森の青葉 Ⅱ-BORGで身近な月・太陽・野鳥撮影ブログ

趣味の撮影と森林浴の一石二鳥です。現在PentaxカメラとBORGで修行中。時々月面と太陽黒点の撮影を楽しんでいます。

●BORG 被写界深度(対物絞り)

2012年05月10日 | 野鳥撮影・機材

投稿するのを忘れていました。

本日(5/3)は、朝から雨。チビと遊びながら、被写界深度について考えて見ました。
ひょっとすると間違った解釈をしているかも知れません。軽い気持ちでお読みください。
BORG77EDⅡを購入してから、こんな事ばかり考えていました。

「被写界深度」。良く耳にする言葉ですが、写真撮影には大切な事だと思います。
写真のピントが合っていそうに見える被写体側の距離範囲のことです。
遠景を撮って見ると、どこでもピントが合っているように見えますが、
近景を撮って見ると、手前の被写体にはピントが合っているが、背景がボケます。
遠景などの写真は、被写界深度が深いと云います。
逆に近景など、ピントの合う範囲が少ない場合を、被写界深度が浅いと云います。
被写界深度を深くするには、レンズの絞り(F値)を調整して、ピントの合う範囲を変える事が出来ます。

●被写界深度とは
一般に、被写界深度は、
 ①焦点距離が短い程、深くなり、長い程、浅くなります(広角レンズより、望遠レンズの方が浅くなります)。
 ②絞りを絞る(F値を大きく)程、深くなり、F値を小さく(明るく)すると、浅くなります。
BORGで撮影すると、被写界深度が浅いと感じます。
これは、焦点距離が長く、絞りが無い事に起因します。
BORGにも、最近は各種絞りが別売されています。別売の絞りはココに有ります。
自作をする人もいます。たとえばステップダウンリングなどを利用して、レンズの口径を小さくします。
黒い紙をドーナッツ状に切り抜いてレンズに貼り付けても絞りの働きをします。
これを、対物絞りと云います。デジスコなどでも、口径の大きなレンズに、対物絞りを付けて、
被写界深度を深く(ピントの合う範囲を広く)して、撮影される方もいます。これは光の入る量を少なくして、
F値を変えている事になります。簡単な計算で求められます。

 ・焦点距離(mm)=レンズ口径(mm)X F値

ズームレンズは、ズームする(焦点距離を変える)とF値も変わります。
ズームレンズには、f=○○mm~○○○mm F=3.5~5.6とか表示されています。

・BORG77EDⅡの対物レンズのスペックは
 焦点距離:510mm=口径:77mmXF値:6.6です。これに対物絞りで口径を60mmにすると
 焦点距離:510mmは変わりませんが、口径が60mmになったので、F値は8.5になります。(510mm÷60mm)

 ●自作した対物絞り(77mmステップダウンリングを活用)
  77EDⅡ+K-5用です。現在はK-01の直焦点でF:11.3、これ以上暗くできませんので使っていません。
  被写界深度を深くするため、明るい場所での撮影に使っています。   


 BORG77EDⅡに装着


但し、被写界深度を深くすると、シャッタースピードが(SS)が下がってしまいます。
SSが下がれば、当然ブレが発生します。どのくらいのSSにするかがポイントです。
ISO感度を上げたり、露出補正を-(マイナス)にしたりして、SSを確保しています
ISO感度を上げれば、ざらついた画像になります。
この辺は個人差も有ると思います。許容範囲を自分で決めるしか有りません。
最近は、ミラーレスカメラも増えてきました。ミラータイプは、ミラーショックがかなり有ります。
SS:1/100以下では、ミラーショックや被写体ブレが発生しやすくなります。
K-01はミラーレスでローパスフィルターも削減(3枚→1枚)されていますので1/50でも撮っています。
また、焦点距離が長くなれば、三脚などの脚周りも影響します。
脚周りが弱いと、人が歩いただけでも揺れています。風が吹いても揺れます。
三脚も重い方が良いが、移動時の運搬が大変です。

