東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

プーチン訪日

2014-08-28 20:46:18 | 国際・政治
考慮すべき点は以下のようなものであろう。

: 外交には二国間(日本語ではバイというらしい、bilateralのことであろうか)と多国間の関係がある。多国間の関係を優先しなければならないという理屈はない。優先順位を付け、各懸案の処理の塩梅を考えるのは不可侵の日本の主権である。

: 各外交懸案については各国独自の優先順位がある。他国の掣肘、干渉をゆるすものではない。

: 具体的にはウクライナ問題を巡る制裁合戦がある。日本はG7として限定された制裁をロシアに対して課している。ロシアも対抗措置をとっている。はっきり言えばそれだけの話である。これがあるから領土交渉をしてはいけない等とは、どの外国も日本に言うことは出来ない。ウクライナ問題で制裁を科し合いあいながら、日本に取っては極めて重要な領土交渉を行うのは日本の権利である。

: ウクライナ制裁とプーチン訪日(領土交渉)はパッケージではない。

: 日本と不可侵条約を結んでいたソ連を利をもって誘い込み、ほとんど何の犠牲もなく、南樺太、千島列島をソ連に与えたのはアメリカの理不尽きわまるルーズベルト大統領である。千島列島のうち北方四島だけについては日本の主張を認めたのは、冷戦のさなかでソ連日本間にリバレッジとして刺として残して操るためであった。

: 竹島も両国の間の刺としてアメリカのさじ加減がきく様に残している。だからアメリカの犬である民主党の前島代議士は後のことを考えずに北方四島はロシアに不法選挙されているといって、直後にメドベージェフ大統領(当時)の反撃を許している。しかし、竹島のことは一切しゃべらない。こんな男があるか。

: 尖閣も日中のあいだに意図的にアメリカが残しておいた刺である。だから紛争が始まるとどっち付かずの曖昧な表現をしていた。さすがに最近では中国の傍若無人ぶりに多少シナにタフになりつつある。しかし、あいかわらず、尖閣は日本の領土であるとは言わない。実効支配をしているというだけである。同盟国なのか。同盟国なら最初から日本の領土主権を無条件に認めるのが当然ではないか。

: 北方領土問題は以上述べた歴史的経緯からアメリカが日本に対してあがなうべき原罪といえる。アメリカにプーチン訪日についてコメントする権利は一切無い。

もっとも、私は日本に来てくれと言っている訳ではない。それは安倍首相や政府が段取りを考えてやるべきことである。一部の(大部分かも知れないが)識者の間にプーチン訪日を認めると日本はウクライナ制裁でG7の足並みを乱すという珍妙な意見があるので釘をさしておく。むしろ、この問題が停滞することにより将来長期間にわたる国益の毀損をもたらすことを政治家ならおそれなければならない。

& もっとも漫然と招致してもいけない。この機会に四島返還の共同声明を出すことを約束させなければなるまい。ロシアとしても訪日問題を日本と他G7との離間に利用しようとする思惑もあるだろうから、こちらも大きな譲歩を領土交渉で事前に確約させる必要が有る。安倍首相のブレーンにこうした絵図を描ける黒田勘兵衛的な人材がいるかどうかだ。

すべては交渉者としての人材を持っているかどうか、ということに尽きるのである。本当の外交交渉というのは芸術家とは比較にならないほどの創造性を必要とするのである。





ニューズウィーク日本版の印象一新

2014-08-28 07:01:54 | 国際・政治
該誌はアメリカ左翼系(つまりアメリカの一般的マスコミ)だと思っていたが8月20日の従軍慰安婦朝日新聞誤報報道に関する記事を見て、おやと思った。以下の印象はyahooで読んだ記事を元にしている。

朝日新聞の訂正記事を英訳等の外国語訳にして世界に発信せよと多くの識者が要求している。それは当然であるが、女々しい、倫理観の欠落した卑怯者の言い訳だけではインパクトが弱いということは前回述べた。

前々から感じているのだが、日本の保守系論客の論文は海外向けにはいまいちだな、と思うことが多い。海外にアピールするなら、それなりに強い印象を与えるような工夫、思考法、発想法が必要である。

ローマの思想家キケロの弁論術では、これをinventioneという。このニューズウィークの記事は訴求力の強い文章だ。日本の保守論客もこのくらいの技術を身につけてどんどん海外に発信して欲しい。きわめて効果的である。




