この道の果てまで・・・

ただ純粋に ただ一途に歩む時
突如として それまでとは まったく違う
次元の異なる大地が あなたの目の前に姿を現す。

★あなたの愛が 永遠の愛と成る為に 258★

2007-05-18 14:12:34 | Weblog


◇ 人間物語 の メール講座   NO18 ◇






例えば
催眠療法と言うのがある
それは あなたの顕在意識を眠らせ
潜在意識である 無意識層の中で
あなたが 気づかない内に
こだわってしまっているものを
探し出し
それから あなたを 解放するという事が
行なわれているし。

アーサーヤノフの創始した
原初療法という心理療法は
幼児期に受けた 何らかの心理的衝撃が
無意識の記憶としてとどまり
後年 心理的な歪みを生むという。

それを取り除く為
幼児期の原初の体験に戻って
自己を抑圧している
心理的傷からの解放をはかる。

もう終ってしまった過去に
囚われているなんて 馬鹿馬鹿しいと
あなたは言うかも知れないけれど

実際
多くの人達が 
この終ってしまった過去を 潜在意識の中に
無意識な記憶として とどめ
それに基づいて 行動している。
それが
抑え様のない 怒りであったり
どうする事もできない淋しさであったり
性に対する深い欲求で あったりと・・・。

現在のあなたに 大きな影響を与えてしまう。
私の元で この成長過程を目指す多くの人も
100% 過去を 引きずって歩いている。

そして
100%の人が 父や母に
なんらかの 憎しみを抱いていた。

怒り 憎しみと言った
あらゆる感情の対象物 
それは 両親だ。

誰もが
一番 最初の出逢いをする
両親が元だ。
愛の対象の大元が両親だからだ。

そこに対しての
悪感情が 少なければ少ないほど
そこからの心理的打撃が
少なければ 少ないほど
人は 生に対して
歪みも少なくなるし
その逆なら
歪みも大きい。

だから
親というのは 重要な役割を持っている。

そして 現在のあなたが あるのは
過去によって 型成されている。
その歪みを 落とさなければ
あなたの未来は 過去のくり返しだ。

それ以外は 歩ける訳がない。
それが あなたが歩けない
大きな原因のひとつだ。

形の上では 
違った事をやるかも知れないが
その行動の根底に流れる
ひとつの流れは 
絶対に 変えられない。

あなたが それに気づかなければ
絶対に変化しない。

その根底の流れとは・・・。

例えば
あなたの 失敗のパターンだ。
その失敗のパターンは
ふり返ってみると どれも似ている。

もう少し
頑張れば 何とか成ったのに
いつも
あと ひと息と 言うところで
投げ出してしまう。逃げ出してしまう。

または
あそこで もう少し 我慢が出来れば
ああは 成らなかったと言った
あなたが 過去何度となく
悔いて来ているのにも拘らず
繰り返してしまう
あなたの 生き方 そのものの事だ。
それは
どんな反省も 勉強も役には立たない
ただひとつ 成長が必要なだけだ。

それも 本性の成長
内なるものの成長。

今のあなたが
消え去れば 消え去るほど
内なるあなたは 成長する。

本当のあなたは いつも
外へ出たがっているのに
あなたがそれを 邪魔している!

彼の話にもどろう
彼が 出逢う事の出来た 事実は
母を 思い出せなかったのは
逆に 母の事を 
思い出したくない事実が
有るからではないかと 考えた時に
突然の様に 
浮び上がって来た 場面が有った。

それは
彼にとっては,とてもショッキングな
場面だった。



彼が丁度 3才に成ったか 
成らないかの頃の 
夕ごはんを食べている場面だった。

まるで テレビでも見ている様に
ハッキリと 浮かび 上がって来た。
丸い黒い御膳
その御膳を 父と母と 兄が取り囲む
丁度 夕飯を食べていると
突然 父が壁に肱をあてた。

