「軽く呑ってくか?」
「ちょっと、予定があるんです・・・・」
忘れていた。今日は金曜日だった・・・・しまった。
昨日は事務所に顔を出さなかった。一日間違えていた。
そんなことを思い浮かべては消し去った。
やっぱりな・・・・醜いな僕は。
苦しいときが過ぎれば人は何もかも忘れるのだ。
楽しみだけを追い求める奴の思考回路は決まっている。
トップを走ったりはしない。
誰かの後ろにいて、もろにアゲンストを受けない。
そんなポジショニングを心がけている。
狡いと言えば身もふたもないけれど、いつかはアゲンストに立ち向かわなければならない。
「癒す」ことを知らない。それは「癒される」ことばかり考えているからなのだ。
そんな卑しい気分を変えたくてこの映画を観た。
アメリカ人は凄いと思う。
「君の気持ちなんかわからない。でも、その考え方は分かる」
こんな心根が一部の人間に確かにあると言うことだ。
良心的兵役拒否者。
この映画のテーマだ。
戦争には参加するけれど、人は殺さない。
国を愛するのは殺す奴ばかりではない。
殺さなくてもこの国を愛しているのだ。
今も昔も変わらずに問う人たちがいる。
敵が攻めて来たらどうする?
主人公は言う。
「わからない。」
そして挑発される。殴られる。
殴り返さない。
「臆病者!腰抜け!」と罵られる。
殴り返さない。
時と場合ではないのだ。どんな時でもどんな状況でも
殴り返したりはしないのだ。
それは「心根」なのだ。信念などと大それたコトではないのだ。
やさしさに勝る強さはないのだ。
誰もが認めたくないことには目をつぶりやり過ごす。
恐怖の前では己の身を守ろうとし逃げ出す。か、殺すか・・・・
地獄のような沖縄戦で衛生兵として戦った一人の男。
メル・ギブスン。
少し見直した。
世界で一番下品な大統領はこの映画を観たのだろうか?
やられる前にやっけろ!叫ぶのだろうか?
誰もが拳銃を腰にぶら下げ、侮辱を受ければ一対一の決闘だ!
そんなことしか言えないのだろう。
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