時事通信6月14日(火)6時33分配信
米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は13日、ギリシャの長期信用格付けを「B」から「CCC」に3段階引き下げたと 発表した。同国の格付けは既に投資不適格級の水準にあり、「CCC」はデフォルト(債務不履行)格付け「D」の4段階上で、世界各国の格付けの中では最も 低い。
また、格付け見通しを「ネガティブ」とし、さらなる引き下げの可能性を示唆した。
同社は格下げの理由について、ギリシャがデフォルトに陥る可能性が大幅に高まっていることを指摘。債務再編が行われた場合、事実上のデフォルトと見なすと強調した。
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デフォルトとは破産する事です。国が破産してしまうといったいどういう事になるのでしょうか?
ギリシャは独立後、大国の支配を切り抜けて、うまく独自性を貫いてきました。
交渉上手な彼らは、異教徒の脅威にさらされる西洋文明の源という感傷的な弱みをついて、西洋の列強の支持を後ろ盾に独立をなしとげました。
冷戦中はアメリカに基地を提供しながら、ソビエトに接近し、なにかにつけてNATOの脱退をほのめかすことを武器に、西側から重要国とみなされ守られました。国内から現れた独裁者の圧政時代を耐えぬき、国民は自由を勝ち取った瞬間に、西洋から押し付けられた王族を追い出したのです。
彼らの一番の特徴は支配者を嫌う国民性なのだと思います。「自由でなければギリシャ人でない」というのが彼らの口癖です。
それは観光立国という面で他の地中海国と徹底的な違いを産みました。スペインや、チュニジアやトルコの海岸は巨大な白亜のホテルチェーンに覆われていいます。そこだけが地元の人たちとは切り離されたバーチャルな世界に作られている事が多いのです。
そういう場所に訪れるのは、太陽と砂浜があれば後は値段で選ぶツアー客です。地元の雇用を増やすという口実の裏で、利益の殆どは国際的な企業に吸い上げられていきます。
それに反してギリシャの魅力は小さな家族経営のホテルやペンション、島ごと、地方ごとに異なる言葉や音楽に直に触れられる参加型リゾート、臨時村人体験ができる場所なのです。ちょっと不便で、特になんのアトラクションもなくって、のんびりして景色が美しいようなところです。
通貨がドラクマからユーロに切り替わって物価が一挙に高くなった事で、ギリシャの旅行者の顔ぶれががらっと変わりました。
安いからという理由で来る人がいなくなり、ギリシャが好きで来る人たち、ギリシャでなくてはというリピーターが増えたのです。それに併せて、レストランのメニューやサービスの質も目を見張るほど向上しつつあったところで、このような経済危機に見舞われてしまいました。
国が破産して、IMFや多額の援助をしたドイツの意見を無視できなくなったとき、ギリシャが「効率」を考え始めるとき、その独自の魅力が失われてしまうのではないかと、とても心配になるのです。
(どの国にもある生まれた時から持つ
リズム感覚みたいなもの…っていうか…)
はあるけれど
その後は自由でいいんですよ・・・
1人違うステップを踏んでても
ほほ~~
彼はああ踊るんだね
って楽しんでくれる。。
そう言えるダンス。
誰かの顔色・意見を伺うようになったら
あーーーー、ギリシャじゃなくなる~~~。
ギリシャのダンスや音楽にも自由な力強さが感じられます。
みんなが一応にまじめで、きちんとしていて、何事もスムースに進む社会の実現、ギリシャでは良いような悪いような・・・
グローバリズムって本当につまらない。