ギャグ漫画巨匠・赤塚不二夫さん死去(スポーツニッポン) - goo ニュース
数々のギャグ漫画を輩出し、昭和の一時代を築き上げた、漫画家の赤塚不二夫さんが、闘病生活の末、昨日夕刻、この世から静かに去っていきました・・・・・。
ニュース記事によると、「天才バカボン」「おそ松くん」などのギャグ漫画で絶大な人気を集めた漫画家の赤塚不二夫（あかつか・ふじお、本名藤雄＝ふじお）さんが、昨日２日午後４時５５分、肺炎のため東京都文京区の順天堂医院で死去。享年７２歳でした。
赤塚さんは、旧満州（現中国東北部）生まれで、終戦後間もなく旧満州から引き揚げ、奈良県、新潟県で少年時代を過ごし、中学卒業後、漫画家を志し手塚治虫さんを慕って上京し、東京都豊島区のアパート「トキワ荘」で無名時代の漫画家、石ノ森章太郎さん、藤子不二雄（Ａ）さんらと暮らし、共に腕を磨きました。
昭和３０年代後半からの、高度経済成長期に「天才バカボン」「もーれつア太郎」などの人気作を連発し、イヤミ、バカボンのパパ、ニャロメなどのキャラクターを生み出す一方、「シェーッ」「これでいいのだ」などの流行語を生みだしました。赤塚さん自身、自由奔放でいてシャイな人柄は漫画のキャラクター同様、多くの人から広く愛されました・・・・。
赤塚さんは１９９８年（平成１０年）に食道がんの手術をしたのですが、その後各地で作品展を開催し、視覚障害児向けの絵本も制作するなど、制作意欲は旺盛でした。２００２年（平成１４年）、検査入院中に脳内出血を起こし、周囲への反応がほとんどない状態が続き、妻・真知子さんの献身的な看護で、呼び掛けると顔を向けようとするまでに回復したものの、おととし２００６年（平成１８年）にはその真知子さんがくも膜下出血のため急死した経緯があります。
赤塚さんは、２日午前、今年２月に患った肺炎が悪化、血圧が低下し、容体急変を受けて長女りえ子さんらが駆けつけたそうで、緊迫した状況が午後になっても続き、午後５時前、肉親だけに囲まれて眠るように静かに息を引き取ったそうです。最後まで意識が戻ることはなかったそうです。
この「訃報」に、漫画家仲間の藤子不二雄（Ａ）さん、北見けんいちさんも病室に急行したが間に合わなかったそうで、長年、赤塚さんのアシスタントを務めた北見さんは「安らかな顔でした。これまで赤塚さんは頑張ってきたのだからみんなで送り出してあげたい」と話すのが精いっぱいだったそうです。
奇しくも、赤塚さんの前夫人の登茂子さんが７月３０日に死去したばかりで、りえ子さんは登茂子さんの遺体に付き添っており、赤塚さんの急変を他界したばかりの母の自宅で聞き病院へ向かったそうです。関係者は「こういう状況なので赤塚さんの葬式の日程についてはまだ決められないが、ファンの皆さんにも来てもらえるようなセレモニーにしたい」としているそうで、登茂子さんの葬儀は本日３日（日）都内で営まれるそうです。
１９９８年（平成１０年）には紫綬褒章受章。２００３年（平成１５年）１０月、東京都青梅市に「青梅赤塚不二夫会館」がオープン、赤塚さんは「偉大なギャグ漫画遺産」を後世に残し、愛する二人の「奥さん」の元に、旅立ちました。まるで、「これでいいのだ」と言い残しながら・・・・・。(-∧-)合掌・・・
