MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

毒には毒を

2013-10-30 00:00:00 | 私の室内楽仲間たち

10/30 私の音楽仲間 (522) ~ 私の室内楽仲間たち (495)



                毒には毒を




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                   毒には毒を
                   目玉はドコサ
                ク―ちゃんと食べたい


 冗談はさて置き、自家中毒以上に怖いのが、食品中に含ま

れる毒素でしょう。

 すぐ思い浮かぶのはテトロドトキシン、フグ毒です。 調理に
免許が必要なのは、ご存じのとおり。 特に危険なのは卵巣
ですが、頭部や内臓で中毒を起こす例もあります。



 また貝類も、毒と無縁ではない。 本来は毒性の無いカキ、
ホタテなども、毒化することがあるそうです。 気候や環境の
影響によるもので、たまに死者まで出る。

 私たち消費者は、受身ですよね。 法的な指導のみならず、
流通業界が自主的に検査を行い、消費者を守ってくれないと
困ります。




 写真はバイ貝、ツブ貝、マツブなどと呼ばれる、巻貝の
一種です。 これ、刺身にすると凄くおいしい!

 私たちメンバーにも大好評です。 ただ、このバイ貝は
肉食性で、そこが問題なんです。



  DSCF0650



 貝肉の中には唾液腺と呼ばれる部分があって、ここには
テトラミンという神経毒がある。 これを海水中に放出して
周囲の生物を麻痺させ、餌にすると考えられています。

 死亡例は、これまで幸いにも見当たらず、通常は数時間
で回復します。 しかし症状は、目が霞むなどの視覚障害、
めまい、頭痛、船酔い感などで、人によっては痙攣など、
重篤な状態に陥るそうです。



 この毒素は水に溶けやすく、熱にも強いのだそうです。
通常の調理では分解されないので、最初から取り除く
必要がある。

 今回も、毒はちゃんと除去してもらっています。 まず
は包丁の背で叩き割り、苦いハラワタと共に丁寧に取り
除いてくれました。




 解説サイトには、以下のように書かれています。



 「必ず唾液腺を取り除いてから、調理して下さい。 唾液腺
は、乳白色から淡黄色をしていて、一対(2個)あり、貝肉の
上部に含まれています。」

 「貝殻から身を取り出し、貝のフタを下に置いて、貝の身を
中心で切り開くと、左右に一対づつ唾液腺があります。 手
でしごくと取れるので、取り除いたらよく水洗いして調理して
下さい。」



DSCF0553



 私たちの場合は、演奏を聞きながら、これを食べることになる。

 貝毒の部分を取り除かないと、最初から痺れる演奏になって
しまいます。



 おっと、“まだ宵の口” どころか、昼過ぎでしたね。 貝刺しは
まだ出ていない。

 でも、アルコール毒に冒された聴衆も、何人かいるようですよ。
耳が麻痺してくれるといいのにな…。



 それどころか、演奏者が問題ですね。

 500ml の缶ビールをいただき、演奏に臨んだ私でした…。




 今回の演奏例の音源]は、Mozart の弦楽四重奏曲
ト長調 K156
から第Ⅱ楽章の前半部分。 後半に入った
ところで切れています。



        (音源には談笑の声が入っています。)




             音源ページ