08/30 暴走 Viola 集団
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その昔、あるオーケストラで Viola を弾いていたときのこと
です。 リハーサル中でした。
指揮者は手を休め、Violin セクションに注文を始めます。
ホッと緊張が解け、膝の上に楽器を置いたときでした。
後ろから、突然声がかかった。
「ねぇ、ここ、集団で走ってるんだけど、何とかしてよ。」
(えっ、ホント!?)
声の主は N君。 パートはコントラバス。
Viola の真後ろに陣取っています。
(まさか!)
でも彼は、私の目の前の楽譜を指差してそう言うの
です。 気が付くと、コントラバスがみんな、私の顔を
見ている。 それどころか、全員でうなづいています。
ハッと思って指揮者を見ると、もう棒を持っている。
こっちを見ています。 慌てて楽器を構えました。
私は、弾きながら考えました…。
(変だねー…。 自分だけならまだしも、Viola 全員
が暴走してるなんて…。 でも、まさかコントラバスが
結託して、そんな大嘘を言うわけはないしな…。)
日頃から私は、彼らに人一倍信頼を置いていました。
やがて、先ほどの箇所に差し掛かります。
もうすぐ、N君が指摘した部分です。
私は思い切って、弾くのを止めました。
仲間の音を聴くことにしたのです。
【タ タ タ タ タ タ タ タ タ タ タ】
(本当だ! 全員で走ってる!)
それは、こんな部分でした。
[音源]は、[譜例]の9小節ほど前から始まります。
↑
これが問題の箇所です。