歳を重ねると楽しいとか賢くなるとか・・・・みんな戯言なんだよ。

感じるままに、赴くままに、流れて雲のごとし

リスペット・サランデルのように・・・

2014-06-28 | 日記

スウェーデンを舞台にした小説「ミレニアム」の女主人公「リスペット・サランデル」。

究極のエゴイスト。そして、女。

まるで、僕のようだ。もう、誰も許してやんないぞ!

なんて、大袈裟に思い込んでいる。そんな訳に行かないのは分かっている。

でも、そんなそぶりでもしないと落ち着かないんだ。

誰もが意味もなく人の生活や意識に干渉し始める。

単に、興味本位。少し変わっているから・・・行動が服装が・・・・言動が・・・

放っておいて欲しい。

誰も信じないし、誰も頼ったりはしない。

自分の力を良く知っている。天才ハッカーにして天才記憶能力。人の行動のすべてを知る術を心得ている彼女。

 

けれど、女に対して完璧なほどに屈託のない男「ミカエル」。

そんな男に恋してしまって人間性に目覚める・・・・そんなところなんだろうけれど。

そんなつまらない小説であって欲しくない。そんな勝手な思いを巡らせながら読み進めている。

心配をするのは自分のことだけ・・・・。愛想なしの勝手し放題。自分のことは決して言わない。

人とのかかわりを遮断しても守るべきものを持っているからなのだろう。

守るべきものとはいったいなんなんだ?

自分自身でしかないんだ。

 

どんな世の中だって、大多数と呼ばれる人々が己が正常だと言う。

多数であることだけで・・・・自分の思いはみんなもそう思っている・・・と。

でも、ホントは何が正常で、何が異常かなんて分かるはずもないのだ。

 

「リスペット・サランデル」が、いまの世間で正常なような気がするんだ。

この小説を読んでいて・・・・。

人の気持ちなんて読む気などはない。

自分自身の気持ちに正直であれば・・・それが最高なのだ。

 

恋してる自分に気が付いて、しかし、ミカエルは彼女とSEXをしても友達でいたい・・・なんて、シャアシャアと悪びれもなく言う。

嫉妬心はゼロで盛り上がればどのオンナとも寝る。寝たことを悪いとは思わない。

SEXよりも人間どうしの信頼関係が大切だと言う。

そんな男から距離を置こうとする彼女の行動に共感する。

男は気が付かない。愛しているのは誰かを・・・・・

嫉妬心のない愛など無いからだ。

仮に仕事の絡みなしにこの関係を考えてみれば、いや、仕事だけじゃなくて普通の利害で測ってみればわかるだろう。

人間の良いところ、ほんの一部を好きなだけだし、その部分を利用しているだけなのだ。

自分自身が寛大寛容であり、素敵な人格を持っているんだ・・・・そんな自己満足を得るための利用。

哀しい奴だ。この男は。しかしオンナにとっては魅力の塊。

リスペットが痛い思いさせて分からせることができればいいと思う。

彼女は自分自身を満足させるために無暗に人を利用しない。

 

ミカエルにとっては思い通りにならない女に初めて出会ったのだ。

 

人は、そんな時に初めて何かを学ぶのだろう。


何を迷っているのか・・・

2014-06-22 | 音楽

ずぅ~と我慢をしてきたんだろう。

とても不愉快な人間関係に。

もう、そんな辛抱強さなど捨ててしまいなさい。

自分自身がとても心地よい関係を保てる人たちと過ごすことに意味があるんだ。

そんな中にしか、人間の成長なんてのはないのだ。

耐え忍んだ関係の中にあるのは、被害者意識と強烈な嫉妬心。

みじめな気持ちが積もると、爆発の恐れすら出てくるのだから。

その前に、距離を置き・・・つまり、手の届かぬところにわが身を置いておく方が都合がいい。

相手の出方次第でどうにでも対応できるからなのだろう。

傷つかず、傷つけない方法。そればかりを考えて生きてきた。

多分、生きにくくなるだろう。

そんな風に思っていたんだ!・・・て責める輩も出てくるだろう。

でも、そんな人たちは、単に利用したかっただけなんだ。僕をね・・・・

利用されたって構わないし、お互い様だから、それでいいんじゃないの。

もちろん、それも「あり」だよね。

 

しかし、今の僕には、耐えられそうにないんだ。

 


愛のコリーダを初めて見た・・・

2014-06-16 | 映画

大島 渚。

そんなに好き監督ではなかった。

60年代を生き急ぎ、せっかちで、今までの常識をぶち壊す・・・。

異常であれば、「革新」なんだと言わんばかりの映画。そんな印象しかなかったし、

見終わった後に何にも残んなかったんだ。

小市民のへっぽこな日常に活を入れればそれでよかった時代だった。

それが、ほぼ末期に撮られたこの「愛のコリーダ」

本番!なのか?そんな話題で盛り上がった映画・・・見たくもなかった。

ショッキングな「阿部定」事件をたたき台にした。本番ポルノ。まあ、いいんじゃないか!

