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超心理マニアのためのブログ

マット・イシカワによる超能力研究の文献ガイド

間奏曲(70)ベム実験の追試論文

2013-05-15 | 間奏曲
「間奏曲(63)ベム論文が刊行される」で触れられている追試について、
より徹底的な報告が2012年12月に発刊された次の論文でなされています。

Galak, et al., Correcting the Past: Failures to Replicate Psi,
Journal of Personality and Social Psychology, 100(3) pp.407-425, 2012.

趣旨:3000人を超える追試による結果は、偶然期待値に留まった。
この内容について、細かく報告する。




間奏曲(68)ブログ再開

2011-12-11 | 間奏曲
丸3か月もお休みしていましたが、気を
とりなおして再開しようと思います。

超心理学協会PAの今年の年次大会の
紹介をします。

第54回となる今年の大会はブラジルの
クリチバで8月に開かれました。

日本からは、小久保先生と清水先生が
参加されました。地球の裏側での研究
発表、たいへんお疲れさまでした。


間奏曲(67)ベムがテレビ出演

2011-08-12 | 間奏曲
間奏曲(63-65)でベムの実験について紹介しました。

明日の土曜日16:20からディスカヴァリ・チャンネルで
放映される「モーガン・フリーマンが語る宇宙:第六感の真偽」
において、ベムの実験が紹介されるようです。ベム自身も、
そしてラディンやネルソンも登場するとか。ぜひお見逃しなく。

なお、原題は「Through The Wormhole: Is There a sixth sense?」
であり、英語版ですが、YouTubeでも閲覧できるようです。


間奏曲(66)ラインの伝記発売

2011-06-24 | 間奏曲
紀伊国屋書店からステイシー・ホーン著、ナカイサヤカ訳で、
「超常現象を科学にした男~J・B・ラインの挑戦」が発売
された。

ライン流の実験超心理学の発展と、その背後にあった社会の
軋轢をいきいきと描いている。自然科学と心霊主義のはざまで
揺れ動く研究者の心理。1950年前後のアメリカ社会が
その破天荒な人物をどう扱ったのか。興味深い論点を第一線の
ジャーナリストが当時の資料を克明に調べて再現。

※ 忙しくて更新が思うように進まないので、本の紹介を一時
 中断して、来週からは昨年の超心理学協会大会PA2010
 の発表を順次紹介する予定。


間奏曲(65)ベム論文のその後

2011-06-10 | 間奏曲
間奏曲(65)ベム論文のその後

間奏曲(63)でベム論文に対する懐疑論文が出ている
ことを述べましたが、その論文への批判論文がベムのHP
に出ています。

http://www.dbem.ws/

懐疑論文の趣旨は、事前確率を入れたベイズ推定を入れる
べきということでしたが、この批判論文でベムは、ベイズ推定
を専門とする統計学者2名と共著で、たとえベイズ推定を
入れても結果は有意であると述べています。また懐疑論文
は、両側検定をしているところで、根本的な誤りを犯して
いるとしています。

情報提供:間奏曲(64)で紹介していたワークショップ
の配布資料が、以下から入手できます。

http://www.isc.meiji.ac.jp/~ishikawa/data/KakisoBem.pdf


間奏曲(64)ベム論文が学会で議論される

2011-06-03 | 間奏曲
間奏曲(64)ベム論文が学会で議論される

間奏曲(63)で紹介していたベム論文について、
以下のように6月5日愛媛大学で議論されます。

2011年度 科学基礎論学会講演会 ワークショップ
「科学革命か疑似科学か~予知能力の「証拠」とアカデミズム」
オーガナイザ:福田 敦史・水本 正晴

http://phsc.jp/conference.html


※ 事情で1か月近くお休みしていましたが、また来週から
 再開します。


間奏曲(63)ベム論文が刊行される

2011-03-31 | 間奏曲
間奏曲(63)ベム論文が刊行される

間奏曲(60)で紹介していた予知を実証する
ベム論文がついに3月号で刊行されました。

Bem, D. J. : Feeling the future: Experimental evidence for anomalous retroactive influences on cognition and affect. Journal of Personality and Social Psychology, 100(3) pp.407-425, 2011.