●実際の被写界深度はどれくらいか
おおよそですが、メモ程度で理解ください。現在使用中のBORG77EDⅡ+AFアダプター+K-01の組み合せ。
焦点距離:867mm (35mm換算:1300mm) 合成F値:11.3(直焦点)・・・・867mm÷77mm(口径)
・被写体までの距離 3m 撮影範囲: 82mm(横)X 54mm(縦) 前後方向:±3.0mm 非常にシビアです。
・被写体までの距離 5m 撮影範囲:137mm(横)X 91mm(縦) 前後方向:±8.2mm シビアです。 
・被写体までの距離10m 撮影範囲:273mm(横)X181mm(縦) 前後方向:±33mm 

例えば、カワセミ等を至近距離3mぐらいで撮る場合、被写界深度が前後3mmのピン合わせが必要になります。
大変シビアですので、AF精度の問題が出てきます。
カワセミの頭の大きさが10mmぐらいだと1/3程動くとピン甘になる。
K-5では、AF微調を丹念に調整しましたが、K-01はコントラストAFのせいか精度が向上したように思います。
デジスコでも、BORGでも焦点距離を伸ばせば伸ばす程、ピン合わせが難しくなります。
(BORGの125SDや101ED等は、もっとピン合わせが難しくなります)
飛びものを撮影する時は、口径の小さなレンズを利用した方が良い事になります。
最近は、AFアシスト機能で拡大表示が出来たりしますので実践で、慣れる事が必要です。
PENTAX K-01には、アシスト機能や表示拡大機能が有りますので、ピン合わせは楽になりました。
デジスコ時代は、IXY2000ISやSONY DSC-W300等では大変苦労しましたが、
CANON IXY-30Sのアシスト機能が付いて歩留まりが向上した経験が有ります。
デジスコは、KOWAのTSN-884を使っていましたが、
接眼レンズもTSE-14WよりTSE-21WDの方がピントが良く来ました。
KOWAのTSN-884より664の方がピントが合い易い(口径が小さいので)。

・大体、3mぐらいのカルガモの首です。奥行き方向にピントが合っている範囲が狭い。
 BORG77EDⅡ+AFアダプター+K-01で撮影


カワセミを3mで撮影してみたいのですが、小生ではおそらくピン甘になるでしょう。自信が有りません。
カワセミもじっとしていません。首を傾けたり、伸ばしたりします。3mmぐらいは常に変化します。
風が吹いても3mmは動きます、前後3mmのピン合わせは難しそう。
そんなチャンスが来れば良いのですが・・・・。せめて5mでいつも撮れれば、鳥撮りも楽しくなりますね。
この距離なら経験していますので撮れそうです。MFでジャスピンにする方が多いですが、小生では無理です。
少しづつ、フォーカスを動かして撮ってます。時々大当たりします。こんな時はテンションが上がります。
1枚でも超解像写真が撮れれば、最高に嬉しくなります(PCの前でニンマリです)。
撮れない時は、カルガモの至近距離撮影で練習です。「習うより慣れろ」です。

メモ程度でまとめてみました。参考になれば幸いです。
こんな事を考えて、日々鍛錬するしか有りません。
それにしても、上達しませんね。頑張るぞ~~。


●参考までに
※BORG77EDⅡ+AFアダプター+K-5の場合の被写界深度
K-5の場合は、F AFアダプターを動作させるために、F値を明るくしなければなりません。
BORGのオプションパーツには、レデューサーが用意されていますが
KENKO PRO1D No.3を使用して、レデューサー代わりにしていました。
クローズアップレンズを入れる場所によって、厳密には焦点距離が微妙に変わります。
焦点距離:おおよそ600mm (35mm換算900mm)として、合成F値は7.8・・・(600mm÷77mm)になります。
・被写体までの距離 3m 撮影範囲: 117mm(横)X  78mm(縦) 前後方向:± 4.2mm 非常にシビアです。
・被写体までの距離 5m 撮影範囲: 195mm(横)X 129mm(縦) 前後方向:±11.7mm シビアです。
・被写体までの距離10m 撮影範囲: 391mm(横)X 259mm(縦) 前後方向:±47.0mm 
※K-5の場合は、AF微調を忘れずに。
※K-5とK-01の被写界深度の差は、単純に焦点距離の差です。K-5はCUレンズで焦点距離を短くしています。

※改造などは、自己責任でお願い致します。



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