購読者は朝日新聞を訴えよ

2014-08-27 21:13:49 | 国際・政治
詐欺師吉田某の済州島での慰安婦強制連行証言の朝日新聞による意図的誤報問題は、各種の記事を読めば読むほど悪質、倫理感覚ゼロの朝日新聞の体質に慄然とする。

不買運動が始まったようだが当然だろう。自発的に購読を中止した人も相当の規模に達しているようだ。

報道記事というのは新聞社やマスコミの商品である。無慮30年以上欠陥商品を消費者にあてがい、会社としては謝罪会見もしない。訴えて当然、訴えなければいけない。

購読料の払い戻し請求もするべきだろう。日本の悪評を世界にまき散らし、国民国益に深刻な被害をもたらしたのだから、損害賠償の訴訟も起こすべきだろう。金額を算定するのが難しいって。そうだろう。莫大もない金額になるだろう。

発行部数はどのくらいなのかな、1千万を超えているのか。全員が個々に訴訟を起こした方がいい。

いつも奴らが理屈にもならないことを多数の同種の訴訟でこなそうとするだろう、今度はこっちで訴訟攻めにしたらよろしい。

これは面白半分に言っているのではない。そのくらいの打撃を朝日に与えて国民の怒りの程度を世界中にニュースとして発信するのだ。

残念ながら私は訴訟に加われない。朝日を購読したことが無いのだ。駅売りで買ったことさえないので。購読者(あるいは購読者だった方々)の提訴に期待している。

識者は訂正記事を各国語に翻訳して世界に配信せよ、と朝日新聞に要求している。それも必要だが、卑怯な言い訳を世界に垂れ流させるよりも国民の怒りを集団訴訟という形で世界に発信した方が効果的である。



小保方氏博士論文問題のその後

2014-08-24 06:57:00 | 国際・政治
弁護士がまとめた調査報告の報道があったのがだいぶ前。博士号取り消しの必要なしと言う乱暴な結論だったが、そのとき、早大総長が最終判断は大学当局がするという話だった。大学は最後の決断をしたのか。報道がないような気がする。

もっとも、ニュースをもれなくウオッチしているわけではないが、見落としたのかな。出ていないのではないか。どうしてこんなに長期間うんともすんとも決断しないのだ。

ニュースを見落としていても、大学当局が最終決断を出せば、少なくともインターネットでまたひとしきり議論があるはずだ。それが無いとところを見ると早大総長はほおかむりしているらしい。




舛添都知事の国際常識を糺す

2014-08-23 08:32:41 | 国際・政治
【東京オリンピックへ向けて】2
就任以来の動向を見ていると舛添都知事の国際感覚は疑わしい。東京オリンピッック準備に向けての第一段階の都知事としての資格を質す必要がある。

現在の日本の政策の一つに外国人観光客の大幅拡大というのがある。安倍内閣の政策でもある。今後倍増年間二千万人を目標にしているそうだ。道路標識に外国語を増やすということも政策にあげられている。

英語の標識併記を増やすのはいい。少なくとも国連の公用語である言語の標識まではいいだろう。道理が有る。ただし、表記するスペースの問題があり結局は英語と日本語の併記までだろう。

どういう事情があるのか、労働組合の影響か、あるいは特殊エスニックに対する事なかれ主義によるのか、交通機関の大部分では日本語の他に中国語と韓国語の併記がされている。

中国語の表記には後記のような問題が有るが、まあ、国連の公用語であることに鑑みてしょうがない面もある。しかし、東京オリンピックを機に中国語表記は廃止すべきである。

韓国語に至ってはまったく理由が無い。日韓併合を認めるのかね。イギリス(大英連邦)の一部にいくと英語とゲール語を併記している。韓国人は大日本帝国の一部たることを誇りに思っているのか。そうでないと、何故日韓両方の言葉を併記しているのか理解出来ない。

第一こんなマイノリテリ言語を数多く有る世界の言語のなかから優遇するのか。他の国々の観光客、訪日客に対してこんなに失礼なことは無い。こんなことでは訪日外国人観光客大幅誘致政策に矛盾する。

最後に中国語併記についての不要性を述べる。両方とも漢字であり相当部分は理解、あるいは想像出来る。漢字というのは古典シナ語の文語であって、現代チャイナの会話文(日常用語)ではない、という問題点がある。

現代中国語と日本語では同じ漢字でも意味が違う字がある。例えば日本で歯医者というのをあちらでは牙医者という。また汽車がタクシーの意味であることは言われなければ分からない。

