RuN RiOt -marukoのお菓子な美術室-

お菓子好き。F1好き。
美術館行くの大好き。
買い物も大好き。
休日に全力で生きるOLの日記(笑)

プーシキン美術館展フランス絵画300年 その2

2013-07-16 21:30:00 | 美術
見てきました

横浜美術館

会期は2013年7月6日から2013年9月16日。

さて。
この展示への思いなどは「その1」に書いてあるので淡々と気にいた作品を書いていきたいと思います。

アレクシ=ジョセフ・ペリニョン「エリザヴェータ・バリャチンスカヤ公爵夫人の肖像」
今回の展示、肖像画はいくつかありましたが、この作品が一番印象残っているかも。
筆跡が残っていない滑らかな絵肌。
胸元は大きく開き、スカートはふんわりとふくらんだ、白と青の可愛らしいドレスに身を包んだ夫人が描かれています。
手にはピンクのバラを持ち、微笑む姿は美しいの一言。
イヤリングとネックレスのパールもお似合いです。
艶やかな黒髪も触れたい衝動に駆られる、、そんな魅力的な作品。

ポール・ドラロッシュ「エドワード4世の息子たち」
先日、藝術大学美術館でミレイがエドワード4世の息子たちを描いた作品を見たばかり。
こちらもロンドン塔に幽閉されたあとの王子たちを描いています。
不穏な空気におびえる身を寄せ合う兄弟とその愛犬。
あぁ、、切なくて胸が苦しいよ。。。
暗い背景の中、人物のところだけスポットライトを浴びたかのように明るく、ドラマチックな印象を受けます。

ジャン=バティスト=カミーユ・コロー「突風」
私が大好きなコローの作品。
空は灰色。
突風にあおられる木々と身をかがめて道をゆく女性が描かれています。
これから嵐かな。
木のしなり具合からかなりの強さの風と推測されます。
猛威をふるう自然と小さな人間。
コローらしいかな。
こちらトレチャコフ(その1で詳細)がパリで購入したもの。

クロード・モネ「陽だまりのライラック」
人だかりができていました。
青く爽やかな空。
華やかに咲き誇るピンクのライラック。
うっとり、な作品です。
ライラックの下では2人の女性がのんびりと過ごしています。
陽だまり、とだけあって、光の差し込む様子やそれに伴う色の変化などは美しい。
繊維貿易で巨万の富を築いた企業家の三男、セルゲイ・シチューキン旧蔵品で、最初期に購入されたもの。
この、セルゲイ・シチューキン。
企業家の三男ですが、ただのボンボンではなく自身も繊維業で才覚を発揮。
絵画収集では自分の直感を頼りに即断即決で傑作を買い集めたそう。
特に、ピカソやマティスなど、フランス国内でも評価の定まらない前衛画家の可能性をいち早く見抜き、最大の注文主兼パトロンになりました。
ここがすごいよね。
先見の明。
マティスには、自邸を飾る大作「ダンス」と「音楽」を注文。
のちにロシアに招いてもいます。
うらやましいぃぃぃ。

ピエール=オーギュスト・ルノワール
「ジャンヌ・サマリーの肖像」
こちらも人だかり。
だってこの展示の看板娘ですもの。
"この世はつらいことばかりだから。せめて絵の中では幸せで"
と明るく幸せになるような作品を描いたルノワール。
この作品も華やかで明るい作品です。
今回のポスターにも使われ都内などの駅で微笑まれた人も多いことでしょう。
モデルのジャンヌ・サマリーは、コメディ=フランセーズの花形女優。
1870年代後半のルノワールのお気に入りのモデルさんです。
この作品が描かれた頃20歳。
青いドレスを着、うっとりとしたような視線をこちらに向け、優しく微笑む様子はまさに女優。
肖像画にしては珍しい、ピンク色の背景もその表情やドレスを引き立たせていました。
ルノワールの印象派時代最高の肖像画とも評されている作品です。
1904年にイワン・モロゾフがパリの画商から購入しました。
イワン・モロゾフは繊維工業で財を成した大資産家に生まれ、革命前のロシアで最大の企業にまで発展させたそう。
こちらもただのボンボンではなさそうです(笑)


ブログランキングよかったらお願いします

最新の画像もっと見る

コメントを投稿