父親は 食事の前から
何か不機嫌そうだった。
おまけに お酒が入っていた。

いきなり 大声で
「 バカヤロー! 」
と怒鳴り
母親を 力一杯 殴りつけた。

とてもショッキングで
あまりの恐怖の為
彼は 震え上がっている。

ところが
彼は小さくて 
何もする事が 出来なかった。

けれども
彼は 
心の中で 有る事を叫んでいた。

それは 声にならない声だ
つぶやきだ
「 やめてよ お父ちゃん! 母ちゃんが可愛想だ
やめてよ! お父ちゃんがいると怖い
皆 怖がっている。
いつも母ちゃんの事ばかり
いじめている父ちゃんなんて
死んじゃえばいいんだ。
お前なんか 居ない方がいい
僕が大きくなったら
お前なんか 絶対に 許さない
お前なんか いつか必ず やっつけてやる 」
ハッキリと 3才の彼が
そこまで感じている。

これは 考えているんじゃない
瞬間に 感じている
胸の中の塊を
のぞき込んだら
これだけの言葉に 成っていた。


( たぶん あなたにも経験が有るであろう 
腹が立った時の衝動で湧き上がる あなたの胸の中の
感情の塊・・・あの塊りは 全てが言葉になる。 
たったの2・3秒でムッと来る 感情の中身は
全て言葉で出来上がっている。
ただ余りの多くの言葉が凝縮されているだけに
言ってみれば翻訳しづらいだけなのだ。 )



そして
その場面を 想い起こした 後
母との様々な記憶が蘇えって来た
楽しかった 母との触れ合いの日々の記憶が
彼に戻って来た。

彼は お母さん子であり
母を 凄く愛していた。
その母の悲しんでいる姿を
見たくはなかった。

そして もうひとつの理由は
彼の5才の時に 母は亡くなっている。
もし 記憶を甦らせれば
その「死」の記憶に連がってしまう。

この二つの事実を まのあたりに
したくない為に 
彼は 母との 一切の記憶に
蓋をしてしまっていた。



それを再び見る事は 悲しすぎる
だから彼は 自分から母との連ながりを
分断してしまって
それには 背を向けて生きて来た。

そして
「 俺には 母は居なくて当たり前
別にその事で 悲しいとか
もし 居たら良いなあとか
感じた事はない 」
と 生きて来てしまっていた。

事実
彼は 既に幼い頃に
母との気持の繋がりを
断ち切っていたから
それは 強がりではない。

彼は 幼い頃から
顕在意識の中に
母は 居なくて当り前だと
教えこんでいた。

ところが
再び まのあたりにしたくない過去を
生き直そうとして
それと出逢おうとして
過去をふり返って見ると
彼は 新たな事実を発見した。

自分が 憎んでいたのは 父だけだと
思っていたのに・・・・。
小さい頃から
何か 嫌な事が有ると
必ず 「 父親がこうだからだ 」と 心の中で
父親の所為にして生きて来た。
彼が 発見したのは その先だ
父親の所為に出来ない時には

当然
自分の責任を認めなければいけないのに
いつも そこに来ると
スルリとかわして
「 自分が悪いけれど もし母さんが生きていたら
俺は こんな風には 成らなかったんだ 」
と 彼に とっての聖域であった母を
ちゃんと 最後の自已逃避として
使っていた事だった。

彼は 心の奥で母を断ち切れてはいなかった。

表層で 頭で 母の死を当然の様に
受け入れている彼は
実は 自分を悲しませない為であって
奥の方では 心情の部分では 母の死を
まだ一度も 認めていなかった。

彼は
自分にとって 
もっとも傷の大きいと思われた
母の死を
再び逃げずに
見つめ直す事にした。

何故なら
母の記憶が 甦った後
3日も彼の頭から
離れなかったものがある。




それは
母が 棺桶の中に入り
その母の身体の周りを
鮮やかな菊の花に包まれている
母の顔だ。

それが 妙に 彼の頭に取り付いた。

そして
彼は 母の死を再び 見つめ直す事を
決意した。

彼は その場面の中を生き直した。
見つめれば 見つめるほど
母の気持が 鮮やかに 蘇えって来た。

母の 息を引き取る
直前の心情が 母の胸の内が
母の死を生き直す 彼の胸の中に
現れ出て来た。

彼は そこで初めて
母の死を
心の底から認めて上げる事が出来た。

彼は
母を 心底許す事が出来た。

この時点まで
彼は 母が 自分達を 置いて去った事を
許していなかった。

母が死んだ事を 許していなかった。



あまりにも 遠い過去の為
あまりにも 悲しい事実の為
彼は それからいつも 目を 背けて来た。
忘れ去ろうとして 生き続けてきた。







今日の講座は 
ここまでで 終わりにしたいと思います。