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ハービー・ハンコック「サウンドシステム」(1984)レビュー

2019-02-14 18:23:37 | Weblog
   
 ジャズピアニスト、ハービー・ハンコックが前作「フューチャー・ショックに続き、ビル・ラズウェルと組んだコラボ第2弾作品だ。

 CDを入れてプレイボタンを押して、アルバム1曲目「ハードロック」がかかる筈が「あれッ『フューチャー・ショック』掛けちゃったかな?」と勘違いするくらいに、1曲目が「ロックイット」そっくりな曲で、まさに「ロックイット」のバリエーションみたいな曲から、アルバムはスタートする。

 そうなのだ。1曲目が暗示するように本作「サウンド・システム」は、「フューチャー・ショック」の延長線にあるアルバムで、アルバム全体が「フューチャー・ショック」のバリエーションの様だ。

 製作年度は1984年。その前年、プログレッシブロックグループ「イエス」がシングル曲「ロンリーハート」で、大々的にサンプリング音オーケストラヒットをフィーチャーして大ヒットを飛ばし、この曲のプロデューサーのトレバー・ハーンが作ったユニット「アート・オブ・ノイズ」がイギリスでデビューし、全世界でサンプリングシンセサイザー「フェアライト」を使ったサンプリング音が大人気となった。

 本作「サウンド・システム」そんなサンプリング音が大々的にフィーチャーされて、随所にオケヒットが使われている。新しモノ好きなハービーが、そんなサンプリング音に容易に飛びついた事は大いにうなづける。

 そんな「サウンド・システム」は、前作「フューチャー・ショック」の延長線でありながら、そこに「アート・オブ・ノイズ」やアフリカンビートが融合した当時最先端のアルバムであった。しかし、2019年現在の耳で改めて聞くと、どこか懐かしく微笑ましいアルバムだ。それにしてもブックレット裏のハービーの写真がカッコいいぞ!!こんなアルバムが1000円で買える時代が来るとは思ってもいなかった。久々に聞いて良かった。

 

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