復讐なんて・・・そんな大袈裟じゃないんだ。
ただ、むしゃくしゃするんだろう。
彼の他愛もない戯言や、無責任な、無神経な一言に・・・・
それはどれもこれもが、自分自身を大切に扱ってもらえないことの表れ。
気遣いがないのは無関心の証。
世界中の人々が関心を寄せるわけじゃあるまいし・・・・
同じ職場だったり、取引先だったり、無神経さが世界を滅ぼしてしまうのではないか?
そんな気分。わかるよ。
でも、それはね。仕方のないことなんだ。
愚痴を聞くのに3万8千円も払う。
そして、気分が良くなったわ・・・
そんな一言を残して彼女は雪の中に消える。
存在感が薄まったりし始めると愚痴が始まる。
常套手段。
気を惹くために淋しげな表情を作るのは初歩。
怒り出すのは第二段階。
泣き始めるのは最終手段。
周りの注目を集めてさえいれば毎日、楽しく暮らしてイケル。
幼児サカノボリ現象。
そして、そんな手法に嵌らないと…復讐を企てるのだ。
残酷で醜い。
そんなアザトサは恋人に向ければいい。
職場で形振り構わないというのはもう手の打ちようがなのだ。
なぜなのか・・・・・。
淋しいのだろう。
雪が降っているからね。