秩父屋台囃子傳承會 覚書

秩父屋台囃子について

秩父屋台囃子傳承會稽古 令和二年十月

2020年10月12日 | 秩父屋台囃子

秩父屋台囃子傳承會稽古 小学三年生の叩く秩父屋台囃子基本拍子、大太鼓

 

小学三年生の稽古の様子です。週一回のペースでの稽古ですが、稽古に来るたび「えっ」と思うほど一段一段レベルは上がります。吸収力にいつも驚かされます。大人からすればうらやましい限りです。現在では、ワンポイントアドバイスで十分となり自分で考えてレベルを上げています。

 

昔から、大太鼓の節回しがうまくできず小太鼓の拍子からずれると「考えて叩け」「何も考えてない」と大人達に言われ私も子供なりに考えていたんだろうと思います(50年前)。

「考えて叩け」は、的を得た意味深い一言だとつくづく思います。

この意味は、当初何を言われているかわからず「ポカン」としていたと思います。大人達は意味を説明することはまったくありませんでした。やがて年齢を重ねると何となく理解していたのではないかなと今になってみると思います。地元、秩父屋台囃子の指導はこの様に、拍子に「合っている」「合っていない」太鼓の音が「鳴っている」「鳴っていない」という様に「一言」だけの指導でした。これらをまとめて「考えて叩け」と厳しい言葉をいただきました。

 

「考えて叩け」とは、いったいどんな意味か。

これは、前提となることがあるわけです。正に秩父屋台囃子の基本、秩父屋台囃子の中で一番難しい小太鼓の拍子「ッケテケテッケ」にある、と言うことです。昔から「小太鼓の拍子が打てれば大太鼓は誰でも打てる」と云われ、笛、鉦、太鼓すべて小太鼓の拍子を基に秩父屋台囃子は作られこの拍子が大前提となっています。このことから、「考えて叩け」「何も考えてない」の二言は「基本に戻ってやり直せ」と的を得た言葉だとつくづく思います。基本の拍子が打ててこそ秩父屋台囃子の一歩を踏み出すこと、ではと思います。

 

前述の小学三年生は、自分なりに秩父屋台囃子の基本を理解したことで一歩一歩目に見える上達となっているのではと思います。

 

現在、秩父屋台囃子の稽古場を持って十年、子供から大人まで稽古にお付き合いする中で子供の頃言われた前述の「一言」特に「考えて叩け」は秩父屋台囃子の本質をついた言葉として「考えて叩く」に置き換えて稽古に来られる皆さんに伝えています。

 

秩父屋台囃子傳承會 守屋泰之

 

 

 

 

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