今年のバレンタインの日
それは
ワタシのトンガ出国日なのでした
その日の朝
見事に
大荒れの天気
暴風雨
じゃじゃぶり
だって今、
サイクロン接近中なんだもん
これ、飛行機は飛ばんでしょ?
一応空港へ行ってみることに
まずは
滞在してたヌクヌク村を出ないとね
中心地・ヌクアロファNuku'alofaへ行かないとね
こんな日にバスなんてあるのか?
暴風雨で学校も休みやし
聞くと会社も休みになったらしい
10時半
見送ってくれる協力隊仲間と家を出て
メインロードに出るまでに
すでにずぶ濡れ
全身
傘さしてても風が90度の角度で
雨を運んで来るんだもん
運良く
後ろから来た車に拾ってもらえた
ヌクアロファで働いている奥さんが
この暴風雨で帰ることになって
そのお迎えに行くらしい
バスターミナルまで送ってくれた
ワイパーガンガンに動かしつつ
空港まではFua'amotu行きのバスに乗ればいいんだけど
在住の協力隊員でも
「そんなバス、一度も見たことないよ?」
と
どんだけレアなの
確実なのは
海沿いの道、中国大使館の隣にあるホテルDateline Hotelから出ている
空港送迎バス
午後だと1時発であるらしい
一人30トンガドル、とのこと
とりあえずBTへ行ってみる
バス、ないよ?
あ、でもMalapo行きのバスが唯一あった
それに乗り込む
みんなびしょびしょ
Malapo行きのバスは
空港まで行かず
途中で曲がっちゃうので
その角で降ろしてもらう
って
めっちゃ雨はすごいんですけど
相変わらず
そんな中
なぜかトンガ人、外に出てるし
どう考えても用事がなく外に出てるような人ばかり
水浴びが好きらしい
ワタシは
必要に迫られて雨で冠水もしたりしてる道を歩く
ここまでずぶ濡れになると逆に楽しいわ
童心に返れそうだよ
荷物も電化製品もなければね
空港への道を歩き始めてすぐ
1台の空港タクシーが拾ってくれる
わーい
ありがたい
そのまま5分ほど
空港着
12時
なんかさ
ヒッチハイクしてくれたと思い込んでそのまま出たけど
後から運転手の違和感ある表情を思い出すと
もしや普通のお客として乗せてくれたのか?
失礼
空港では
1本前のシドニー行き(11時発)が雨の中待機中
乗客はもう乗り込んでいるらしい
え、この雨の中出る気?
ワタシの便は4:50発
まだまだなんだよねー
一応早めに来てみたんよねー
この、待合室がないような小さい首都空港に
屋根はさすがにあるけど
常に晴れる、と思い込んで設計したのか
この暴風雨では雨がかすかにでも入り込んでくる
一番濡れないとこで待ってみる
根っから優しいトンガ人
空港職員が心配してくれる
「シドニー行きじゃないよね?」
「大丈夫?」
って
そうこうして
1時半
「フィジー行きのフライト、キャンセルになったよ」
という宣告を受ける
トンガタプの空港に離発着する飛行機は
どうやら別のとこから来てトンボ帰りする便が多いらしい
で
ワタシのフィジー・ナンディー行きの
Air Pacificの便も
まだフィジーから来てない
フィジーから飛ばなかったんだろうな
ワタシ、フライトキャンセルって初めてなんだけど
こういうときって具体的にどうするの?
ってか、
他にフィジー行きの便に乗るお客が全然いないんだけど
みんなどうしてんの?
大きい空港なら各航空会社のオフィスがあるんだろうけど
こんな小さい空港にはない
空港職員に聞いてみると
「町中にAir Pacificのオフィスがあるから
そこへ行ってみなさい
今ならオフィスが開いている時間だから」
って
とりあえず、
まずは空港からどう出るの?
普段ならいるだろう各ホテルの送迎車も
タクシーも
こんなサイクロンの日には皆無
「わたしたち職員の送迎バスに乗って行きなさい」
っていうスタッフのお言葉
神の声
ありがたい
大雨、ひどくなってるけど?
バスが順次スタッフを家まで送り届け
そして
フェリー乗り場正面のAir Pacificのオフィスまで
ワタシを送ってくれる
3時ごろ
助かる!
しかも
「こんな日にはAir Pacificも開いてないわよ」
と言った人もいたけど
ちゃんと人がいる
なぜなら
Air Pacificはゲストハウスもやっているようで
そこのスタッフもいた
超マダムのようなオフィススタッフが招きいれてくれて
「まずはバスルームで着替えなさいね」
っていう心遣い
ちょうど到着15分ぐらい前から停電で
パソコンが見られない
ということで
ワタシの次のフライトもわからん
むーん
まずは電気の回復待ち
そのゲストハウスでのんびりしてみる
コーヒー出してくれた
ごはんまで出してくれた
施されてるなぁ、ワタシ
人の優しさが心にしみます
正面の教会に池ができてるよ 特大の
結局
「今夜泊まる?一泊65トンガドル」
にはYesと言えず
(だって15ドルのドミに泊まってるワタシですから)
どんどん激しくなる暴風雨がおさまるのを待つことに
95ドルを値引きしてくれたけども
って
全然おさまらないやん、嵐
そのうちスタッフが
今は休暇中で家にいるマネージャーに連絡してくれて
「マネージャーが家に泊まってもいいって
彼女の息子がもうすぐ来るから
一緒に家に行きなさいね」
と
え、まじで?
どうにかして市内の宿を探そうとしてたけど
めっちゃ助かる
ありがたい
そして
予想外にマネージャー宅へ行くワタシ
誰が予想できたでしょうか
そして
豪邸
でかい
さすがマネージャー
(ちなみにこの奥に日本大使の家 どちらもオーシャンフロント 湾だけど)
3人家族の中に
「あなたもここの家族なんだから遠慮しちゃだめよ」
と入らせてもらう
ごはんまで
マトンのスープ
食用バナナ付き
(数時間前に食べたけど うまいんだもん、スープ)
キャンドルナイトです
なんてムーディーなバレンタインデー
しかも
今夜11時の便でNZへ渡ろうとしていたマネージャーと息子
NZへの便も欠航、とのこと
そりゃこんな嵐の夜じゃねぇ