というわけできょう深夜０時付で日本のApp Storeでリリースされた「Need For Speed Most Wanted」のiOS版、早速購入しました。マルチランゲージ対応のワールドワイド版でファイルサイズはipaファイル（圧縮）の状態で約600MBでデバイス上に展開すると1.7GB程のサイズになります。写真はiPhone 4Sでのスクリーンショットですが、iPhone 5やiPod touch 5th GenのワイドRetinaにも対応済み、また古めのデバイスではiPhone 3GSやiPod touch(3rd Gen）もサポート対応になっています。FireMonkey製最初のNeed For Speedで、iOS向けとしてはUndercover、Shift、Hot Pursuit、Shift2に続いて５作品目になります。（本来は据え置き機/PC版における前作「Need For Speed The Run」のiOS版がFireMonkey製最初のNFSになるはずだったのですが、こちらは残念ながらリリース直前でキャンセルになってしまっています。）
- ゲームの概要
原作はBurnOutシリーズや据え置き機/（Wiiは除く）のNeed For Speed Hot Pursuit(2010)、そして今回の据え置き機版/PC版/PSV版Need For Speed Most Wantedを開発しているクライテリオンスタジオですが、こちらは前述のとおりモバイル版NFSシリーズ（だけでなく、EA Mobileが配信しているiOS/android版Simsなどの開発も担当）を開発してきたIronMonkey StudioとReal Racingシリーズを開発してきたFireMint社がEA買収後に合併してできたスタジオになっています。（なお同スタジオはReal Racingシリーズの最新作「Real Racing 3」を開発中です）
気になる舞台設定ですが、原作据え置き機版Need For Speed Most Wanted同様フェアヘブン・シティとなっています。ただし容量などの兼ね合いからかフリーロームはなくなっており、マップからイベントを選んでレースに参加していく形に変更されています。
モバイル版でもiOS版Need For Speed Hot Pursuitから実装されたAutologは2.0になり、クラウドベースでプラットフォームを超えて情報を共有することができるようになっています。Originアカウントがあればどの機種のユーザーでもフレンド登録でき、タイムを競い合うことができるので外出先でiOS版やandroid版をプレイして友人のタイムを抜き返すのも面白いかもしれません。
ゲームグラフィックはさすがFIreMintの開発チームも参加していることもあってか以前のiOS向けNFSシリーズよりさらに向上しています。このスクリーンショットはApple A5+PowerVR SGX 543 MP2を搭載したiPhone 4S向けのものですが、HD機並みのグラフィックを実現しているのはさすが。
むろん「Most Wanted」なのでレース中は警察車両が乱入してきます。警察車両としてはダッジ・チャージャー SRT8、シボレー・コルベット Z06、フォード・インターセプター・ユーティリティの姿が確認できました。原作で登場しているフォード・クラウン・ヴィクトリアやSWAT車両はiOS版では登場しないみたいです。またヒートレベルシステムもないようです。
車両は原作に登場するすべて…ではないものの、大体の車種は網羅。うれしかったのは上のランチア・デルタが収録されていたことでしょうか。なお上のデルタはNFS Editionでチューニングされた車になっていて、どうも期間限定で購入可能っぽい（残り７日とでていた）ようでほかにも何台かNFS Editionが用意されている車があるっぽいです。
なお原作のMost Wanted(2012)では基本的にすべての車がアンロックされており、オープンマップ上に放置されている車に好き勝手に乗り換えることができるシステムになっているようですが、iOS版ではそもそもオープンワールドではないので車はイベントをクリアしてロック解除し、ゲーム内キャッシュで購入する形になっています。手っ取り早くゲーム内課金でゲーム内キャッシュを追加することも可能。元祖Most Wanted(2005)同様「Most Wanted」リストに上がっているドライバーを撃破することでアンロックされる車両もあります。
HD版Most Wanted同様「Mod」による車にチューニングも可能になっています。取り付けることで車が高性能化したり警察とのチェイス中に有利なパーツがおおいのですが、無料や一度購入すればよいという形ではなくではなくレースごとにゲーム内キャッシュを消費するシステムになっているのはちょっと…（汗
ゲームの内容について
本作は仮想の街「フェアヘヴン・シティ」で行われている各種レースに参加し、最終的にモスト・ウォンテッド・リストのNo.1になるのが目的のゲームです。
もちろんキャリア完了後も全機種データ共有に対応したAutolog 2.0でフレンドとタイムを競い合うことも可能です。
操作方法はスマホ向けレースゲームとしてはおなじみの加速センサーを使ったティルト操作によるハンドル操作のほか、画面上のハンドルを操作するタッチ操作にも対応しています。なお、iOS版は従来のモバイル版Need For Speed同様オートアクセル、画面右下をホールドでブレーキ、スワイプでナイトロ起動となっていますがそれに加え画面左上をホールドしてステアすることでドリフトすることが可能になっています。
フェアヘイヴンで行われているレースイベントは以下の通り。各イベントはクリア条件ごとにゴールド、シルバー、ブロンズのランクに分かれており、もらえるゲーム内キャッシュが異なっています。
またすべてのレースイベントで警察車両が違法なストリートレースを止めるため、乱入してプレイヤーを逮捕しようとしてくるため、警察車両を振り切ったりテイクダウンしていく必要があります。ちなみに警察車両をテイクダウンするとナイトロが最大までフルチャージされるので余裕があれば警察車両を仕留めたほうがいいかもしれません。
据え置き機版/PC版/PSV版で実装されているヒートレベルシステムはないものの、レースが進むにつれて追跡車両がより耐久性が強い強力な車両になっていくため注意が必要です。また警察車両は違法なレーサーを止めるため、ロードブロックやスパイクベルトを仕掛けてくる場合があります。
