![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/d3/33c68b9becf3cab97ea711b54a4f9048.jpg)
さて、思ったよりも皆様から興味を持って読んでいただいた「マンガの描き方・道具編」ですが、これはその第二回です。
前回を未読の方は、是非こちらをご覧いただいてからどうぞ。
さて、前回はペンやらインクやらまでいきました。
今回はパソコンでの作画作業を中心にご紹介する予定ですが、もう少しだけ非デジタルな部分をご紹介。
皆さんは「まんが家って、どんな絵でもパッと簡単に描けるんでしょ?」という印象をお持ちではないでしょうか。
もちろんそういう漫画家の方もたくさんおられるでしょうし、僕も人物の簡単な顔やポーズならすぐに描けます。
ただ僕の場合は、例えば「リンゴをむいているところ」とか「携帯電話でしゃべっている時の手の部分」とか「キンケード(笑)が右足を出して当たりに行った場面」などは、やはり実物を見ないとかけません。
そのために机の前には大きな鏡が置いてありまして、ちょっとした表情や手の位置などは、自分でその動きを再現しながら描いていきます。
つまり怒っている人間の顔をうまく描くためには、実際に怒りながら描くわけでして…。
はたから見ているとほとんど狂人ですね。
で、上半身は比較的なんとかなるのですが、全身ともなると鏡に映すのは大変です。
そんなときに便利なのが「ポーズ集」です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/d3/33c68b9becf3cab97ea711b54a4f9048.jpg)
大きな書店や画材屋さんで手に入ります。
ご紹介しているのは、僕が持っている10冊以上あるポーズ集のごく一部。
「学校生活編」とか「制服・ユニフォーム編」とか「子ども編」とかとか、さまざまな種類が発売されていますが値段が少々割高なのがたまに傷。一冊あたり2000~3000円程度します。
また、背景を描く場合にもそれ専用の背景素材集というのがありまして、「街角編」やら「家庭編」やらがあります。
しかしそういった市販のポーズ集・素材集では自分のニーズに追いつかないため、「自作の素材集」というのもありまして。
これは雑誌や新聞などからの切り抜きをでかいノートに貼り付けています。
何年も前からコツコツと作っているものなので、当時読んでいたオリックス球団誌からの切り抜きがなんだか涙をそそります…(イチロー満載)。
他にも作画用の資料としては、木製の「デッサン用人形」などが市販されています。
ただ、「美術用のデッサン人形」よりも秋葉原などで手に入るフィギュアの方が便利です。
要するにいっぱい関節がある、「GIジョー」などのアクション・フィギュアですね。
これの方が、いろいろなポーズをとらせることができますから。
ちなみにこの種の人形の手足は”ありえない角度”にも曲がってくれるので、複雑骨折した人を描く場合にも便利だと思います。
しかし最近はこういった作画用資料を苦労して探さないといけないケースがずいぶんと減ってきました。
なぜならインターネットが普及しているから。
例えば「パトカーってどんなデザインだった?」とか「グリーンウェルってどのツラ下げて阪神に来たんだ?」などと思っても、ネットの画像検索でだいたいは探せます。
昔は図書館に通って資料を探したものですが、ずいぶんと便利になりました。
さて、もう1つだけ非デジタルな部分をご紹介。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/72/53a60968e457030896d82f736c63fa27.jpg)
マンガ家以外にも製図などで使っている方はおられることでしょう。
トレース台です(このサイズのものなら7~8千円だと思います)。
これは箱の中に蛍光灯が入ってまして、スイッチを入れると光がでます。
基本的な使い方はこの上に複写元となる絵や写真をおいて、さらにその上に白い原稿用紙を置くというもの。
下から強い光があたると「下に置いた原画の線」が「上の紙」まで透けて見えるので、そっくりにトレース(要するに「鉛筆などでなぞってコピー」)できるのです。
昔は漫画の背景のトレースなどに多用していましたが、現在僕がこれを使うのは「左向きの人」を描く時です。
一般に右利きの人は左向きの。
左利きの人は右向きの人間を描くのは苦手だと言われます。
僕ももちろん苦手なわけでして。
よって、以下の方法を用います。
これなら簡単です。
ちょっとデッサンが狂う場合もありますが、なるべく気にしないようにします。
ただ、もちろんパソコンに取り込んでから絵を反転させてもOKですよ。
そのあたりは時と場合で。
うーん、なんだか予想よりも長くなったのでパソコン作業編は「第三回」にまわします。
いよいよパソコンが出てくるのか?
