ゲームソフトの週間販売本数からゲーム市場を分析する記事の第42回。
最近はゲームソフトの販売本数を予想するサイト「YSO3」にも深く関わっているのでよそしく!
コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
※上記の週間販売本数以外のデータ(前作データ等)はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
■「NEWラブプラス」は3DSでも前作並の販売を確保
今週の首位は「NEWラブプラス」(10.5万本)。いつものように、シリーズの販売実績をみてみる。
「ラブプラス」は一作目が何かと話題になり、廉価版も含めて累計25万本以上の販売を記録。
追加要素が入った「ラブプラス+」は、完全新作ではなかったものの8割の本数をキープ。
そして3DS版でも固定ユーザーを確保することに成功したようだ。
なお、上のグラフでは「NEWラブプラス」の初週は「ラブプラス+」より若干落ちているように見えるが、
これは前作までのデータをファミ通集計、そして今作のデータをメディアクリエイト集計より
引用しているのため。
メディアクリエイト集計では「公式通販分を含めれば前作を大きく上回った」で、
ファミ通集計では「『ラブプラス+』とほぼ同等の滑り出しとなっている」とのこと。
「公式通販分」の取扱いの違いが、両者の集計差に出ているのかもしれない。(→詳しくはコチラなどを)
■“過去最速”の販売となった3DS、真価が問われるのは2年目以降
3DSが過去最速で累計500万台を突破したのは既報のとおり。
ここでは「52週(1年)」という区切りに注目してみた。
3DSは発売直後に東日本大震災が発生し、テレビCM自粛などの影響を大きく受け、
販売ペースが大きくダウンしたことは記憶に新しいところ。
その後、グラフの角度が変わったのが「1万円の値下げ」後や、「MH3G」発売を皮切りとした年末商戦。
そして年明け後も好調が続き、49週目にてGBAの累計を上回る形となった。
しかし、携帯ゲーム機の最高売り上げがGBAではなくDSなことは、誰もが知るところだろう。
というワケで、上記のグラフを3年(156週)にまで拡大したグラフも作成してみた。
見てのとおり、「1年」ではなく「累計」で、過去最高の売り上げを記録したDSは
発売から1年後に、「おいでよ どうぶつの森」や「もっと脳トレ」といったメガヒットタイトルの登場と
新型のDS Lite投入によりグラフの角度が変わっている。(一時の停滞は品薄によるもの)
つまり、3DSが「1年目」で“過去最高”の販売となったこと、最速で500万台を突破したことは
DSの後継機としては、それほど大きなトピックスではないだろう。
3DSの真価が問われるのは2年目以降。2年目は、現在の“過去最高”のペースでは、GBA程度になってしまう。
GBAの最終的な出荷台数は1673万台であり、DSの約半分。
3DSはDSまでいかなくとも、GBAを大きく上回る推移にならないと、成功というのは難しいだろう。
先日行われた「ニンテンドーダイレクト」では「脳トレ」の後継作「鬼トレ」など隠し玉が発表されたが、
2年目は、ほかにもグラフの角度を変えるような第二・第三の玉がなければ、各種の報道で
「DSのペースにははるかに及ばなくなった」などと、ネガティブに報じられてしまうことになるかもしれない。
【関連記事】
・【週刊ゲーム市場分析】「GRAVITY DAZE」はオリジナルソフト初週ランキングで上位、DL数は首位の可能性も
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・【週刊ゲーム市場分析】データで見るニンテンドー3DS
・【週刊ゲーム市場分析】ハドソン消滅までの経緯を考える。
・【週刊ゲーム市場分析】3DS「MH3G」が100万本突破、サード製ミリオンヒットの早期誕生の意味。
・【週刊ゲーム市場分析】PS VITAはなぜ苦戦しているのか?
・【週刊ゲーム市場分析】DSの後継機として妥当な動きになった3DSと、次なる戦略が待たれるPS VITA
・【週刊ゲーム市場分析】FF13-2は“続編”ではなく“派生”の動き&PS VITAの初週動向
・【週刊ゲーム市場分析】3DS市場での成功で、更なる安定と成長が期待される「モンスターハンター」
最近はゲームソフトの販売本数を予想するサイト「YSO3」にも深く関わっているのでよそしく!
コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
※上記の週間販売本数以外のデータ(前作データ等)はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
■「NEWラブプラス」は3DSでも前作並の販売を確保
今週の首位は「NEWラブプラス」(10.5万本)。いつものように、シリーズの販売実績をみてみる。
「ラブプラス」は一作目が何かと話題になり、廉価版も含めて累計25万本以上の販売を記録。
追加要素が入った「ラブプラス+」は、完全新作ではなかったものの8割の本数をキープ。
そして3DS版でも固定ユーザーを確保することに成功したようだ。
なお、上のグラフでは「NEWラブプラス」の初週は「ラブプラス+」より若干落ちているように見えるが、
これは前作までのデータをファミ通集計、そして今作のデータをメディアクリエイト集計より
引用しているのため。
メディアクリエイト集計では「公式通販分を含めれば前作を大きく上回った」で、
ファミ通集計では「『ラブプラス+』とほぼ同等の滑り出しとなっている」とのこと。
「公式通販分」の取扱いの違いが、両者の集計差に出ているのかもしれない。(→詳しくはコチラなどを)
■“過去最速”の販売となった3DS、真価が問われるのは2年目以降
3DSが過去最速で累計500万台を突破したのは既報のとおり。
ここでは「52週(1年)」という区切りに注目してみた。
3DSは発売直後に東日本大震災が発生し、テレビCM自粛などの影響を大きく受け、
販売ペースが大きくダウンしたことは記憶に新しいところ。
その後、グラフの角度が変わったのが「1万円の値下げ」後や、「MH3G」発売を皮切りとした年末商戦。
そして年明け後も好調が続き、49週目にてGBAの累計を上回る形となった。
しかし、携帯ゲーム機の最高売り上げがGBAではなくDSなことは、誰もが知るところだろう。
というワケで、上記のグラフを3年(156週)にまで拡大したグラフも作成してみた。
見てのとおり、「1年」ではなく「累計」で、過去最高の売り上げを記録したDSは
発売から1年後に、「おいでよ どうぶつの森」や「もっと脳トレ」といったメガヒットタイトルの登場と
新型のDS Lite投入によりグラフの角度が変わっている。(一時の停滞は品薄によるもの)
つまり、3DSが「1年目」で“過去最高”の販売となったこと、最速で500万台を突破したことは
DSの後継機としては、それほど大きなトピックスではないだろう。
3DSの真価が問われるのは2年目以降。2年目は、現在の“過去最高”のペースでは、GBA程度になってしまう。
GBAの最終的な出荷台数は1673万台であり、DSの約半分。
3DSはDSまでいかなくとも、GBAを大きく上回る推移にならないと、成功というのは難しいだろう。
先日行われた「ニンテンドーダイレクト」では「脳トレ」の後継作「鬼トレ」など隠し玉が発表されたが、
2年目は、ほかにもグラフの角度を変えるような第二・第三の玉がなければ、各種の報道で
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自分は成功の基準を、会社計画に対してどうなのか、という観点で見ているのですが、多分任天堂はDSと同レベルの売上を想定しているのじゃないかなあ。
「成功」の基準を考えるのは重要なことですよね。
会社が計画を達成しているのに、こっちが主観で成否を判断しても意味がない。
ハードはまだしも、個々のソフトの計画はめったに明らかにらないので難しいですねー。