ストリートレース
いわゆる普通のレース。CPUが操る５台の車とレースを行い、トップを目指すレースです。
スピードラン
自分一台でコースを走り、そのイベントに設定された条件（ゴールド、シルバー、ブロンズ）の平均速度を維持したままゴールするのが目的のレースです。
ホットライド
据え置き機版/PC版「Need For Speed Most Wanted」にあった「プレビュー」イベントと同じモードで、ゲーム時点でアンロックされているエキゾチックカーを使用してタイムアタックを行うモードです。ただし壁にぶつかったり警察車両が衝突してくるとタイムペナルティになるため車にダメージを与えずにゴールまで向かうのが重要になるモードです。
チェックポイント
ストリート系NFSにはおなじみ、コースに設置されたチェックポイントを制限時間内に通過していくレースです。
Most Wanted
「Most Wanted」リストに載ったランカードライバーとの一対一のレースです。ランカーを倒すとそのランカーが乗っている車がアンロック（ただしアンロックされるだけなので別途購入する必要がある）されます。
またレース中に条件を満たすことでSPポイントがたまっていき、これにより車をアンロックしていくことが可能になっています。ちなみにこのSPポイント自体は据え置き機にもあるようで前述のとおりAutolog 2.0経由の共有が可能ですので日本版発売の来月１５日までにiOS版でためておくと何かいいことがある…かもしれません。
車のアンロックはほかにモスト・ウォンテッド・リストに載っているランカーを倒してアンロックするタイプの車もあります。また、NFS Edition（据え置き機版のMost Wanted Carに相当）とよばれている車は期間限定でアンロックされる種類の車で、ノーマルの車と比べると車種性能が引き上げられたものになっています。
モッドについて
本作では他機種版「Most Wanted」同様、「モッド」と呼ばれるパーツを使って車の簡易カスタマイズが可能になっています。パーツの種類は大体２種類に分けられていて
- 警察とのチェイス時に有利になるもの
強化タイヤ
警察のスパイクベルトから保護する（スパイクベルト対策に）
インパクトプロテクト
衝撃に耐えるように車体を強化する
強化シャーシ
強いマシンほど激しく当たることができる（警察車両のテイクダウンに有効）
- 車両チューニング系
軽量シャーシ
軽量にすることで加速力が向上する
ナイトロチャージ
さらに効率よくナイトロを補給する
パワーバック
エンジンの改良により最高速度が向上する
ナイトロバーン
無駄なく燃焼するため、パワーが向上する
に分かれています。他機種版ではモッドが２種類、モッドとプロモッドに分かれていますがiOS版では（おそらくプロモッド相当の）「モッド」一種類のみのようです。
またモッドは買い切りではなく、レースごとにゲーム内キャッシュで購入する必要があるため注意が必要です。
最後に
現時点でローカル対戦・オンライン対戦ともに対応していませんが、v1.0の時点で完成度が高く、手軽に新生「Most Wanted」の世界が楽しめる本作。警察とのチェイスも熱いですしグラフィックも素晴らしく、収録車種も豊富でなおかつプラットフォームを超えたAutolog対戦が楽しめ間違いなく「買い」な素晴らしい作品に仕上がっています。
登場車種リストも掲載しておきます。(NFS Edition車両は除く）
[SUV]
HUMMER H1 Alpha
Ford F-150 SVT Raptor
Land Rover Range Rover Evoque Coupe
Jeep Grand Cherokee SRT8
[オールラウンド]
Lancia Delta HF Integrale Evoluzione 2
Ford Focus RS500
Mitsubishi Lancer Evolution X
Subaru Impreza STI CS400 Cosworth
Audi A1 ClubSport Quattro
[マッスル]
Dodge Challenger SRT8 392（最初からアンロック・購入済みで搭乗可能）
BMW M3 Coupe(E92)
Chevrolet Camaro ZL1
Ford Mustang BOSS 302
Chevrolet Corvette Stingray 427
Mercedes-Benz SL65 AMG Black Series
SRT Viper GTS
[スポーツ]
Tesla Roadster Sport
Porsche 911 Turbo 3.0
Alfa Romeo 4C Concept 2011
Jaguar XKR
Lamborghini Countach 5000 QV
Aston Martin V12 Vantage
Porsche 911 Carrera S(991)
Nissan GT-R Egoist
Audi R8 GT
Lamborghini Gallardo LP570-4 SuperLeggera
[GT]
Maserati Granturismo MC Stradale
Bentlay Continental SuperSports
Porsche Panamera Turbo S
Melcedes-Benz SLS AMG
[エキゾチック]
Lexus LFA
BMW M3 GTR(E46 ＊オリジナル版Need For Speed Most Wanted(2005)の主人公仕様）
Chevrolet Corvette ZR1
Ford GT
McLAREN MP4-12C
Lamborghini Aventador LP700-4
Pagani Huayra
Koenigsegg Agera R
Bugatti Veyron 16.4 Super Sport
＊２０１２年１１月１３日追記：iOSデバイスのみで動画キャプチャを作成できるソフト「DispRecorde」を導入したのでテストも兼ねて実際のプレイ動画をYouTubeに上げてみました。動画キャプチャを行いながらプレイしている都合上フレームレートが落ちていますが実際にはiPhone 4Sではスムーズに動作いたします。購入の参考にどうぞ。またAndroid版はこちらから￥７００で購入可能です。