前回を未読の方は、是非こちらをご覧いただいてからどうぞ。
さて、前回はペンやらインクやらまでいきました。
今回はパソコンでの作画作業を中心にご紹介する予定ですが、もう少しだけ非デジタルな部分をご紹介。
皆さんは「まんが家って、どんな絵でもパッと簡単に描けるんでしょ?」という印象をお持ちではないでしょうか。
もちろんそういう漫画家の方もたくさんおられるでしょうし、僕も人物の簡単な顔やポーズならすぐに描けます。
ただ僕の場合は、例えば「リンゴをむいているところ」とか「携帯電話でしゃべっている時の手の部分」とか「キンケード(笑)が右足を出して当たりに行った場面」などは、やはり実物を見ないとかけません。
そのために机の前には大きな鏡が置いてありまして、ちょっとした表情や手の位置などは、自分でその動きを再現しながら描いていきます。
つまり怒っている人間の顔をうまく描くためには、実際に怒りながら描くわけでして…。
はたから見ているとほとんど狂人ですね。
で、上半身は比較的なんとかなるのですが、全身ともなると鏡に映すのは大変です。
そんなときに便利なのが「ポーズ集」です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/d3/33c68b9becf3cab97ea711b54a4f9048.jpg)
大きな書店や画材屋さんで手に入ります。
ご紹介しているのは、僕が持っている10冊以上あるポーズ集のごく一部。
「学校生活編」とか「制服・ユニフォーム編」とか「子ども編」とかとか、さまざまな種類が発売されていますが値段が少々割高なのがたまに傷。一冊あたり2000~3000円程度します。
また、背景を描く場合にもそれ専用の背景素材集というのがありまして、「街角編」やら「家庭編」やらがあります。
しかしそういった市販のポーズ集・素材集では自分のニーズに追いつかないため、「自作の素材集」というのもありまして。
これは雑誌や新聞などからの切り抜きをでかいノートに貼り付けています。
何年も前からコツコツと作っているものなので、当時読んでいたオリックス球団誌からの切り抜きがなんだか涙をそそります…(イチロー満載)。
他にも作画用の資料としては、木製の「デッサン用人形」などが市販されています。
ただ、「美術用のデッサン人形」よりも秋葉原などで手に入るフィギュアの方が便利です。
要するにいっぱい関節がある、「GIジョー」などのアクション・フィギュアですね。
これの方が、いろいろなポーズをとらせることができますから。
ちなみにこの種の人形の手足は”ありえない角度”にも曲がってくれるので、複雑骨折した人を描く場合にも便利だと思います。
しかし最近はこういった作画用資料を苦労して探さないといけないケースがずいぶんと減ってきました。
なぜならインターネットが普及しているから。
例えば「パトカーってどんなデザインだった?」とか「グリーンウェルってどのツラ下げて阪神に来たんだ?」などと思っても、ネットの画像検索でだいたいは探せます。
昔は図書館に通って資料を探したものですが、ずいぶんと便利になりました。
さて、もう1つだけ非デジタルな部分をご紹介。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/72/53a60968e457030896d82f736c63fa27.jpg)
マンガ家以外にも製図などで使っている方はおられることでしょう。
トレース台です(このサイズのものなら7~8千円だと思います)。
これは箱の中に蛍光灯が入ってまして、スイッチを入れると光がでます。
基本的な使い方はこの上に複写元となる絵や写真をおいて、さらにその上に白い原稿用紙を置くというもの。
下から強い光があたると「下に置いた原画の線」が「上の紙」まで透けて見えるので、そっくりにトレース(要するに「鉛筆などでなぞってコピー」)できるのです。
昔は漫画の背景のトレースなどに多用していましたが、現在僕がこれを使うのは「左向きの人」を描く時です。
一般に右利きの人は左向きの。
左利きの人は右向きの人間を描くのは苦手だと言われます。
僕ももちろん苦手なわけでして。
よって、以下の方法を用います。
1.原稿用紙を裏返して、トレース台のスイッチを入れ、裏からシャーペンで「右向きの人」を描く。
2.原稿用紙を表向けて、ペン入れする。
これなら簡単です。
ちょっとデッサンが狂う場合もありますが、なるべく気にしないようにします。
ただ、もちろんパソコンに取り込んでから絵を反転させてもOKですよ。
そのあたりは時と場合で。
うーん、なんだか予想よりも長くなったのでパソコン作業編は「第三回」にまわします。
いよいよパソコンが出てくるのか?
漫画家の素顔が1枚1枚はがされていくような。
ちなみにマンガウルフさまは、漫画家になる時に
何か参考にされた人や本ってあるのですか?
うれしいですね。
>ちなみにマンガウルフさまは、漫画家になる時に
何か参考にされた人や本ってあるのですか?