白けた顔するのが流行りだったから、見向きもしなかった。あのころは・・・

それが、どうしたことか見に行ってしまった。

キネカ大森。

独自の上映ポリシーで一部の映画ファンを魅了している。

ミニシアターを想像していたが、とんでもなくビッグなスクリーン。

CMなんかなく、いきなり始まってしまう。そんな姿勢がなんだか楽しかった。

で、始まってしまった。

もう、最初から最後まで、藤 竜也と松田英子。やっているシーンしかない。

しかも、そんなに体位が変化することもなく・・・延々と始まり終わらない。

終わったと思いきや、すぐに始まる。

見ているうちに股間が痛くなってきた。エレクトしたわけではなくて、想像していくなかで、

これは、男として結構、痛いんじゃないかなぁ~なんて思い始めたんだ。

そういえば、そうだったよ。終わった途端にすぐしたくなる気分・・・よくわかる。

彼女もそう、はっきり口に出したりしていた。

半端な一体感がその瞬間にはあって、体の中に入り込んでしまいたくなる。女でそう思っちゃうんだよね。

そこまで、求められるとなんでもいいから、その欲求に応えてやらねば・・・なんて思っちゃう。

男はそんな気分で過ごす時間を「愛」だと思っちゃう。

その時点で、女と違って「性愛」の境目を遥かに超えてしまったりしちゃうんだ。

女はまだ、「性愛」の中で確信を得たいと願い続けているようだ。

ラストに近づく。首を絞める、絶頂を欲する女は、あまりにも残酷で貪欲。

首を絞められても、男は・・・・女が喜べば、「それでいいよ」と言い放つ。

そんな瞬間があるわけで、覚悟してしまっている。

女はしぶとく生き残る訳だよね。しかも、気持ちよくて、楽しみを感じながらでないとダメのようだ。

やっぱり、この地球上で最後まで生き残れるのは「女」なのだ。


マジで恋ぐらいしなよ・・・・

2014-06-16 | 旅行

酔ってもいなかったし、イラついてもいなかった。

「・・・だから肝心なのは、想う相手をいつでも腕の中に抱きしめていることだ。

ぴたりと寄り添って、完全に同じ瞬間を一緒に生きて行くことだ。

二本の腕はそのためにあるのであって、決して遠くからのサヨナラの手をふるためにあるのではない。」

アル中で死んだバカな作家が残したことばだ。

本気でマジで人に惚れたことのない奴に「いい仕事」などできるはずなんかないんだ。

少しは傷を負ってみなよ・・・・そして、傷つけてみれば分かるから・・・・・。

どれだけ大切なものなのか・・・なんてことがさ。

明るい未来なんてどこにもありはしないってことがさ。

 


まだ6月なのに…。

2014-06-03 | 日記

この病院の天窓から見上げる空は真夏の様子。ぼくは久々に力なく、風も吹かない病室のベットで横たわっていた。
周りには知り合いも居ない。気持ちがとてもラクでなんでもできる気分だけど、全く無力だと感じることの方が強いことにも気が付いていたんだ。
看護師さんが運んで来る点滴セットにも感動を覚えたり、神経ブロックするための注射バリにも心震わせたりしてる。
確かに痛みはなくなった。
その代わりに無くなったものが無いかと考えるようになってしまった。

どこかで猫の鳴き声が聞こえたような気がしたけれど空耳のようだ。新太郎のことを思い出す。後悔だけどね。家の飼い猫ではない。近所に住む猫嫌いの主婦がかってた猫だ。暇さえあれば僕の家のベランダで眠っていた。とても穏やかで優しいねこだった。ただ、抱きしめられるのが好きじゃなかった。ある時、むずがる新太郎を抱きしめようとむきになってしまった。成されるままにならぬことに腹を立てた僕は彼の頭を殴りつけてしまった。はっ!としたけれどすでに遅かった。それ以来、微妙だった距離感は縮まることがなかった。

よくあることだ。
人間社会では無理を通せばカドがたち、疎遠になっていく。かと言って不愉快な関係に耐える必要などどこにもない。
ただ相手は人間なんだから口はきける。言葉は大切な手法。

改善の余地はある。

でもそこには時間が必要な要素として存在している。

そう、タイミングなのだ。

絶妙とも言えるタイミングがすべてを支配している。

この感性が誰もが持ち得ているのに発揮できないでいるのだ。

そう、どれだけそのタイミングを外してきたかわからない。

さてさて、僕は、どうしようとしているのだろう・・・・