また、現代ではシナ本土と日本では古代シナ語の略字が多いが、略しかたが違う。

この程度の違いは、ガイドブックで旅行客は訪日前に勉強しておくべきである。さして多くは無い筈だ。他の世界各国からくる人たちがガイドブックで仕入れなければならない知識に比べたら「無」といえる。

したがって、道路標識、駅の標識、エレベーター内外の標識は日本語、英語に限るべきである。そうすれば文字を大きくするスペースも出来て、視認性は格段に向上する。それは安全性、とくに高齢者などの弱者の安全性を飛躍的に高める。勿論多くの外国人にとっても視認性は飛躍的に向上する。

厚労相をやっていた人間なら当然に理解していなければなるまい。




東京オリンピックに向けて

2014-08-21 07:26:47 | 国際・政治
東京オリンピックに向けてなすべきことは多い。

東京にはまだまだ是正しなければならない悪弊、悪習が多い。オリンピックに向けてそれらが一掃されれば東京はさらに住みやすくなるだろう。

女性の日傘を止めなければならない。なんだか急に話が小さくなったって。いやいやこういうことの積み重ねが大切です。

閑散とした道路、公園、金持ちの園遊会なら日傘もファッションだ。ただし持つのは美人に限る(この項反対があると思われるので要検討)。

人ごみでまわりに注意を払わず日傘を差す芋むすめ、芋ばばあが多い。日傘なんて盛り場や場末で使ものではない。

あれで平気で通行人の頭をつつき、目に突っ込むのがいる。謝りもしない。非常に危険だ。ひところ歩きタバコが子供の目にあたるとか、周りの人の衣服を焦がしたり、火傷を負わせるというので禁止の機運が高まった。

日傘の柄の先端はちょうど目の高さにくることがある。目でも突っつかれたら大怪我をする。即刻東京路上から日傘の使用を禁止すべきである。

日焼けを気にするタマかお前たちは(こんなことを書くからいけないんだよね)。日焼けが嫌だったらつばの柔らかで、ぶつかっても他人に怪我をさせる恐れの無い、すこし幅が広めのツバの帽子を被ればいい。臭面もとえ、醜面も隠されていいかもよ。

そこからベールでも垂らせば完璧になるぜ。ファッションにもならあな。

それで全然違うことを思い出した。書かなくてもいいのだがついでに触れる。あれはサンバイザーというのかな、よくしらない、バンドで頭に括り付けて目だけではなくて鼻から口のあたりまで隠すのがあるだろう。大体メスチャリに乗っている女だ。男ではみたことがない。

あれはぞっとするぜ。ひからびたカラスの嘴を連想させる。東京の美観からすれば、あれも止めた方がいい。

お気に障りましたらご容赦を。



大学研究者の理研批判

2014-08-09 18:58:36 | 国際・政治
STAP論文疑惑について、大学研究者からの批判や指摘は非常にきびしい。勿論正論だが、そのトーンには怨念あるいは言いうべくんば、憎悪を感じる。

事件の当初から感じていたことだが、わたしが学会の事情にまったく疎いので触れないできたが、今回は素人の憶測を述べてみたい。

べらぼうな金がないと先端的な研究が出来ないというのが現在の科学開発であるらしい。大学は小泉純一郎のころからか、法人化だとか独立採算だとか言われて、科学研究の国からの資金は先細りなのではないか(検証必要)。

一方理研への金の流れは増え続けているのではないか。税金からのみではなくて財界から科学研究費の流れも大学から理研に比重が移りつつ有るのではないか。理研の方がより自由度が高く、束縛も少ないのではないか。

だから、大学側の研究者は今回のことは絶好の機会と理研を厳しく批判しているようだ(悪いことだと言っているのではない)。

テレビで東大の教授が登場することが多いが、日頃の恨み骨髄が表出しているようだ。ま、いいことだ、切磋琢磨、相互チェックね。

勿論理研内部でも金の奪い合いがあり、割を食った人たちの内部告発もあるようだ。こちらの方は大体が匿名である。

さらに、大学は高い報酬で優秀な研究者を理研に引き抜かれる。そして一定期間に成果を出さないと契約を解除されておっぽり出される。

以上の推測はそう的外れではないと思うが、報道でこの辺を突っ込んだものが皆無なのはどういうわけだろうか。

笹井氏はわけてもfundーraisingの凄腕だったというし、泣きを見た大学も多かっただろう。


テレビ朝日は終わったね

2014-08-08 08:41:55 | 国際・政治
誰が火をつけたのか、インターネットで「安倍 コピペ」で検索すると400万件以上ヒットする。従軍慰安婦捏造記事で窮地の朝日新聞がなりふり構わず反撃の火をつけた謀略かもしれない。

