とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

映画『オブリビオン』

2013-06-08 21:38:38 | 映画


久しぶりに映画を見てきた。最近のSF映画では、結構評判がいいようだし、トム・クルーズ主演ということでそれなりに期待していた。概要はこんな感じだ。

チェック:『ミッション:インポッシブル』シリーズなどのトム・クルーズ主演によるSF大作。エイリアンの襲撃で半壊して捨てられた地球を監視していた男が、謎めいた人物との遭遇を機に自身と地球の運命を左右する事態に巻き込まれていく。『トロン:レガシー』で注目を浴びたジョセフ・コシンスキーが監督を務め、名優モーガン・フリーマン、『007/慰めの報酬』のオルガ・キュリレンコら、実力派たちが脇を固めている。壮大かつ予測不可能なストーリーに加えて、半壊した地球の鮮烈なビジュアルからも目が離せない。(シネマトウデイより)

ストーリー:エイリアン“スカヴ”の侵略を食い止めたものの、その戦いによって地球が半壊してから60年。生き残った者たちがほかの惑星へと移住してしまった中、ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)だけが地球に残って上空から偵察していた。パトロールに向かっていた彼は、誰一人として生存しているわけがないエリアで何者かの襲撃を受けてしまう。混乱するジャックの前に現れたのは、ビーチ(モーガン・フリーマン)という謎の男。彼との遭遇を機に、ジャックは地球、人類、そして自身の運命を担う冒険に出ることに。(シネマトウデイより)

キャスト
・トム・クルーズ - ジャック・ハーパー、
・モーガン・フリーマン - マルコム・ビーチ
・オルガ・キュリレンコ - ジュリア・ルサコヴァ、
・アンドレア・ライズボロー - ヴィクトリア・オルセン


前半は、地球上には一人の男と一人の女しかいないという設定だ。エイリアンの侵略で人類は戦いには勝ったものの、放射能で汚染した地球を捨て、他の惑星と宇宙ステーションに避難していて、地球には、エイリアンの残党から地球を守るために二人の人間で監視をしているということになっている。唯一の男ジャックは監視ロボットのドローンを修理するのがメインな仕事で、唯一の女ヴィクトリアはジャックをサポートする役目だ。エイリアンの退治は、球状のロボット「ドローン」が勝手にやっているということになっている。映像的には、荒廃した地球の様子や、ジャックとヴィクトリアが住む居住施設のデザインがなかなかいい。また、ジャックが移動のために乗る「バブルシップ」という名の宇宙空間と大気圏を飛べる2人乗りの航空機がかっこいい。こんな乗り物で、地球を思いのままに飛び回れたらいいなと思えた。

さて、内容といえば、エイリアンがなかなか出てこない。何かしら怪しい生命体が時折姿をみせるが前半は謎のままだ。その後、次第にその正体がわかってくるのだが、それ以上明かすとネタバレになってしまう。ただ、地球上にはジャックとヴィクトリア以外にも人間がいたのだ。それは、モーガン・フリーマン扮するマルコムという男だ。ジャックはマルコムと出会うことで、次第に隠された重大な事実に気づいていくのである。

前半途中からは、宇宙船が地球に落下してきて、謎の美女だけが生き残る。この美女が、ジュリアだ。「007慰めの報酬」に登場したオルガ・キュリレンコが演じている。黒髪で日本人受けするエキゾチックな女性だ。このジュリアの存在は、ジャックにとって重大なカギになる。この映画は、SFでありながら、ジャックと二人の女性との絡み合いを描いたラブストーリーでもある。

全体的には、『2001年宇宙の旅』や『スター・ウォーズ』のオマージュのようなシーンが多い。宇宙船の名前は「オデッセイ」だし、海に浮かぶ巨大な三角形の物体はモノリスのようだ。また、巨大宇宙ステーションが爆発するシーンは『スター・ウォーズ』でも見たようなシーンである。また、人工的に植えつけられた記憶で行動するのは『トータル・リコール』でもあった。いろんなSFのエッセンスを組み合わせ、二大スターのトム・クルーズとモーガン・フリーマンが共演すれば、ヒットしないわけがない。ただ、最後までエイリアンの本当の姿が出てこなかったことや、エイリアンの侵略の目的がよくわからなかったのは残念だった。他にも、突っ込みどころはあるが、めでたしめでたしのラブストーリーで終わったのが良かったのかもしれない。最近の映画って後味の悪い終わり方が多いが、『オブリビオン』だけは、安心して見終わることができた。もっとも、こんなハッピーエンドもありなのかなあと思う人もいるだろうな。SFでは、いろんなことがありなのである。

因みに『Oblivion』とは、“完全に忘れている状態”“忘却、忘我、無意識状態”と言う意味だという。忘れていた記憶が戻った時、恐るべき事実が明らかになったという訳だ。