ところが、なんと次に懐疑論文がセットになって
掲載されています。この懐疑論文の準備のために
掲載が遅れていたのですね。

懐疑論文の論点は2つ:
1)発見的分析と見られる点が残っているので、
 お蔵入り効果が懸念される。
2)通常の統計分析でなく、事前確率を入れた
 分析をすべきである。

前者については、ベムも触れているように懸念が
ありますが、それで全効果が無効になるほどでは
ないと思われます。

後者については、事前に可能性が低いと思われる
事象の実証には、通常より高いハードルを設定
することに相当し、認めがたいと思います。

どちらにしろ、ベム論文は、誰でも簡便に検証
できる方策を提案したものであるので、追試に
よって評価すべきと思われます。

 

間奏曲(62)日本巨大地震時の乱数偏り

2011-03-15 | 間奏曲
日本巨大地震時の乱数偏り
http://noosphere.princeton.edu/japan.tsunami.html

今回の地震と津波の被害に合われた方にお見舞い申し上げます。

上のプリンストンのサイトにあるように、地震後の乱数に
他の重大事件と同様の、ややプラスの偏りが見られたそうです。
⇒グラフの赤色部分

日本にある唯一の乱数測定拠点(明治大学)では、ぎゃくに
偏りが低下したそうです。こちらは一台の傾向ですので、
あまり重要な傾向性ではありませんが。⇒同緑色部分

※個人的な事情で、ブログの更新が滞っていますが、月末までに
 再開します。


間奏曲(61)ソルボーン逝去

2011-02-19 | 間奏曲
本ブログで紹介していた用語解説のもととなる本を執筆した
マイケル・ソルボーンが昨年逝去されていたことが判明。

ご冥福を祈ります。

彼は、双極性障害に悩んでいたそうで、アデレードの病院で
昨年5月に55歳で亡くなったそうです。(JP)

アデレード大学で20年間心理学を教え、オーストラリア
超心理学研究所の所長も一時期つとめていたようです。


間奏曲(59)祝・4周年

2010-09-01 | 間奏曲
本日、このブログは4周年を迎えました。

超心理学の実態の妥当な理解が広く進むことを
目指した活動でしたが、なかなか進んだという
感触が得られないまま4年が経過しました。

プロフィールにある写真の本
『トンデモ超能力入門』(楽工社)で、皆神氏は、
「超心理学は絶滅危惧種だ」と言っていますが、
この危険な状態をいかにしたら脱却できるか、
どなたか知恵をさずけていただければ、幸いです。


間奏曲(58)用語解説終了

2010-06-05 | 間奏曲
ようやく2年ごしの用語解説が終了しました。

明日からは2009年度の超心理学協会(PA)大会の
講演要旨を紹介します。8月にアメリカのシアトルで
開催されました。出典は超心理学論文誌(JP)Vol.73
(2009)です。

本年度のPA大会は7月にパリで開催されます。


間奏曲(57)超能力3時間特番

2010-01-05 | 間奏曲
昨晩のTBSで放映された超能力3時間特番見ました?

芸人十数人が、一週間ほど合宿して超能力を訓練したら
透視ができるようになって、最後のほうはなんと、ほとんど
百発百中でした。

超心理学分野で、世界中の研究者が何十年も苦労して
も訓練法が確立していないなかで、番組でちょっと人を
集めたら訓練ができてしまうというのは、それが事実だ
としたら、あまりに研究とのギャップが大きいですよね。

ちなみに、紙コップを2つ重ねての透視は、超心理学の
実験としては認められません。おまけに自分でターゲット
を作るのでは、簡単に爪で印がつけられてしまいます。

マスメディアの演出の実態を示したHPに次があります。
http://homepage3.nifty.com/hirorin/natasha.htm
今回の番組も、このときと同じ制作会社です。
ご参考までに。。。