ま、朝日新聞は読んだことがないからわからない。今朝のテレビ朝日が、これを取り上げて批判調で番組を作っていた。インタビューはあきらかに作為的に作られていた。コメンテーターに田沢とかなんとかいう共同だか時事の関係者がいたが、しゃべらされたのかどうか朝日翼賛コメントだったな。

広島原爆追悼式典での安倍首相の挨拶が去年のコピペだというのだな。おどろくな、コピペというのは他人の論文などを剽窃することだべ。(広辞苑チェックのこと)

こういう毎年行われる記念行事の挨拶は祝詞と同じである。毎年同じであって当然だぜ。大祓の祝詞だって基本は同じだ。それに時間空間、固有名詞(場所、人名)などが適切な文言に替えられる。

核廃絶を巡る世界情勢に重大な変化を齎す大事件は過去一年間無かった。祝詞が同じになるのは当たり前だべ。

終戦記念日に天皇陛下が述べられる「おことば」も毎年基本的に同じだ。そうあって当然である。もしそうでないなら、前年の文章は推敲が足りなかったということである。

勿論、昭和天皇と平成天皇の「おことば」は違うところがある。それは当然である。

テレビ朝日は悪意を持って、原稿作成にかかわった厚労省や官邸に取材している。官邸は二度目の取材には回答しなかったそうだ。当たり前だろう、馬鹿馬鹿しくて無視したのではないか。それをテレビ朝日は官邸をやり込めた証拠みたいに得意になって報道している。ここまでくると呆れて開いた口がしまらなくなる。



笹井氏の治療履歴

2014-08-05 20:54:13 | 国際・政治
唐突な死亡報道に驚いた。ご冥福をお祈りする。笹井氏は10日ほど前から心療内科の治療を受けていたという。言語も明瞭でなく会話も出来ないような状態だったと言う。

一報自殺、続報詳報死亡というマスコミの扱いのようである。心療内科の投薬履歴などは当然調べられると思うが、薬の中にはインフルエンザ治療薬のタミフルの様に、衝動的な飛び降りを引きおこすようなものがある。

遺書の内容があまりにも理路整然としていると、逆に心療内科で投薬を受けていたという情報と齟齬することにもなる。一瞬正気に戻っていたという説明も出来るが。

その辺はきちんと調べてあげるのが、故笹井氏の霊を鎮めることになるのではないか。



佐世保女高生殺人犯

2014-08-03 08:52:34 | 社会・経済
人間は訳の分からないことが起こると理屈をつけて理解しようとする。これは人間の業といっていい。週刊誌やテレビのモーニングショーはこの業の上に営業している。

そんでもって、今話題の佐世保事件、ああでもない、こうでもあった、と報道合戦である。

筆者も分からないのであるが二つほど参考になると思われる点を指摘したい。持っているのはテレビ、週刊誌からの二次情報のみであるからズバリと指摘する訳にはいかない。

一次情報の手持ちがないので思い切ってアカデミックにいこう。まずはオカルティスト哲学者ヘーゲルの精神現象学からである。

平凡社版によるが、B 自己意識 四 3 「自我と欲望」というところだ。「自己意識は、自分に対して独立な生命として現れる他者を廃棄することによってのみ、自己自身を確信している」。

つまり相手をバラバラにして廃棄してしまうことによってのみ知りたいという欲求を満足させることが出来る。意外に真実だ。というのは、ここまで「真理」がむき出しになることはまれではあるが、特定の個人の全体のOSが壊れてしまった場合、このような本源的な規範態が露呈するという訳である。

何れにしても、佐世保女高生はOSが完全にこわれてしまっているからこと、人間の本性が露呈したともいえる。

つぎにドストエフスキーといこう。「地下室の手記」に男女愛情関係で一方が他方を奴隷の様に完全に支配し、虐待し、屈服させるということで成り立つ愛情があるということだ。相手もそれを当然のこととして愛情がなりたつ。

ま、という場合も有るということだから誤解の無い様に。わたしも昔間近にこのような例を見て悲憤に耐えなかったが、年を取ってみると、こういう男女関係もあるんだな、と思う様になった。だからドストエフスキーを読んだときに、彼はさすがに、よく観察しているなと思った次第である。

以上でありますが、参考になりましたかな。