秩父屋台囃子傳承會 覚書

秩父屋台囃子について

秩父屋台囃子と太鼓

2011年07月15日 | 秩父屋台囃子

秩父に夏の到来を告げる秩父川瀬祭を控え毎夜、秩父屋台囃子のならし(練習)が行われ町中に太鼓の音色が鳴り響いています。

 

先日、ある有名な和太鼓のプロの方々の合宿を見学させていただきました。真剣に太鼓に向かう姿には圧倒され、鍛え抜かれた体を見てもプロの厳しさを感じます。

 

この合宿は、見学者も参加すると言うことで秩父屋台囃子を課題にプロの方々の指導で小太鼓の叩き方を指導され強弱を取り入れて40分間叩きました。(私は見学させていただきました)この40分間は、集中力と協調性を考えた理にかなった練習方法で良い勉強になりました。また、プロの方々の玉入れの練習風景を見学させていただいて色々な捉え方があることに改めて気づきました。

我々の秩父屋台囃子とプロの方々の叩く秩父屋台囃子の違いを感じました。和太鼓という括りの中のひとつとして考えている秩父屋台囃子と秩父の秩父屋台囃子の違いです。それは、伝承芸能、伝統芸能の点と、太鼓本来に対する考え方の違いにあると思います。

 

秩父屋台囃子の太鼓は秩父屋台囃子を叩くように大太鼓に皮を張り、小太鼓を作り、また桴の長さ、太さ、重さも昔から伝えられたままの形で受け継がれています。また、太鼓をいかに鳴らすかにこだわったお囃子で、力いっぱい叩けば鳴るというものではなく、いかに太鼓の心を叩き、桴の離れを早くするかで太鼓の音色は変わります。これも、先人達が残してくれた太鼓の技です。

このように、子供の頃から秩父屋台囃子を叩き込まれた者は、和太鼓を叩くのではなく、秩父屋台囃子の太鼓を叩くというはっきりとした違いが秩父屋台囃子を叩く者の根底にあるのではないかと思います。

 

和太鼓奏者の叩く秩父屋台囃子と、我々が叩く秩父屋台囃子がお互いに一歩踏み込めない理由がここにあるのではないかと思います。

 

毎夜聞こえる秩父屋台囃子を聞きながらふと思った次第です。

 

 

秩父屋台囃子傳承會(鼓恩般若院)は、枠にとらわれず広い視野で活動しています。

 

                   秩父屋台囃子傳承會・鼓恩般若院        

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

個の太鼓

2011年07月06日 | 秩父屋台囃子

秩父屋台囃子は、十人十色とはよく言ったもので叩き方もさることながら感じ方、捉え方もそれぞれで、指導するとなるとたびたび頭を抱えることがあります。

ドンとひとつ叩くこの一打が、一節の前につくドンだと言う人もいれば、いや後ろにつくドンだと言う人もいるようにそれぞれに違います。

聞いてみれば同じに聞こえるわけですが、人それぞれに感じ方があるようです。

個々の解釈で太鼓を叩いても結局、秩父屋台囃子にちゃんと聞こえている、この事からも言えるように小太鼓のテレテッケの拍子に合わせるため、捉えるところが人それぞれでも、その拍子に乗った秩父屋台囃子になるわけです。

技術論を交わしても秩父屋台囃子の基本(小太鼓のテレテッケ)がなければどうにもなりません。秩父屋台囃子の基本は、なんと言ってもテレテッケのほかにはありません。

毎回このように色々な面白い意見を交わしながら太鼓を叩き、指導させていただいています。

 

引き続き、秩父屋台囃子の指導を致しておりますのでご連絡いただければと思っています。

                           

秩父屋台囃子傳承會 ・ 鼓恩般若院

0494-22-9521又はtaikonikansya@docomo.ne.jp

 

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする