題名を聞いただけで「その本を好きになるにちがいない」
と感じたのが、『好きな絵本』のちょうど30冊目になる
この本です。
『きっとみずのそば』
石津ちひろ・文 荒井良二・絵
きっとみずのそば。 きっと、水のそば。
ハッとするくらい新鮮で、心がしんとするような、美しいことば
だと思います。題名だけで、こんなに感心させられちゃって、
その後に、本を作ったのが、あの『なぞなぞのたび』の
お二方だと知って、自分の中ですごく納得がいきました。
お話は、こんなふうに始まります。
あるひ うちにかえると、
ぼくの かっている とりのワゾーが
いなくなっていた。
そして テーブルのうえには、
こんな てがみが のこされていたんだ。
手紙といっても、1枚の紙に1文字が記されている
カードみたいなものなのですが、そこに書かれていたのが
「き っ と み ず の そ ば 」という8文字。
それがワゾー探しの入口への鍵であると同時に、
実は、お話の結末でもあったりするのですが。
ワゾーはどこか「みずのそば」にいるのではないか?
そう思ったぼくと、パパが最初にむかったのは、
水のそば、というにはあまりにもでかい(でか過ぎる)
アマゾンがわの ほとり なんです。
ワゾーがなかなか見つからなくって、がっかりしているぼくに
パパが言います。「カヌーを作ってみようか?」
カヌー作りでいい汗をかき、アマゾン川を進んでいくと、
どんどん流されて「ほっきょくに たどりついたみたいだね」
いつのまにか、あったかそうな服を着ている二人。
ここでもパパの提案により、二人は氷の彫刻で大きなワゾーを
作って、またいい汗・・
氷のワゾーがふわっと飛びたち、二人は今度はアフリカへ。
アフリカからヴェニス、モンゴル、インドへと二人の旅は続きます。
見知らぬ異国の地をさまよいながら、終始、ワゾーの姿を探し、
名を呼ぶぼくとは対象的に、パパは、ゆったりと旅そのものを
楽しんでいるように思えてなりません。もしかしたら、このパパは
どのページの中にも(どの場所を訪れても)、ワゾーの姿が
どこかに隠れているのを、知っているのでは?と思います。
ぼくは、ワゾーを見つけることができたのでしょうか。
ワゾーは、ぼくの元へ再び帰ってきてくれたのでしょうか。
ページの中に見え隠れしていた、青いシルエットの鳥は、
果たしてワゾーなのか、否か・・・。
荒井良二さんが描きわける、アマゾンと、アフリカと、モンゴルの
空と大地の絵を楽しみながら、素敵な結末を、どうぞ手にとって
みてください。きっと きもちが ほっとします。
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ブログますます 素敵になりましたね!
↓作者別のインデックスがupされていて
とっても嬉しかったです^^!
rucaさんに教えていただいた「やなぎむらシリーズ」のことを自分のブログにupしました。その中でrucaさんの記事のurlを貼らせていいただいたのですが 良かったでしょうか?
支障がありましたら 変更いたしますので
その時はどうぞお知らせいただけると 幸いです♪(´_ _`))
また たくさんの本、楽しみにしていますよろしくお願いいたします!
私もここでブログ「ぱたぽんのひとりごと」(まりーちゃんとひつじの、あのぽたぽんデス)をしています。よろしかったらいらして下さいね
荒井良二さんのファンです。
荒井さんの絵は、いつも異国情緒あふれるているけれど
この絵本は知らなかったので、
rucasanの仰る、描き分けにとても興味があります。
文は、ことばあそびの達人、石津ちひろさんなんですね。
これは楽しみです!
今日、仕事帰りに図書館で探してみます。
『だいじょうぶだいじょうぶ』も・・・
お返事遅くなってしまってごめんなさい。
リンクの件は、OKです。ありがとうございます。
『ふわふわふとん』。この季節にぴったりですよね。
年が明けたら、UPしようと思いつつ、忘れてました。
思い出せてくれて、(またまた)ありがとうございます。
ようこそ、おこしくださいました。
とっても嬉しいです。
小2の双子の男の子。・・大変そうですね。
私にも、小4の双子の甥と姪(男女の双子なんです)がいるので、双子の大変さは、ちょっとわかるつもりです。
読み聞かせの話や、好きな絵本の話、もちろん
子どもたちの話も含めて、行き来できたらいいですね。(それにしても、昨日ちょこっと覗かせてもらいましたが、二人ともとっても絵と工作が上手ですね)よろしくお願いします。
私も「荒井良二ファン」のつもりでしたが、
この『きっとみずのそば』は、題名さえ知りませんでした。読み聞かせの本選びをしている時に、ペアのAさんが、メールで知らせてくれて、その題名を知り「はっ」となってしまったのです。
期待を裏切らない本だと思うので、ぜひ読んでみてくださいね。
>描きわけ
もっと本文で詳しく書きたかったくらいなのですが。あんまりくどくど書いていると、手にした時の感動が薄れますものね。でも、同じ絵の具の黄緑と、水色なのに、熱帯のアマゾンの湿った空と、モンゴルの乾いた空が、きちんと伝わってくるのです。
それとも読んだけれど、荒井さんだって気づいていなかったのかなぁ?
このタイトルからして惹かれます。
ぜひ読んでみたいです!探してみます^^
読み聞かせのキーワードから、フラフラとやってきました。
荒井良二さん、名前は聞いたことがあるけれど、読んだことはありませんでした。
おもしろそうですね!!
黄色い表紙というイメージが
あったので、私の好きな
水色の表紙はかなり興味がわいています(*^^)v
早速探しに行かなくては!
と、またまた読みたい本がいっぱいで追いついていないのですが(ーー;)
読みたくなって図書館のサイトで検索したのですが、ありませんでした。残念!
まだ新しい本なのかな?
今度、図書館にリクエストしてみようと思います。
私の好きなバーニンガムの『ジュリアスはどこ?』も、食事のたびにジュリアスを世界各地に探しに行く(!)お父さんとお母さんが描かれていて、そのスケールの大きさに笑ってしまいます。
こういうストーリー展開って、絵本ならではですよね。
『きっとみずのそば』、どんな絵本か楽しみです。