円

晩秋の大地を行く 2016 - 稚内駅

続いて稚内駅に立ち寄ります。現駅舎になって以来、雪のない時期に来るのは初めてです。前からそうだったかどうか、道の駅と一体化されており、列車が来るかどうかにかかわらず常時人の出入りがあります。しかしその大半は自分を含め鉄道の利用客ではないわけで、こうなると鉄道の駅なのか道の駅なのかもよく分からなくなってきます。時代の流れを象徴するような光景ですorz

晩秋の大地を行く 2016 - モダセルフ

普段は宇佐美に丸投げしている給油ですが、道北の給油所は旭川しかなく、何日か旅していると一度は他社の世話にならざるを得ません。旭川で給油した分を八割方消費したため、40号線沿いのモダセルフで道中二度目の給油を済ませます。

晩秋の大地を行く 2016 - 南稚内駅

予報通りに空が晴れてきました。礼文島へ渡るという同宿のお姉さんに挨拶して出発します。最初に訪ねるのは南稚内駅です。一見すると無味乾燥なコンクリート平屋建ての駅舎ですが、金属屋根の上に三本並んだ煙突が北海道らしく、側面に回ると切妻屋根の上にさらに屋根を重ねたような形をしているのが分かります。古くからの駅舎の前面に、壁のようなものを後から張り付けたのでしょうか。中央に掲げられたJRマークと駅名の切り抜き文字と玄関の扁額がよく、背後に聳える海岸段丘も駅舎の佇まいを引き立てています。

晩秋の大地を行く 2016 - 七日目

おはようございます。昨夜はまたも疲れが出て、10時過ぎには早々と休みました。その後目が覚めたのは草木も眠る丑三つ時です。不気味な風の音とともに凄まじい雨音が聞こえ、時折稲光まで射していました。しかし、そのまま眠って明け方に目覚めると、ありがたいことに雨は止んでいました。空は次第に明るくなり、上空にはところどころ青空も見えています。
最新の予報を確認すると、幸運にも稚内の周辺だけ天候の回復が早いらしく、早ければ午前中には再び日が射してくると予想されています。逆に、なまじ南下してしまうと終日曇がせいぜいのようです。昨日の時点では、今日は終日雨という前提で、ひたすら距離を稼ぐつもりでいたわけなのですが、これなら稚内に腰を据えるのも一案のような気がしてきました。
とりあえず思いつくのは、昨日積み残した宗谷本線の駅を稚内から順に拾っていくというものですが、過去の実績からしても、雄信内まで行くかどうかのところで日が暮れるでしょう。あとは稚内に連泊するもよし、幌延、中川あたりでキャンプをするもよしです。仮にそうなった場合、オホーツクから北見、十勝へ回る案は日程的に厳しくなるため、明日以降日本海側を留萌方面へ南下する案が有力となってきます。
ただし、以上の構想は捕らぬ狸の皮算用の域を出ません。もう少し空が明るくならない限り活動にはならないため、熟考してから出発します。