そうだなぁ。
吉田戦車さんと、「稲中卓球部」の古谷実さんは参考にしました。
ジャンプ時代の少年漫画的作画においては「浦安鉄筋家族」というマンガを参考にしていました。
あと、ジャンプ関係でいえば「すごいよ!マサルさん」のうすた京介さん。
担当編集者の方が同じだったという関係もあります。
おかしかったです。小学生のころ自画像を描く時も
そんなことをやっていたのですが、監督もそんなふうに
されるんですね。親しみわきます(笑)
そういえば、僕は監督のマンガを読んだことがないんです。
探してみようかな。グフフフ。
いや、常にそうですよ(笑)。
泣き顔のまま描く場合も笑いながら描く場合もあります。
似顔絵の場合も、その人を常に想像しながら描くので、えらいことになってます。
>そういえば、僕は監督のマンガを読んだことがないんです。
探してみようかな。グフフフ。
ブログ上ではあんまり宣伝してないからなぁ。
今は月末発売の「パチスロオリジナル必勝法スペシャル」という雑誌で毎月5ページ連載してますね。
それは辰巳出版という会社の本なのですが、パチンコ・パチスロ関係では「辰巳出版」「綜合図書」「スコラマガジン社」「蒼竜社」という会社のパチンコ・パチスロ雑誌には、だいたい僕のイラストや4コマ漫画が掲載されてます。
「パチスロ極」という雑誌のイラストなどは、ほぼ僕が独占して全て描いています。
あとは、時々集英社の「週刊プレイボーイ」ですね。あと、カネボウの業界内冊子とか。
で、「月刊アクアディウム」というCDショップ販売のインディーズ音楽マガジンではライター兼イラストで2ページの連載をしています。
どのイラストがどの雑誌に掲載されてるのかは、僕も正確には把握してません(笑)。
製本が送られてきてから確認することもあります。
年明け2月からは月刊コミック雑誌での連載も始まります。単行本がでるように頑張りますよ。
いい機会だからいろいろ情報公開しました。
将来的には野球関連の漫画やイラストや文章が描きたいですね。うん。
自分は書籍のデザインをしているのですが
前の会社には手書きの名残りで、ライトテーブルがあったのを思い出しました。
自分は手では書けないので、
ポジフィルムを見るライトビューアー代わりに
使っていたんですが‥。
私は子供の頃の将来の夢が「漫画家」でした。
子供の頃は何も考えず、ただ、頭に浮かんだ事を書いては楽しんでいました。
そして、本格的に漫画の勉強をしようと、構図やら、話の流れやら考え出したとたん、漫画が描けなくなってしまいました。
それからは漫画を描く楽しみが無くなってしまって、読む方が良いや、と思い断念してしまいました。
今は、紙に落書きをして楽しんでいる毎日です。
今日のマンガウルフさんのブログを読んで、昔を思い出してしまいました。
これからも楽しい似顔絵を沢山描いて下さいネ♪
「左向きの人」を描くときなどそういう風に工夫されてたりするんですね。
絵心のない私なんかしたら、どっち向いてようがヒン曲がってしまいますが(笑)。
鏡の前で自らポーズを取ってみたり、ある意味「役者」の一面も必要な職業なのかもしれませんね、漫画家サンて。
エッ、「週プレ」で連載持ってはるんですか?
チョコチョコ見てるけど気ィつかんかったヨォ・・・。
今度じっくり読んで見ます(グラビアのほうじゃなくてね)。
>懐かしいですね、ライトテーブル。
あ、ライトテーブルとも言うんですか。
知りませんでした。
そっちのほうがカッチョイイ響きなので、今後は「俺のライトテーブルがさぁ…」などと日常会話の中にしのばせることにします。
>自分は手では書けないので、
ポジフィルムを見るライトビューアー代わりに
使っていたんですが‥。
これって、いろいろな使い方があるんですよね。
雑誌のレイアウトを作成する方も使っていた記憶がありますよ。
パソコンが普及した今では、使う人もあまりいないのかもしれませんね。
俺のライトテーブル、もうひと踏ん張りしてくれよな☆(←さっそくライトテーブルという言葉を使いました。)
コメントありがとうございます。
>私は子供の頃の将来の夢が「漫画家」でした。
子供の頃は何も考えず、ただ、頭に浮かんだ事を書いては楽しんでいました。
実は、物をつくる作業においては、その楽しさこそが一番大事なんですよ。
商業ペースに乗ってしまうと、どうも純粋に楽しむことができなくなります。
今までは楽しく読んでいた漫画雑誌も教科書のように思えてきてしまったりとね。
好きなことを職業にするというのは、僕のような凡人にとっては少しだけ不幸なことでもあるんですよ。
今は好きなことを好きにできるブログがあるので、息抜きはバッチリです。
皆さんのおかげだと思ってますよ。
今後とも宜しくお願いいたしますね!
僕のほうは、幾分楽になってきましたよ。
お体に気をつけてくださいね。
>「左向きの人」を描くときなどそういう風に工夫されてたりするんですね。
絵心のない私なんかしたら、どっち向いてようがヒン曲がってしまいますが(笑)。
実は一度描いた絵を裏向けるとデッサンが狂ってる絵はかなりおかしなことになります。
僕のも、かなりやばい。
専門的な教育なんて一切受けてませんから。
>鏡の前で自らポーズを取ってみたり、ある意味「役者」の一面も必要な職業なのかもしれませんね、漫画家サンて。
役者であり、人を楽しませるという意味では芸人でもありますね。
作業内容はものすごーく地味ですが…。
>エッ、「週プレ」で連載持ってはるんですか?
チョコチョコ見てるけど気ィつかんかったヨォ・・・。
持ってない持ってない!
あくまで「時々」ですから。
たまにパチンコとかパチスロの特集があるときにカットイラストや4コママンガで使ってもらってるんですよ。
回数にして年に3~4回でしょうか。
じっくり読んでも無駄ですよ(笑)。